ルーベンスの板絵を横から観る理由。 | aterlie 23-43

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ミクストメディア魔法技師 わちこのブログ



1月31日(日)まで

三菱一号館美術館で行われている「プラド美術館展」に行って来ました。

特設サイトはこちらから♪

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展示数が約100点という見ごたえたっぷり。

平日の午後にもかかわらず、なかなかの混雑ぶりで人気の高さが伺えました。



観ている途中で気がついたこと

それは「板絵」の数が多いという点。



油彩だと主にキャンバス(板枠に帆布を貼ったもの)に描いたモノ

というのイメージでしたが

キャンバスが普及する前は板絵が主だったようです。



輸送のことなどを考えると

キャンバスより保存の難しい板絵の展示数がこれだけあるだけでも

この展覧会ってお徳かも!

だって木の板って湿度とかで簡単にそっくり返るでしょ?

あんまりそこまで考えないかしら?ニコニコ




そんなお得な条件にあってのルーベンスの板絵4点キラキラ



ルーベンスは主要な部分のみ描いて

あとは指示だけして工房の弟子に任せていたというのが有名なんだそうですが

小品はルーベンス本人が細部まで描き込んであり

才能が発揮されているのだそうです。




左が「デウカリオンとピュラ」右が「狩りをするディアナとニンフ」

板絵です。こんな感じに展示されています。



(※画像はお借りしました)


こんな風に展示されているということはですね。

額縁に覆われていないので

板絵を横っちょから見られる訳ですよキラキラ



ここはやるでしょ!

正面から見るだけが絵画の観方ではないのです!




横ちょから覗き込むと

まず板絵の「板の厚さ」がわかります。0.5cmくらい。

薄い板の強度を上げるためにスノコの様に棒状の板が数本、渡してありました。



板がね。わずかに、ほんのわずかに湾曲していて

そこに油絵の具が乗せられています。

ルーベンスが乗せた分だけの絵の具の厚みがそこにあります。



技法とか私は詳しくわかりません。

でもそこに確かにルーベンスの息使いが存在していました。



380年という時間を越えて今にドキドキ



プラド美術館展の会期は1月31日(日)まで残りわずかですが

もし行かれる方がこれを見ていたら

こういう楽しみ方も是非してみて下さい。



普段、思いつきもしないやり方で行動をしてみたとき

新しい世界観に出会えると思いますキラキラ




下の動画の1:17あたりから同じくルーベンス出展作品の1枚である

「聖人たちに囲まれた聖家族」が出てきます。こちらも板絵。




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アトリエ☆珍味堂 魔法技師・わちこ