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2005-03-27 01:04:10

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕17

テーマ:デースケドガー



今度は彼女が考える番だった。
彼女の手持ちがいくらあるか分からない。あっても1千万くらいだろう。ただこの時点で金額はあまり問題ではない。僕が300万円にレイズしたことで、彼女には、僕が今回の勝負は自分の身体を賭けてでも闘う意思があることを理解したはずだ。実際彼女が1千万円にレイズしても僕は対応するつもりだったが、できればそこまで吊り上げたくない。僕の意図を汲み取ってくれれば、無駄に賭金を吊り上げることはしないはずだ。僕はコールしてくれることを願った。

僕の想いが通じたのか彼女はそれ以上レイズアップせずに300万円でコールした。 彼女はディーラーに300万円分の札束を渡し、僕は150万円と左の薬指と書いた紙を渡した。

 「では、何にしますか?」ディーラーは前勝負の勝者である彼女にまず尋ねた。
 「デースケ」彼女は答えた。答え方が200Vの電圧で既にいくらか朦朧としている様子だ。
 「何にしますか?」
 「ドガー」僕は最初の勝負と同じ理屈でまずドガーを選択した。
 「変更しますか?」
 彼女はデースケドガーに変更した。デースケドガー。デースケドガーだと僕の数は6だ。とても勝てる目ではない。僕は、宣言をドガーのままで変更しなかったが、拒否権を購入することにした。つまり「NO!」と叫んだ。
 (ざわ)    (ざわざわ)
    (ざわざわ)    (ざわざわ)
 満州式デースケドガーでは拒否権を購入できる。つまり相手の宣言を変更することができるのだ。ただし変更したからといって勝てるとは限らない。そしてその購入には必ず自分の身体で支払いをしなくてはならない。この勝負は落とせない、だからこそ、また自分の指を切断することになるが、拒否権を購入したのだ。

 彼女はそれを受けて、ドガーに変更した。どちらにしても残りの目は「8」なのでどちらでも良かった。彼女は拒否権を購入する事は無く、僕も彼女もドガーでの勝負となった。

 僕は自分を奮い立たせるため、自分の頬を力いっぱい張った。

 その拍子に静電気(とても大きい)が発生し、髪の毛を焦がした。

 余計なことをした。


 つづく


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2005-03-27 00:55:18

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕16

テーマ:デースケドガー



2勝2敗で迎えた5試合目、ビックゲームになる予感がした。どちらも200Vの電圧が掛けられてあり、そして少なくとも僕はこれ以上の電圧に耐えるなんて御免だった。下から突き上げてくる電気が体中を巡るさまが実感される。口の中はすぐに唾液でいっぱいになり、しびれるような苦い味がした。それは彼女も同じはずだ。この試合は双方にとって大事な試合になるはずだ。剣が峰である最初の試合を僕は落とした。そのため左の小指を切り落とす事になってしまった。天王山になるであろうこの5試合目。全力でものにしなければならない。

僕のカードは「スペードの2、ダイヤの6、クローバーのA、クローバーの5、ハートの2」だった。僕は熟考した。
まず、今までの彼女の宣言を思い出し、検証してみた。彼女は1試合目、デースケからドガーに変更そして勝利した。2試合目・3試合目はデースケドガーを宣言し僕の勝ち。4試合目は僕がレイズに応ぜず降りたため、宣言せずに彼女の勝利。
まず思いつく特徴は、彼女がデースケドガーで連敗していること。ドガーで勝利し、デースケは仮でしか宣言していないこと。彼女が縁起を担ぐタイプでなくても、デースケドガーは宣言しづらいはずだ。勝利したドガーか初めてのデースケか、それともツラ目のデースケドガーで攻め込むのか?いくら考えても答えはでない。ただ推理を重ね、推測するしかない。大金と自分の身体を賭けたゲームにあてずっぽうで望むわけにはいかない。
僕のカードから構築できる手は「5、2、6、2、A」と並べてデースケ、ドガー、デースケドガーをそれぞれ8、8、6とするか「5、2、6、A、2」と並べて8、7、7とするかどちらかだろう。無難に過ごすなら後者でも良いが、今回は勝負処だ。ここでひよった手作りをしてはいけない。それに前者なら弱い目はデースケドガーで、彼女が一番はずすところだ。

