書いておく。

 

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◆スクラッチ開発をしてきた人がパッケージ開発をするとき

 

スクラッチ開発をしてきた人がパッケージ開発をするときは大きなマインドチェンジが必要となる。


・これまでだめだと思ってきたことをよいこととして理解しなおすことが求められる

・頭でわかってもなかなかできない、本読んでできるものではない

・パッケージを使うメリットを実感しないといけない

 

スクラッチ開発をしてきた人がパッケージ開発の方法論をうけいれることはとても難しい

 
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◆パッケージを使うメリット
 

パッケージを使うメリットは、ベンダー工数(外部コスト)の低減だけではなく

長い目でみたメリットと理解するべきである。

 

例:画面を1つ作る(数字はあくまでダミー)

 

スクラッチ的にやるなら

・要件定義・基本設計(機能定義、項目定義、レイアウト、画面遷移・ボタン配置、チェック仕様):10人日

・開発・単体テスト:10人日

・初期移行・シナリオテスト:10人日

・合計:30人日

※顧客は数名が要件提示・レビュー・仕様回答・課題検討・UT=ざっくり10人日

 

パッケージでやるなら

・デモ・プロト(パッケージでできることを理解する・課題をだす):5人日

・要件定義(機能定義(いつだれが何のために使うか)、粗い項目定義):5人日

・設定・検証(項目定義、レイアウト、画面遷移・ボタン配置、チェック仕様):5人日

・初期設定・初期移行・シナリオテスト:5人日

・合計:20人日

※顧客は数名が要件提示・レビュー・仕様回答・課題検討・UT=ざっくり20人日   

 

パッケージを使う場合に、ベンダー工数は多少減ったがユーザー工数が増える場合は多い。

 

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◆まとめ

 

ユーザーがシステムを理解しながら進めるメリットとは下記のようなものである。

 

・その場で課題を出せる=その場で課題を解決できる

・SEが業務を理解して課題を解決するよりも、ユーザーがシステムを理解して課題を解決する方が手戻りがない

・紙のレビュー・空中戦によるロス・ストレスをなくせる

・シナリオテスト・業務準備を一緒にできる

・開発側に必要なスキルがプログラミングではなく設定なので開発側は少人数で進められる

・開発が少人数なのでユーザーとのコミュニケーションロスが最小化される

・システム側の業務知識の密度、ユーザーのシステム理解度の密度が高くなるのでチームの生産性が高くなる

 

ベンダー任せにせず、ユーザーがシステムを理解しながら進めることには長い目でみたメリットがある。