ND5ロードスター エンジン分解検証 その2 | 木村自動車商会のブログ

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前回までの検証に続き、故障原因以外の部分も検証していく為、15000KM走行後の別エンジンを分解し考察していきます。

ばらしていく順番でいきましょう。

 

オイルパンを外し異物をチェックしました。なんと、とんでもない量の粉が沈殿しています。

形状は切削加工ゴミではないようです。磁石には反応しないので鉄粉ではありません。

アルミ粉にしても粒が大きいので鋳砂のようです。

シリンダーヘッドの鋳造鋳肌が荒いので洗浄不足のまま組み立てられている事が原因と考えられます。

シリンダーヘッド内の部品のどこを触ってもザラザラするので間違いないでしょう。

こんな硬い物が大量に混ざっているとはとても恐ろしい。

例えば仮にオイルフィルターが無ければ、メタルに大きなダメージが及びエンジンブローにつながることでしょう。

そうでなくとも、オイルポンプは、この砂を常に噛み込みながら回転しているので寿命が極端に短くなる可能性があります。

残念ながら全ての新車がこのようになっている可能性が高い。

 

ローラーロッカーアームはなんと板金製です。昔は焼結合金でとても丈夫で硬い材質でした。

今回ブローしたエンジンの故障原因はコンロッドにあったのですが、(前回ブログ参照)ブローしたはずみでピストンがバルブと接触し、バルブの曲りはほんの少しであったのにロッカーアームは真っ二つに割れてしまいました。

剛性面や耐摩耗性の面でとても不安材料です。

 

カム山の給油用パイプです。

ユニオンボルトの給油穴とパイプの排出穴が同じ径で、しかも排出穴8個は同じ径です。

給油穴と排出穴が同じ径ということはユニオンボルトから遠ざかるにつれて排出されるオイル量が減ってしまいます。

運転状況によって末端の排出穴からは全くオイルが出てこないことが考えられます。

これも改善の余地ありです。

 

燃焼室形状を検討してみたいと思います。

直噴インジェクターが混合気流動を活発にするせいなのかスキッシュエリアは殆どありません。

通常エンジンはスキッシュエリアを有効に利用したGAS流動で燃焼スピードを上げています。

 

ピストン頂部に窪みを設けプラグ近辺のボリューム確保とインジェクターによるGAS流動の活発化でノッキングを回避しているようです。

ただし、火炎伝搬の速さをインジェクターに頼っているのか、理想的なスキッシュドーム型とは違ういびつな燃焼室形状です。

高圧縮直噴エンジンの宿命かも知れません。

 

ピストン重量はとても軽量で気筒間重量差も少なくとても優秀。

また、前回ブログで問題を指摘したコンロッドも気筒間重量差がほとんど無いので、生産ラインで同じ重量のものを揃えて組み立ててあることは素晴らしい。

 

今回はこの辺で。

次回は腰下を検証します。

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