僕がダイヤの6を真中に開示して5枚カードをテーブルに並べ、彼女はハートの4を真中に開示して並べた。

「まずファーストベットを」
ディーラーに促され、100万円を渡した。
「レイズ オア ステイ?」
その問いかけに彼女が前回同様200万円にレイズした。
(ざわ)  (ざわ)
ギャラリーもここが山場とわかっているのでざわめきだした。
今僕の手持ちは200万円だ。ここでコールすれば、負けても半額負担なので、100万円を失うだけである。だが例えばレイズして300万円勝負になったら手持ちで足りなくなる為、また指を賭けなくてはならない。小指と全額200万円かもしくは薬指と150万円をだ。慎重にコールしようとして思いとどまった。おい、まてよ、よく考えろ。これまで何度も自分に言い聞かせてきたように、問題は指ではない、この電気イスなのだ。ここで引くわけにはいかない。
僕は300万円にレイズした。


つづく


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2005-03-25 02:12:32

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕15

テーマ:デースケドガー



最初の勝負で負けた後、なんとか2回連続で勝ちを拾った。僕はその時点で250万円を手にしが、その代わりに左手の小指を失い、イスには100Vの電圧がプレゼントされた。彼女の方は、金額がプラマイゼロで、200Vの電圧が彼女にかかっている。この勝負が始まってからずっと無表情だった彼女も、今では、髪の毛が逆立ち、眉間に皺を寄せ、瞳はこころもち寄り目になっている。

4回目の勝負は僕の手がぼろぼろで、はなから勝負にならなかった。カードを受け取った時点でとても勝てるとは思わなかった。ただこれまでミニマム勝負だったので、今回も考え無しに100万円をディーラーに預け、真中のカードを開示しようとした時、彼女がレイズした。レイズ?彼女の真意を測りかねた。彼女がいくら手持ちがあるのか分からないが、この勝負は金額を大きくして良いことはあまりないはずだ。なぜなら、負担は負け金額の半分で良いのでミニマムで賭けている限りそうそう指を切断することはない。彼女もおけらになって、自分の身体を傷つけるのは嫌なはずだ。考えられるのは、
1.お金の心配はない。
2.彼女も手が悪く、はったりで乗り切ろうと思っている。
3.200Vの電圧で彼女も身体的にまいって、早い勝負をつけたがっている。
4.200Vの電圧で彼女も身体的にまいって、正常な判断ができなくなっている。
5.以降の勝負を有利にするため、金はあるということを知らしめたい。
こんなところだろうか?結局分からないのと、僕の手が酷かったので、僕はレイズに合わせずに手を伏せ勝負を降りた。

ミニマムの100万円を彼女に支払ったがすぐに半額の50万円が至急されたので、手持ちは200万円になった。ルールでは勝負後、相手の手を見ることができる。彼女の手はデースケが6、ドガーが7、デースケドガーが9といたって普通の手だった。してみるとレイズした理由は先ほどの3か4の可能性が高いように思われた。

僕のイスも200Vに電圧が上げられた。

つづく


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2005-03-23 01:45:49

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕14

テーマ:デースケドガー


 燃えるような痛みが指先に走った。左小指の第二関節部から切り落としたのだが、一番痛いのは切断面ではなく、既に繋がっていない指先だった。僕は痛みに絶えるため、唇を噛み締めた。切断するやいなや、どこからともなく氷の入った洗面器がそばに置かれ、僕はその中に手を入れた。皮膚の感覚がおかしくなってしまったようだ。どこからどこまでが痛みで、どこからどこまでが熱いのか、または冷たいのか、既に分からなくなっていた。
そのあとガーゼとワセリンを使って簡単な治療が行われた。この程度で音をあげさせないよう主催者の暖かい気配りだった。
 ありがたい。少なくとも血が止まったおかげでカードは持てる。

