ぎらぎらと照りつける太陽の下

 

一輪の花が風に揺れている

 

誰にも気付かれず

 

気にもされず

 

 


薄桃色の可憐な花が

 

風に揺れている

 

 

 

世界は

 

煌びやかな紛い物であふれ

 

誰も

 

足元の本物には見向きもしない

 

 

 

ぎらぎらと照りつける太陽の下

 

小さな花が風に揺れている

 

 


この美しく素晴らしい世界で

 

本物の優しさを持っているのは

 

分け隔てなく照り付け、通り抜ける

 

太陽と風だけなのかもしれない