子供の頃、理科で「光の3法則」というものを勉強しましたが、皆さん、覚えていらっしゃるでしょうか。直進の法則・反射の法則・屈折の法則です.

他の物質と出会わなければ

「光」はまっすぐに進む、これが「直進」の法則です。

他の物質と出会ってしまったとき・・・

光がどう振る舞うかを示したものが「反射」もしくは「屈折」の法則になります。


結局「光」とは「他の物質に出会うかどうか、出会った時には何が起こるのか」で決まるのです。

 

他の物質、例えばダイヤモンドと出会ってしまった時に、光はどのように振る舞うのでしょうか。

ダイヤモンド等の物体に光があたって、その表面で跳ね返る現象が「光の反射」です。物体にあたった光線は「入射光線」,物体から跳ね返った光線を「反射光線」とそれぞれ呼びます。入射光線と境界面に垂直な線とでつくる角を入射角と呼び、反射光線と境界面に垂直な線とでつくる角を反射角と呼びますが、「反射」の法則とは、この入射角と反射角か等しいことを言います。

GIA(米国宝石学会)の研究者Al Gilbertsonは、ダイヤモンドを「その環境を反射する鏡の集まり」であると考えれば、ダイヤモンドの見え方がなぜ光と場所によって変わるのかを理解するのに役立つと述べています。ダイヤモンドを見るときは、自分を含め、周囲の環境の反射も見ていることになります。ダイヤモンドの光の反射とは、ダイヤモンド自身の性質を説明する重要な要素であり、「鏡の集まり」とまで表現された反射は、まばゆいばかりに輝く存在感の象徴とも言えるでしょう。その輝きの仕組みを創り出すのが「屈折」です。

ダイヤモンドと光が出会って「屈折」の法則が生じる上で、大切なキーワードとして「屈折率」というものを知らないといけません。「真空の中で光が進む速さ」を「“何らかの”物質の中で光が進む速さ」で割った値を「屈折率」と呼びます。“何らかの”物質の中で光の進む速さが遅くなるほど、「屈折率」が高いと表現します。

“何らかの”を“ダイヤモンドの”と置き換えて考えてみたいと思います。

光はどのように進むのでしょうか? 

光は空気中であれば気体分子、何らかの物質の中では、その物質を構成する原子核や電子を媒体として進んでいきます。原子核や電子というと難しいので、それらを「電気を帯びた粒」と考える事にしましょう。この「粒」は、進んできた光(電界)を反対方向に進ませる性質を持っています。そのため、この「粒」の密度が「密」になればなるほど、光を進ませる速度を妨げて遅くなってしまうので、光の速さが遅くなるのです。ちなみに空気中であれば光は速度を落とすことなく進んでいきます(空気中の光の屈折率1.000292)。

ダイヤモンドは、鉱物の中で最も硬いし、比較的にも重い物質です(比重が大きい)。そのため、ダイヤモンド中の「粒」の密度は、かなり「密」なので、光の進む速さはかなり遅くなるため、「ダイヤモンドは屈折率が高い」と表現するのです。

屈折率が高い物質ほど、表面の反射も強くなります。

物質の内部で反射が起こりやすく、いったん内部に入った光が外部に出にくくなるのですダイヤモンドは屈折率が大きいので内部の反射を繰り返して、キラキラと輝くわけです。

 


 

ダイヤモンドの光の法則を極限まで研究することで、明らかに反射の力を高めることが出来ます。私達は20年に渡って、そんな研究を続けているのです。

 

▲Crown-K-Cutの反射実験画像

 

まばゆいばかりの光を放つ輝きの強いダイヤモンドは、光の法則とダイヤモンドの性質を利用することで生まれます。多くの仲間達の研究と、経験、そして何より故・John.Y.Kodama 氏が最後までこだわった計算式を受け継ぎ、私達のダイヤモンドはこれからも進化していくのです。

 

奇跡の輝きは、全国の仲間達のお店にてご確認頂けます。どうか、お気軽に訪ねてみてください。