 執行人はディーラーだった。あくまでクールにそして優雅に指切断機に力を入れた。まるでスタンドアップマジックのショーみたいだった。僕が傍観者だったら拍手さへしたかもしれない。それほど動作に淀みがなかった。ただ残念なことに僕は傍観者ではなかった。拍手をしたくても、左手の自由が利かない状況だった。そしてこの先僕は一生きれいな拍手ができない人間になってしまった。別に拍手が上手でもヘタでもどうでもいいことだけれども。
 切断して初めて、自分が自分の左小指のことをとても好きだったことに気が付いた。

 治療もディーラーがしてくれた。いたれりつくせりだ。
 やれやれ。彼がなんでもしてくれる。
 ひととおり治療をすますと、またもクールな目で僕を刺しつつ、告知した。
「では、いきます。」
 白い手袋をして両手の甲を前に出して言えば、まるで白い巨塔の財前みたいだった。宴会芸で使えるかもしれない。

 イスに電流が流され、100Vの電圧がかけられた。

 お尻の下で衝撃が走った。たしかに最初は殴られたあるいは蹴られた感覚に似ている。ただそれは一瞬の感覚だった。すぐに口の中が唾液でいっぱいになった。アルミホイルの味がした。奥歯に力が入る。何か重い物を押し付けられているようだ。髪の毛が逆立つ。小指の痛みから気がまぎれてちょうどいい、とはとても思えなかった。

 これこそがデースケドガーだった。


 つづく


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2005-03-22 00:55:32

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕13

テーマ:デースケドガー



  ディーラーはクールだった。彼はニコリともしなかったし、白い目で僕を見ることも無く、もちろんつっこみなどもってのほかであった。まるでカサブランカみたいにハードボイルドなディーラーは冷静にそれぞれに対して異存がないか尋ねた。
満州式では相手の宣言に対し拒否をすることができる。ただし拒否権の購入には自分の身体を代価にしなければならない。僕は最初の勝負から選択の岐路に立たされた。
 1.最初の勝負はとても重要である。
 2.ドガー以外なら負けは無い
 3.ただし勝っても負けても小指が無くなる。労多くして得るものが少ない勝負となる。
 4.自分の指を切断することを自ら決断する勇気がない。
 5.ドガーのママでも「7」なので決して弱い数字ではない。
いろいろ考えたが4番を選択した。結局のところ僕はヘタレでビビリなのだ。
彼女も拒否せず受け入れた。

 「オープン ユア カード」ディーラーはNHK英語口座の兄ちゃんみたいな巻舌でクァルドと発音した。いやみな奴だ。僕は昔から外来語をうまく発音する奴が嫌いだった。偏見かもしれないが。

 僕のカードはもちろん「7」だ。
 彼女が1枚目と5枚目のカードを捲った。「スペードの8」と「クローバーのA」だった。

 視界がグニャリと音を立てた。僕の目に映るものは全て歪んで見えた。水の中かから聞く音みたいに全ては遠くの出来事みたいに感じられた。いまさらながらに、自分に降りかかった災厄を恨んだ。言うまでも無く僕の負けだった。また頭が痛みだした。

  彼女のカードを全て開示した。「スペードの8、スペードの9、ダイヤの7、クローバーの5、クローバーのA」だった。僕は素早く計算し、驚愕した。僕がこのカードだったら、順番はともかくAを真中にして8と7で挟む。そうすればデースケとドガーが「9」と「8」デースケドガーが「4」となり3分の2で強い目となる。彼女の並べ方ではデースケドガーこそ強い目だが、3分の2で弱い目となる。僕はもう一度彼女の瞳を見つめた。あいかわらず彼女の瞳には何も答えはなかった。そのことが余計に恐ろしく感じた。

  どこからともなく、指の切断機が現れた。ジャパネット○かたできゅうりを便利にカットする調理器具みたいだった。自分の顔が歪むのがわかった。叫び出しそうになった。声にならない咆哮だ。僕はチャカカーンを恨んだ。ジャパネットの社長も恨んだ。ニューオーダーも恨んだし、相田みつをも恨んだ。泣き叫んで哀願すれば許して貰えるかもしれない。誰か偉い人が自分に同情し助けてくれるかもしれない。この窮地から救ってくれるかもしれない。だが心が崩れるその境界線で踏み留まった。よく考えろ。そんな都合の良いことは絶対にない。まともな人間はこんな勝負のギャラリーにはならないし、来ている客は全て、他人の痛み、もしくは精神の崩壊する様を楽しみにしているのだ。

