物の需要と供給のタイミングを一致させるのは、なかなか至難の業だ。

かつて、毎日、体によい食べ物を紹介するテレビ番組があったが、事前にその情報をキャッチして、事前に仕入れをしたそうだ。

とんな食べ物でも、人間にそれなりに有効な成分があるはずなので、どれでも、健康食品になる。

バナナ、リンゴ、ミカン、納豆、ヨーグルト などなどである。季節の旬というものもあるので、300品目ぐらい用意できれば、1年間は、その番組がなりたつ。バナナといっても、いろんな産地 フィリピンやエクアドルなど、あるので、その地方性も加味来れば、多様なバリエーションも

存在する。テレビは、通常、全国放送なので、その影響力も大きい。

 

ミカンやリンゴ、バナナは、日常の流通なので、季節ごとや毎年というペースで出現するので、その需要に合わせて宣伝することはできる。

 

ところは、本は、すべての本は、すべて違う内容なので、一度、作った時にしか、それは存在しない。

出版から1ヶ月程度、1年、4年、10年経ったころ、それを読みたいといっても、それは、存在しない。

偶然3巻を見つけたので、1巻、2巻を読みたいと思っても、既に、販売終了しているので、購入できない。

勢い、古本屋か、図書館に頼ることになる。

まあ、一番てっとり早いのは、アマゾンということになる。

 

しかし、電子ブックになっていれば、需要と供給のタイミングを考える必要がない。

 

通常の書店の棚のように場所をとらないので、返本する必要がないので、一度作成したら、いつまでもそこに置いておける。

しかも、維持費もさほどかからない。ほとんど、0円に近い維持費で、管理可能になる。

その上、24時間、365日販売可能で、1冊売れる儲けもそれなりになる。(しかしながら、電子書店の取り分も、少なくはないはず。)

問題は、電子書籍の販売は、一般の本屋、流通業者、運送会社の利益にならないところにある。

いままで、本の作成、販売で、多くの人が関わって、生計を立てていたはずだが、それがなかなかできなくなる。

 

日本の最大の問題は、電子書籍販売サイトが、100以上も存在すると言われていることだ。

電子サイトのアクセスには、ID,パスワード、クレジットの登録など、いろいろ必要だが、それらを100以上に行なう人はいない。

できれば、一つのサイトにまとめてほしいが、乱立している。

しかも、システム構築、維持には、莫大な費用がかかるはずなのに、それをまかなうコンテンツ規模が小さすぎる。

地方の小さな書店を開くような感覚で、電子書籍サイトを乱立して、共倒れになる可能性も高い。

この乱立で儲けるのはだれかというと、ソフト会社だけかもしれない。

 

電子図書館サービスもいろいろ乱立気味だ。

電子図書館サービスのビジネスモデルは、基本的には成立しない。

難しい貸出ルールを持つ、電子図書館サービスを利用者が理解して、使いこなすことは現実問題として難しい。

電子図書館サービスで存在する、同時アクセス、予約、貸出期間、アクセス回数の問題 数万冊規模の電子図書館を構築するための図書購入費用など、市民にとって、なにも便利ではない。不便の象徴である。

電子図書館サービスで、1冊の本に、予約が100人、1000人となった場合、どんな不満が登場するのか、想像に難くない。

なぜ、同時アクセス制限があるのかすら、理解するのは難しい。

数万人の市民相手に、数百冊の電子図書館で、同時アクセス1ユーザーの図書館が成り立つわけがない。その電子書籍を購入する費用があれば、紙の図書を購入したほうが、単純に喜ばれる。

電子図書館サービスモデルは、紙の図書館を、電子図書で同じように不便に利用するとこうなるという事例に過ぎない。

公共図書館が電子書籍サービスを電子図書館という同時アクセス1ユーザーで、行なうという発想は、なにか、間違っているような気がする。(もしかすると、同時アクセス1ユーザーではないのかもしれないが、その場合は、1冊の図書の値段もそれなりになる。その分、違い本が買えないわけだ。)