五欲に振り回され、人生でもっとも大事なことを忘れている人間とは【仏教の教え】 | 仏教講師の菊谷隆太が『人生の目的』を親鸞とブッダの言葉で示すブログ

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仏教では私たちの欲の中でも代表的な五つを『五欲』といわれ、そして人間は常に五欲で動いている、と説かれています。
五欲とは【食欲】【財欲】【色欲】【名誉欲 】【睡眠欲】の五つです。
【食欲】とは、食べたい、飲みたい
【財欲】とは、お金が欲しい、お金だけでなく、車が欲しい、服が欲しい
といった物欲も、この財欲に入ります。
【色欲】とは、男性なら女性が欲しい、女性なら男性が欲しい、と異性を求める欲。
【名誉欲】とは、人からほめられたい、認められたい、嫌われたくない、という欲。
【睡眠欲】とは、寝ていたい、楽したい、という欲
朝起きてから夜寝るまで、私たちはこの五欲に追い立てられているのではないでしょうか。



朝目覚まし時計で起こされてまず思うのは「ねむたい」「起きたくない」という【睡眠欲】。
それでも起きるのは、遅刻すると恥ずかしいという【名誉欲 】、仕事行かなかったらお金が入らないという【財欲】に動かされてのことです。
それから何着ていこうかと【名誉欲】が動き、【食欲】が動いて、途中のカフェに寄る。
通勤中はきれいなOLに目がいって、【色欲】が動く。
職場では上司相手に、【名誉欲】が動き、ボーナス目当てに成果出そうと躍起になるのは【財欲】です。
夕方にはビール飲みたいと、【食欲】が動き、疲れとアルコールで眠くなって布団に入るのは【睡眠欲】。
まさに一日中、五欲の追求しか頭にない。



たまに悩むのは、「どの欲を取るか」の選択のときです。
あの人に告白しようか、と思いつめるのは【色欲】ですが、断られたら格好悪い、職場に居辛いと躊躇するのは【名誉欲】です。
【色欲】と【名誉欲】を天秤にかけているのです。
ダイエットしたいと思うのは【名誉欲】であり、それでもケーキ食べたいから食べちゃおうか、と悩むのは【食欲】です。
この場合は【食欲】と【名誉欲】を天秤にかけているといえましょう。



世に「克己心」といわれるものも、それは【名誉欲】だったり、仕事熱心な人だといっても、その原動力は【財欲】だったり、ステキな人だといっても、その人をそうさせているのは【色欲】だったりです。
五欲のとりことなって、酔生夢死するのがわれわれの実態と説かれます。