  僕は指切断機に左手の小指を差込み、目を瞑った。


  つづく


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2005-03-18 02:08:16

デースケドガーに関する考察その2 著名人に聞く④

テーマ:デースケドガー


ピエール瀧に聞く

●今回は「ドーデガス」のピエール瀧さんです。「ポンキッキーズ」から「ミラクルさん」と前から音楽以外の活動が目立つピエールさんですが、最近の音楽活動を聞いてみたいと思います。


「まずは1,000ドデガ」


●??? 卓球さんとは連絡とりあったりしているのでしょうか?


「ハズレですね。ではいっちゃってください」


●(>_<)ん~~~


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2005-03-17 02:33:17

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕12

テーマ:デースケドガー



 5枚目のカードが配られた。
 (ざわ)
 最初の相手が彼女だったのは偶然だった。彼女がどんな気持ちで僕を嵌めたのかはわからない。でも今となってはそんなことは瑣末なことだ。見世物になった僕らはどちらも立場に差異はなかった。僕は相手が誰だろうと第一に生還することを考えねばならない。できれば最小限の犠牲で。

 最初の勝負が始まった。勝負事はなんでもそうだが重要なのは「手」ではない。配牌やカードの内容やダイスの出目ではなく、押し引きがポイントとなる。「手」はあくまで偶然の産物なのでそこに優劣を組み込んでも意味は無い。勝てる時にどれだけ強く押せるか、または、劣勢の時にどれだけ自制できるかが勝敗を分けるのだ。そして必ず勝負所、いわゆる天王山とういものがある。それを見極め、獲得すること。それがギャンブルの大原則だ。そして言うまでも無く、最初の勝負は最重要ポイントのひとつだった。

 僕のカードは左から「クローバーの6・ダイヤの9・スペードのA・ハートのJ・ハートの8」だった。僕は一目見て安堵感を覚えた。まずまずの手だ。頭から「9・8・A・6・J」と並べれば相手が「ドガー」を宣言しても僕の数は「7」になる。「デースケ」か「デースケドガー」ならば僕の数は「9」だ。この場合「8」と「6」の位置はセオリーとして逆にはならない。統計的に言っても、宣言の割合はデースケが34%、デースケドガーが36%、ドガーが30%となっている。つまり宣言されにくいところに弱い数字を置くのがセオリーだ。だがもちろんセオリーを過信してはならない。セオリーはあくまでセオリーでしかないのだから。

 僕は真中の「スペードのA」を開示して前述の順番に並べた。
彼女は「ダイヤの7」を開示していた。ラッキーセブン。願掛けのつもりかもしれない。
 (ざわ ざわ)           (ざわ ざわ)
    (ざわ ざわ)           (ざわ ざわ)
 周りがざわめき始めた。きっと僕ら二人の外馬に乗っているに違いない。僕は極度の緊張を感じ、手のひらの汗を拭った。

 「まずはファーストベットを」超一流のホテルマンのようなかいがいしさでディーラーが聞いた。彼女は札束(ズク)をディーラーに渡した。僕は持ち合わせがないので、紙の切れ端に「小指」と書いて差し出した。
 (ざわ ざわ)           (ざわ ざわ)
 ギャラリーは僕に負けて欲しいのだろうがそうはいかない。僕はなんとしてもサヴァイヴしてみせる。自分の気持ちを奮い立たせるため、自分の頬を両手で張った。

 「レイズ オア ステイ?」ディーラーが尋ねると僕も彼女もステイと答えた。いくら手持ちがあるか知らないが、彼女もできるだけ平穏に終わらしたいはずだ。さすれば両手の指を何本も失わなくてもすむかもしれない。僕はこの時そんな希望的観測に身を浸した。

