自宅で母の一周忌を行った
母のものは衣装ケース一つ分だけ残して、他は処分し、部屋もリフォームした
ただ、自転車だけは処分できなかった
三輪自転車で95歳になっても乗っていた
歩くより転ばないからと言って、乗るのを止めなかった
耳も遠く、正直かなり怖かった
車とぶつかったことや、カーブを曲がりきれずに落ちたこともあった
何度も止めるように言ったが、全く聞こうとしなかった
さすがに95歳で骨折をして、杖を使うようになってからは控えていたが、少しするとまた自転車に乗ろうとした
どうにもできなかったわたしは、ワイヤーロックの鍵をつけて乗れないようにした
かなりグチグチ言われた
でも母の身体のことも心配だったし、自転車は軽車両、人に怪我をさせることもある…
自転車を見ると、何度も喧嘩したことが思い出され、家の前にあることで、家にいるんだなと安心感を覚えた記憶が蘇る…
あの世では思い切って、乗っているかな…
命日に処分しようと決めた…