ブッポウソウ　仏法僧

英名：Oriental Dollarbird

学名：Eurystomus orientalis

ブッポウソウ目ブッポウソウ科ブッポウソウ属

生息地：東南アジアからやってくる夏鳥。本州、四国、九州の低山の森や社寺林などの洞で営巣する。巣箱で子育てすることも多い。

全長：30cm

鳴き声：ゲッゲッ

雌雄：雌雄同色

絶滅危惧ⅠB類（環境省レッドリスト2020）

ブッポウソウは、千年もの間「仏法僧」と鳴くと信じられてきた鳥。「仏法僧」と鳴くのがこの鳥ではないとわかったのは、1935年のことだという。

「森の宝石」とも呼ばれる、日本の留鳥には見られないエキゾチックな装いから、この鳥は高貴な「霊鳥」とみなされ、それが「仏法僧」の名に結び付いたのではなかろうか。

お寺の大木の洞に営巣することが多いのも、この鳥こそが「仏法僧」と信じられてきた一因となっているのだろう。

ちなみに、このブッポウソウの写真は、有名な繁殖地のお寺の境内から写させていただいたもの。「仏法僧」の鳴き声の主がコノハズクであると判明した今も、ブッポウソウはやはり仏様に縁のある鳥なのだなと、勝手な妄想をふくらませている。

【参考文献】

街・野山・水辺で見かける「野鳥図鑑」（日本文芸社）