 「何を選択しますか?」ディーラーはまず彼女に聞いた。普通のデースケドガーではまずバンカーに聞く、そしてプレイヤー、最後にもう一度バンカーに変更がないか尋ねる。今回は両方ともプレイヤーなので単にレディーファーストなのかもしれない。
 「デースケ」彼女は答えた。
 僕は顔色が変わらないよう気をつけた。そしてそのままでいてくれと心のずっと奥底で祈った。
 「何を選択しますか?」
 「ドガー」僕はセオリーの逆を突いた。彼女がセオリーを知っていればドガーの位置に一番弱い目を置くはずだ。彼女の想いを探ろうと、彼女の顔やしぐさを凝視した。彼女は先刻から無表情で相変わらず淋しそうな瞳をたたえていて、そこからはなにも読み取ることはできなかった。

 「変更しますか?」頼むからそのままでいてくれ。だが祈りむなしく彼女は変更すると答えた。
 (ざわ ざわ)         (ざわ ざわ)
 周りが少しざわめいた。デースケドガーは基本的に心理戦である。なるべく与える情報は少ない方が良い。これは基本原理だ。情報が少ない序盤戦はあまり変更しない方がセオリーとされている。そのためギャラリーがざわめいたのだ。
 「ドガー」
 しまった。彼女はこちらに合わせてきた。僕のドガーは「7」だ。これで負ける可能性が出てきた。手のひらに汗が出てきた。バットで殴られた所がまた痛み出した。

 「変更しますか?」今度は僕に尋ねた。
 「変更します」
  (ざわ)        (ざわ)
      (ざわ)        (ざわ)
 変更に変更を重ねる。これもセオリーにない。僕は良くない風を感じていた。ドガー以外なら負けはなかった。さらに最初に僕がドガーを宣言していなければ、彼女はドガーに変更しなかったかもしれない。頭のケガした部分がズキズキと脈打っている。夏だというのに少し寒気もしてきた。僕は緊迫感で胃がせり上がってくる思いがした。
 
 少しでも緊張を解しリラックスしようと、僕は冗談を言う事にした。
    (ざわ)        (ざわ)
  (ざわ)        (ざわ)
 
「デースケドガーでドーデガス!
 
    (ざわ)        (・・・・・)
       (・・・・・)        (・・・・・)
 
誰も笑わなかった。
      
 (・・・・・)       (・・・・・)
  (・・・・・)        (・・・・・)
 
冷たい汗が背中を流れた。



つづく


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2005-03-15 23:48:21

デースケドガーに関する考察その2 著名人に聞く③

テーマ:デースケドガー


スピードワゴン 小沢君に聞く


●今日は特別ゲストとして小沢君にお越しくださいました。最近結構TVに出ているらしいね。あまりTV見ない俺でも何回か見るよ。あいかわらず打っているの?


「いやぁ○○ちゃんには敵いませんよ。いつだって卓上を支配しているのは○○ちゃんですよねぇ?」


●いやいや、そんなことないって(お義理で否定している風に)


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2005-03-14 00:55:35

FOOLS GOLD〔デースケドガー〕11

テーマ:デースケドガー


 移動の車の中で僕はこのルールを書いた切れ端を眺めながら、ポイントを整理していた。車は当然ベンツのSLで運転手は初顔だった。助手席に少年が座り、後部座席には僕を真中にして右にドス男、左にボウズ頭が座った。前の車にはきっとチャカカーンと親分が乗車しているはずだ。暑苦しい連中に囲まれて嫌気が指したが今はこのルールが持つ顔、本質を理解しようと努めた。
 「なあ。賭金の決済はいつ行われる?全勝負が終了した後か?それとも一勝負毎か?」
 僕は右隣りのドス男に向かって尋ねた。見かけと先ほどのやり取りと車に座った位置からドス男が組のナンバー2と僕は踏んでいた。ドス男は少し心外そうな顔をして答えた。
 「一勝負毎だ。少し考えれば分かるだろう?」
やはりそうか。それでないとショーのエンターテイメント性が薄れるからであろう。
 「一千万は最初にくれるのか?」
 「先刻、無事に2勝負やり通したらと説明したはずだ。オヤジはお前の事を買っているようだが、意外と間抜けだな。そうだな。説明してやろう。お前は現金を持っていない。最初の勝負で負ければ、文字通りお前の身体で支払うことになる。そして賭金の半額が現金で充当される。つまり百万ずつ賭けて一勝一敗すれば、お前は百五十万手にするって訳だ」
 「そして小指を失い、100Vの電圧をいただく。なあ100Vってどんなもんなんだ?」
 「殴られたくらいの衝撃だそうだ。ちなみにアメリカの死刑囚には州によって違うが2,000~6,000Vの電圧をイスにかけると聞いている」
 2,000V。確実に殺すのに2,000V必要だとすれば、きっとその半分の1,000Vくらいしかもたないに違いない。すると全部で十敗しかできないということだ。前任者や少年が逃げ出す気持ちがわかった。
 「逃げようなんて考えないことだ。すぐにズドンといくだけだ。」左のボウズ頭が僕の腰に拳銃を押し付けた。
 「電流は?どれくらい流れる?」
 「そんなもん関係ねえだろ?」左のボウズ頭が答えた。バカな答えだ。だが本質を突いている。僕は勝負に勝つこと。負けても十敗まで。これが本質だ。負けて指を失うことよりも、100Vの電圧こそがこの勝負のカギとなるのだ。

