おやめなさい、ではなく、しょうがないね。というアプローチ。 | 三茶農園/きむらさとる

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近年、悩みや不安の高まりが大きくなっているらしい。地震、不況、日本崩壊、インターネットを使って不安なことを調べては、自ら不安を増幅させるしね。

あと、悩みは人間関係から出てくることが多いわけだが、かつて夫婦関係や親子関係のこじれだったら冷戦が続いてしまってお互いさびしいから、どこかのタイミングで解決するよう努めてきたわけだが、いまやソーシャルネットで他の人と繋がれるので、それが寂しさを紛らわせてしまって、昔では考えられないほど長期化するらしい。

そんなインターネットのソーシャル時代の悩みにどう答えてあげればいいのか?他人をどう助けるか悩んでもらうことで、荷物を少しでも軽くしようというアプローチです。

朝日新聞、2012日4月29日(日)掲載文から。

【助けることで強くなれる】
評論家:岡田斗司夫 構成:編集部

例えば、給食費が払えない小学生からの「いつも給食の時間になると、トイレに行きたくなります」という相談に対し、精神科医の香山リカさんなら、相談の裏や行間を読むんです。相手の心を分析し「それは給食費を払えてないからよ」と指摘する。それでほとんどの子どもは、心苦しさが少し晴れるんです。ほぼ全員に対して適用可能な処方箋ですね。

一方、勝間和代さんだったら、それでは許されない。必ず親に会いに行き「家計簿を見せて下さい。一緒にライフプランを組みなおしましょう」と。一見、相談には何にも対応してないですが、さらに奥にある根本的原因には対処している。ただし、成功する可能性は20%ぐらいです。

僕なら「給食費が払えず、トイレに行ってしまう下級生がいっぱいいるよ」と、いったん自分の責任から逃してみる。そして「あなたのような子どもと、互いに頑張ろうねと励まし合う組織を作ったらどうですか」と答えます。同じように苦しむ弱い人を、どうやったら救えるだろうかと考えることは、人間を強くするんです。「強くなれ」とか「弱さを自覚しよう」ではなく、守るべきものを与えるんですね。


近代家族の成立と終焉