・全ての初めから読む→『こちら』
・第二部〈突然死_葬儀まで〉の初めから読む→『こちら』
前回↓
死んだまーくんは
私の旦那様であると同時に
子供達のお父さん。ちゃんと伝えないと…
まーくんが死んで飛んで帰って数日。
ずっと実家に子供達を預けたまま。
通夜の当日。
離れ離れでいた子供達が家に帰ってきました。
当時子供達は3歳と1歳。
1歳のしーちゃんはさておき
3歳のけーくんも
言葉は拙くて
まだまだ色々理解が難しい。
それでも
伝えないといけないと思った。
せめてけーくんには。
大好きだったお父さんと
二度と遊べないこと。
二度と会えないこと。
もう家には帰って来ないこと。
たとえ分からなかったとしても
ちゃんと私の口から伝えないとだめだ。
それが私の役目だと思いました。
家に帰ってきて
久しぶりの再会を果たすも
その時のことはよく覚えていません。
多分飛びついてきたと思うけど
あっさりと遊び始めた気がします。
沢山いる人たちに興奮して遊んでいた気がします。
なんせ
通夜当日
ウチにいた人数は
30人超え。
狭い我が家です。くつろげる場所なんてないです。
二階は割と広々としているので、みんなそこにいたけども
エアコンがきかない、直射日光直の日当たり良すぎる二階は
8月の当時。猛暑。まるでサウナ。
そんな状態で
ゆっくり子供に話聞かせられる場所…
邪魔が入らない場所…
トイレしかないと思って
けーくんと二人で入って、手を繋ぎ目を見て
ゆっくりお話をしました。
お父さんね。
いっつも寝てたでしょ?
起きなかったよね。
眠たいんだって。
もう起きないんだよ。
寝させてあげようね。
まーくんは本当にいつも寝ていたので
けーくんも『寝ているお父さん』は認識しています。
『ずっと眠っている』という方向で話を進めようとしたら
突然に
「おとーたん、しんじゃった?」
と言われました。
まさか、けーくんの口から
そんな言葉が出るとは思わず
私の方が驚き
その言葉に涙が溢れました。
「…うん。死んじゃったの。」
けーくんは3歳。
そんな子に誰が
父親が死んだなどと言うだろうか。
「誰かに聞いた?」と聞いても要領を得なくて
さしずめ実家にいた時に
大人たちの間で交わされる言葉を聞いていたのでしょう。
何だと思って
どう思って聞いていたのだろう。
お父さんは眠っている。眠り続ける。
今日をもってまーくんは家から離れます。
家で眠っている最後の姿。
家にいる最後のお父さん。
見せてあげたかった。
「おやすみ言ってあげようね。」
と、けーくんを棺の前に連れて行きました。
私は棺のまーくんが見れないので
けーくんを抱きかかえながら
目をそらして蓋を開け
ほらね。眠ってるでしょ。と声をかけると
「おとーたーーーん!!」と
棺の透明なシートを開けようとします。
予想外の行動に慌てて止めます。
入りたいようでした。
ねんねしてるね。
起こさないであげようね。
もう…遊べないんだよ。
そう言った瞬間
「やだ!!!!遊びたい!」と
大きな声を出すけーくん。
…嫌だよね。
遊びたいよね。
私も嫌だ。
意味わかんないよね。
私も意味わかんない。
なんでまーくんは
そんな所に入って
もう二度と
起き上がらないのだろう。
事態をやっぱりあんまり理解してないけーくんは
その後あっさりどっかへ行き
親戚の子達と遊んでいました。
けーくんが離れた後
自分の番だとばかりに
しーちゃんが棺に近づき
バンバンとシートを叩いて
けーくんの後を追ってどこかへ行きました。
これが
沢山遊んでくれた
大好きなお父さんとの別れ。
お父さんと一緒にこの家にいたのは
4年に満たない。
しーちゃんなんて2年ない。
なんて短い時間。
まーくんはここから一足早く
葬儀場に向かいます。
私は
もう二度と家に戻らないまーくんを
泣きながら見送るのです。
↓暴言からの仲違い。そして死に別れ。
どうして今なんだろう。
↓あんなに大好きだったのに
けーくんの話から『お父さん』が出てこなくなった。
↓こちらの本ブログで死んでからの日常や心情をずっと綴っています。
※コメントについて!
ちょいと手が回らなくて、アメブロでのコメント返信やめます!ごめんなさい!(今の所)
でも全部ありがたく読んでいます!ありがとうございます。本当に。
本ブログではコメント返すところ(『せせらぎの部屋』)がありますので、よろしければそちらに。