ハシボソミズナギドリ 嘴細水薙鳥

英名:Short-tailed Shearwater

学名:Puffinus tenuirostris

ミズナギドリ目ミズナギドリ科ハイイロミズナギドリ属

生息地: オーストラリア南東部からタスマニアの近郊の島々で繁殖。餌を求めて北上する。日本では春から夏に、太平洋岸で見られることが多い。

全長:42cm

鳴き声:渡りの途中はほとんど鳴かない

雌雄:雌雄同色

 

太平洋の波を切り裂く黒っぽい鳥、ハシボソミズナギドリである。日本近海にたくさんいるオオミズナギドリと比べると、ひと回り以上体が小さく羽も短く見えるのだが、ハシボソミズナギドリのタフさは、オオミズナギドリを上回るようだ。

 

 

なにしろハシボソミズナギドリは、オーストラリア近海から北極圏まで往復3万キロ超を移動し、餌を求めて20m潜水、繁殖のため地面に1mの穴を掘るというスーパーバードなのだ。

 

オオミズナギドリ。体の白さが目立つ。ハシボソより翼と尾が長く見える

 

しかし、ハシボソミズナギドリは、“タフ”とか“スーパーバード”などという言葉とはまるで無縁そうな顔をしている。

 

ハシボソミズナギドリ。その名のようにクチバシは細く短い

 

つぶらな瞳、丸い額……。ハシボソミズナギドリの最大の特徴は、顔が可愛いことなのである。

 

【参考文献】

街・野山・水辺で見かける「野鳥図鑑」(日本文芸社)