鉈は、少なく見積もっても60年前のもの。

 

うちは、昭和40年代までは、かまどで煮炊きをしていた。

風呂は電気温水器が導入されてからも、50年あたりまで銅製の薪カマだった。

 

なので、この鉈には自分にとって歴史て的な意味はある。

あまりこだわりはないけど。

 

しかし、こういう古道具は、たいがいが使い込まれてガタツキが出ています。

もう、カタカタで使いにくいったらありゃしないレベルで、

使いやすく修繕します。

 

まず、刃の錆や欠けは、研げばいい。

 

刃と柄のガタは、柄を一から作り直すのもいいけど、時間と手間が大変。

それに、新しいのは絶対的に面白くはない。

 

昔の手仕事は、手間がかかってるし。

柄の形状もとっても使いやすい。

振ってみてのバランスもいい。

 

そもそも、乾燥が進んだ木はもう狂わない。

その経過時間に価値があると思う。

湿気で腐ってればしょがないけど、今回はばっちり乾いてる。

 

乾いた木には、エポキシを加熱すると吸い込んでくれて、丈夫になる。

ほんとこのエポキシ樹脂って、昔の高級樹脂の漆のように使える。

 

漆より硬い。吸い込みは少なめだけど。

 

で、柄の輪周辺や、持ち手の差し込み部分には「エポキシ粘土」を押し込む。

E粘土って、おが屑で錬った例のヤツ。硬化後も粘りがある優れモノ。

ガタのミリクラスの隙間を埋めるのに最適。

 

そうそう、今回は粗目のノコくずだけど、

これ、やすりで削った微細なおが屑だとまた別の使い方もできる。

木の摺り減った個所を埋めて、紙やすりかけて修復出来ます。

木パテですね。

 

馴染んで、母材より強度出ます。すばらしい。

 

またガタついたら、今度は原液を沁み込ませたら、もっと強くなる。

原液だけだと割れるのに、骨材を混入すると粘りが出るというのが面白いところ。

 

木と鉄を結ぶのに、強ければいいというのではないところが面白い。

 

微細なクラック等は、原液浸透。

硬化時間が90分タイプだと、塗布を急いで15分以内に加熱するのが吸わせるコツ。

ドライヤーよりファンヒーターで、あっちっち程度に加熱します。

 

で、吸った分はまた追加塗布。追加加熱。

余りそうなら、鞘の尻や角に塗布。吸わせる。

 

山行きで道具を落とすと、悲しい。

入れ物を工夫するのはもちろんだけど、カラビナで留めておくのが一番確実です。

 

いざ使う時に取り出しにくいということもない。

 

で、道具との取り付けは、この「タイラップ」の2重固定が最強です。

黒いタイラップはそこそこ紫外線にも強い。

ポリエステル極太糸で巻いて、エポキシ浸透が強くてカッコもいいけど、

この方式が断然簡単!

 

白い部品は、テフロン3ミリ厚の端材から削り出し。

これがまた丈夫で劣化しなくて、タイラップとの相性が抜群です。

 

このサイズで、人ひとりぶら下がれる強度があります。