 「最初の相手は?」
 「うるせいな。少しは黙っていろ」左のボウズ頭がまた拳銃を押し付けてきた。
 「我々も知らない。到着してからだ」右のドス男が答えた。
 「なぜ彼女があと一人の選手に選ばれた?」
 「オヤジが決めた事だ。その理由までは聞かされていない」
 「最後の質問だ。俺をバットで殴ったのはこのボウズ頭か?」
 「そうだ」ドス男が喋り終わると同時に力の限り右手を振り回して拳をボウズ頭の鼻柱に決めた。ボウズ頭はくぐもった声を出しながら鼻を抑えたが、すぐに拳銃の柄で僕の脇腹を殴った。僕は痛みで身体を折り曲げた。
 「止めろ」ドス男が制した。おかげさまで2発目は来なかった。
僕はそれほど苦しかったわけではないが無理やり嘔吐して車とボウズ頭の足を汚してやった。ささやかな抵抗だ。
 
 「もう一つ質問。何処に向かっている?」喘ぎながら質問をした。
 「アカサカだ」ドス男が答えた。
 赤坂。ドス男はカタカナで答えた気がした。いかにも東京アンダーグラウンドな場所だ。気持ちが緊迫感で押し潰されそうになった。それをほどく為にもう一度ボウズ頭の足にゲロを吐きかけた。


 そんなわけで、僕はこの奇妙な世界でこれから体と精神を削り取ることになる。
 そして5枚目のカードが配られ、最初の勝負が始まった。
 (ざわ)


 つづく

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2005-03-11 01:39:01

満州式デースケドガー ルールとレート

テーマ:デースケドガー



1)ルール

①賭金のミニマムは100万円
②バンカーとプレイヤーの優位性はつくらない。すなわち宣言はどちらも1回訂正 する機会を与えられる。また真ん中のカードは必ず最初に公開しなければならない。プレイヤーとプレイヤーの勝負である。
③賭金の半額をハウスが用意する。勝負に負けても自己負担は半額である。
④1回勝負に負けると100Vの電圧がイスを流れる。以後負ける度に、100Vずつ加算される。
⑤どちらかのプレイヤーが戦闘不能になった状態で勝負終了とする。敗者がそれまでに増えた金額は没収される。
⑥相手の宣言に対し1勝負に1回だけ拒否権を購入することができる。その購入には下記レート表に記載したどれかが必要となり、現金にての換算はできない。勝負終了後に即座に決済する。

2)レート

①小指、、、、、、、、、、、、、、100万円 (足の指はそれぞれ50万円プラス)
②薬指、、、、、、、、、、、、、、150万円
③中指、、、、、、、、、、、、、、200万円
④人差し指、、、、、、、、、、、 250万円
⑤親指、、、、、、、、、、、、、、300万円
⑥片耳、、、、、、、、、、、、、、250万円
⑦睾丸1コ、、、、、、、、、、、、500万円
⑧瞳1コ、、、、、、、、、、、、、500万円
⑨乳首(女性のみ)、、、、、、、100万円
⑩他、、、、、、、、、、、、、、、相談による   


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