京都の若旦那のブログ -4ページ目

オリンピック

東京オリンピックの開催が決まりましたね。


直接関係あることではないのですが、最近いわゆるアベノミクスの影響か、高級着物・高額着物のご用命が、なんとなく増えてきたような気がします。消費の低迷、デフレによる価格の下落などで、着物の世界でも単価がしばらく下落傾向でしたが、ここにきて単価が上がってきたように感じます。


ただ、一度価格が下落してしまうと、採算の取れない職人さん達は仕事を止めてしまいます。大体が熟練の高齢者に支えられていましたから、自然減もありますが、安い価格で無理して仕事をすることもない、と辞めてしまわれた職人さんも少なからずおられます。着物の市場に良い仕事の商品、加工度の高い本当に良い品物が無くなってきているのも事実です。段々、良い物が作れなくなって来ています。


オリンピック景気で、しばらくはプチバブルのような経済環境になるのかも知れません。本当に少しずつですが、良い品物をじっくり作っていけたらな、と考えています。良かったら着物にも目を向けてみて下さい。


今日、感じたことを少しだけ書かせて戴きました。


有難うございました。



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今年は綺麗です

ずいぶん間の開いた更新ですみません。


昨日、紅葉狩りに出掛けました。非常に久しぶりに、永観堂へ行きました。


紅葉の名所として近年は特に有名になりましたが、昔から好きなところの一つです。今年はとても色付きが良く、これだけ見事な紅葉は久しぶりではないかと感動しました。


あと1週間ほどで見頃は過ぎますが、今からでもお出かけになっては如何でしょうか。



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こんなに綺麗でした。







ご覧戴きまして有り難うございました。


ではまた。




本格京友禅手描振袖

つい先日、非常に高級な振袖の注文があり、お客様にご覧戴いたところ、気に入って戴けました。


随分以前からの九州地方のお得意先(呉服専門店さんです)から、問い合わせがありました。取引し始めてからはかなり長いお付き合いなのですが、近年はほとんどお付き合いがありません。何年かに一度、高級品の注文があった時にだけ連絡があります。信頼関係が出来ていますので、用事のある時にだけお取引させてもらっています。


今回の注文は、お祖母様がお孫さんお二人に振袖を買ってあげたい、というものでした。聞くところによると、そのお祖母様のお嬢様(今回のご注文のお孫さんのお母様)が、私共の振袖を数十年前にお買い上げになったらしく、同じお店の振袖を、というお話でした。


今では京都でも、本当に良い生地で良い友禅の加工をした振袖が、非常に少なくなっています。二人分ですので、ある程度の数量を用意しなければなりませんでしたが、幸いなことに私共で作っているオリジナルが六,七枚ありましたので、市中で探した物と合わせてお目に掛けることが出来ました。


お客様には大変気に入って戴けた様で、二枚で国産超高級車一台分くらいの金額になりました。これから帯を探さなければいけません。これまたなかなか良い物が少ないので、一苦労です。


良い物をお探しの方、よかったらお力になりますのでいつでもご連絡下さい。


今日はこの辺で。


有り難うございました。



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またお読み下さい。




山鉾巡行

今日は祇園祭のハイライトのひとつ、山鉾巡行です。


例によって今年も見に行ってきました。日曜日の巡行でしかも好天に恵まれたので、過去最高ではないかと思わせる人出でした。


昨日の宵山のお昼間に撮った船鉾の写真と、今日の巡行中の函谷鉾の写真を載せておきますので、お祭り気分を味わって下さい。


ところで、京都の方はよくご存知ですが、祇園祭は山鉾巡行だけがお祭りではありません。と言うより、山鉾巡行は、ある意味お祭りの露払い的な性格のものだと思います。


巡行後、今日の夕方からは三基の御神輿が出て街を練り歩き、寺町四条にある御旅所にお出ましになります。それが祇園祭の神幸祭です。


今日から一週間、お神輿は御旅所においでになります。そして七月二四日には御旅所を出てまたまた街を練り歩き、八坂神社へお帰りになります。還幸祭です。


もともと山鉾巡行は、十七日に巡行する先祭りと、二十四日に巡行する後祭りとに別れていました。神幸祭の露払いが先祭り、還幸祭の露払いが後祭りと言う訳です。


ところが昭和四十年代に、色々な事情があったのでしょう、後祭りを先祭りに吸収する形で、巡行が十七日にまとめられてしまったのです。


また最近、後祭りをわけて、本来の二十四日に巡行しようという話が出てきています。ここ数年の内には、実現しそうです。


因みに、『後の祭り』という言葉がありますが、これはもともと祇園祭の後祭りが語源になっているそうです。


いろいろとお祭りのことばかり書きましたが、遠方の方々も機会があれば是非ご覧になって下さい。


今日はこの辺で。


有り難うございました。



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 これは、船鉾です。










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  これは、巡行中の函谷鉾です。


























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最近、カラフルな浴衣が多いですが・・・

今日は祇園祭の宵々山です。テレビやネットなどで、賑わっている様子が映し出されています。


私は明日の宵山に出掛けようかと思っています。


それにしても、最近はカラフルな浴衣が多くなりました。数年前までは、形も浴衣とは呼べないような、変なデザインのものを見かけましたが、さすがにそういったものは少なくはなってきました。


が、色彩や柄、さらには素材まで色々なものが増えてきて、浴衣ってこんなものだったっけ?と思ってしまうものも少なくありません。


時代の流れと言ってしまえばそれまでですが、最低限の決まりとかルールとかは知っておいて欲しいものだと思います。


私が浴衣に求める最低限の決まりは、素材が綿であることと、染色が注染(ちゅうせん と読みます。染色方法の名称です。)であることです。ただし、鳴海の絞りや、紅梅、長板中形などは別です。(すこし専門的な用語ですが、機会があればご説明します。ご質問も受け付けます。)


素材については、みなさんよくご存知でしょうし、浴衣=綿というイメージもあるでしょうからご理解いただけると思いますが、最近は値段の安いものの中には、綿100%でない浴衣が結構ありますので、あえて書かせていただきました。


染色方法の注染というのは浴衣独特の染色法法で、生地の上に防染材で柄の輪郭をかたどっていくのですが、同じ柄の繰り返しを合理的に染める為に、生地を幾重にも重ねて染める方法です。重ねた生地の上から染料を注ぎ、下からポンプで勢いよく吸い取って一気に一番下の生地まで染めます。大阪の泉州や静岡の浜松などが産地です。


文章では上手く表現しにくいので、充分にご理解戴けないかもしれませんが、不明な点は良かったらお尋ね下さい。もう少し分かり易く説明できるように頑張ります。


少し値段は高くなりますが、ちゃんとした良い浴衣は、何度着ても良いものです。


みなさんも今年の夏は浴衣でお出かけしてみて下さい。


今日はこの辺で。 


有り難うございました。



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また読んで下さい。