新年、あけまして、おめでとうございます。
2021年は、丑年です。
世界で一番有名な牛と言えば、長野県にある善光寺に由来する「牛に引かれて善光寺参り」に登場する牛ですね。
知らない?
おかしいですね、世界一有名な牛なんですけど。
私なんて、子供の頃から、聞いていました。子供が知っているというのは、誰でも知っているということですよね。
え! 黒澤の生まれた小諸市のローカル昔話ではないかって?
え! ローカル昔話? 全国的でも、全世界的でもない?
おかしいですね。
黒澤も65歳になって、去年から年金をもらう年齢になったんですね。
そろそろ、人生の終盤になってきたということは、あの世に帰る準備をする必要があるんですね。
そのためには、善行を積まないと。
え! 話がずれてるって?
この小諸のいた牛さんというのは、とんでもない牛さんだったのです。
実は、仏様の使いだったんです。知らなかったでしょう。
昔、昔、小諸というところに、一人のおばあさんがいました。
多分、ファミリーヒストリー的には、僕の先祖ではないと思います。NHKさん、ちゃんと調べてくださいね。
そのおばあさんは、ケチで、強欲で、無信心だったそうです。
そこで、どうやって、信仰を持つ、いいおばあさんになれるのか、善光寺にいる仏様が考えたらしいんですね。
そこで、牛を使いにやって、おばあさんが、洗濯している側で、洗濯ものの白い布を角に、引っ掛けて、走り出した。
おばあさんは、私の大事な布を盗むんじゃない。返せ、返せと、牛を追いかけていたら、
なんと、小諸から長野善光寺まで、追いかけていったという話なんです。
なんというパワフルなおばあさんですこと。きっと、長生きしたに違いありません。
多分、僕の先祖ではないと思います。(大事なことなので、2度書きました。テレビショピングのまね。)
そこで、今まで、お寺とか、仏様なんて、一度も考えたこともなかったけど、牛に引かれて善光寺にまで、きてみると、そんな世界があったと知ったという話です。
ね、素晴らしい。感動的な話でしょう。
僕も、65歳だから、少し、お寺参りでもして、仏の御教えを感じないと、あの世で、迷子になってしまうかもしれないから頑張ろうかな。でも、ここ何年もポケモン様に引かれて神社、お寺に、頻繁に行くようになったな。近所の深川不動さんと富岡八幡は、ポケモンがいっぱいいるんだな。
近所の町内に小さな神社、稲荷神社に、妙に詳しくなってしまった。
さて、善光寺というのは、とても不思議なお寺なんですね。
善光寺の「善光」は個人の名前で、「よしみつ」さんのお寺という意味なんです。
奈良時代といえば、仏教が日本に伝来した頃ですよね。
信濃の国の善光(よしみつ)さんが、都(当時の奈良ですね。)に出かけていったとき、川の中から、「よしみつ」「よしみつ」と自分の名前を呼ぶものがあるので、みると、川の中から、小さな仏様が飛び出してきたいうんです。そしてのこの仏様は、自分を背負って、信濃の山の中に連れていけと言ったというのが、善光寺の始まりというのです。なんとも不思議な話ですよね。
詳しくは、善光寺縁起でも、読んでください。
それから、火災、地震などいろいろな災難にあいながら、今日まで、存在しているお寺なんですね。
その時の仏様が、今尚、残っていると言われていますが、秘仏で、現在、見ることができるのは、前立て本尊という仏様だそうです。
さて、牛が小諸のおばあさんを善光寺まで連れていき、強欲なおばあさんは、とても信心深い、おばあさんになったそうなのですが、小諸には、布引観音というとても、不思議なお寺があります。
この布引というのは、おばあさんの白い布を、牛が、引っ掛けて、持っていたということに由来する名前ですね。
千曲川の崖の上に、どうやって建てたのか、想像もつかない方法で、作られています。
京都の清水寺も、崖のようなところに、長い柱を組み上げて、作っていますので、そんな感じと思えばいいのですが、布引観音は、本当に垂直の崖の上に立っているので、支えている柱が、崖に止めてあるというのか、どう考えても、建築工法がよくわからない構造なんですね。なんとも、不思議で、崖の上から釣り上げたのか、崖の下から組み上げたのか、いろいろ想像してみますが、よくわかりませんね。
京都の清水寺は、下からきちんと組み上げてありますので、工法は、ちゃんとわかるんですが、布引観音は、柱を支える土台がどうなっているのか、よくわからない感じです。
まあ、一度行ってみるのもいいかと思いますが、千曲川の河岸から、垂直な崖道を上るのは、年をとってから行くには、大変ですから、行くなら、若い時にしましょうね。参道も山道というべき道で、革靴やハイヒールで登れるかというと、とんでもないワイルドな道で、まあ、登山するつもりがないと登れないという山道ですね。
崖の上までなので、頑張れば、20分程度で登れますが、崖の道を縫うように登ります。(気軽に登るのはやめましょう。体力勝負です。)
詳しいことは、布引観音の縁起でも、お読みください。
世界一有名な牛が登場するはずです。もしかすると、世界一有名ではなく、世界一偉い牛なのかもしれません。
さて、2021年 激動な時代になりそうです。
そんな時は、経済、利害に振り回されずに、神、仏、自然、宇宙の不思議さに、目をやり、目には、見えない世界に、心向けてみるのもいいかもしれません。
そう、あなたの近所にいる牛(これは、観音様の化身なので、観音様は、あらゆる人、物、事象に化身することができますので、牛とは、限らないかもしれません。)が、あなたを神、仏、自然、宇宙の世界に誘ってくれるかもしれません。
そんな出会いがありますように。
2021年元旦
黒澤 公人
ブログは文字数に制限がないので、自由に書けていいですね。