ハギマシコ 萩猿子

英名:Asian Rosy Finch

学名:Leucosticte arctoa

スズメ目アトリ科ハギマシコ属

生息地:夏季にシベリア東部、モンゴルなどで繁殖し、中国、朝鮮半島の南部などで越冬する。日本では高地の崖や岩場で見られることが多い冬鳥

全長:16cm

鳴き声::ジュンジュン、ピピピ

雌雄:雌は色が淡く赤みがほとんどない

 

鳥の名前が付いた花は、ホトトギス、サギソウ、トキソウ、ツルランなど数多いが、花の名前が付いた鳥は意外に少ない。すぐに思いつくのは、ユリカモメ、キクイタダキ、そしてこのハギマシコくらいである。

 

 

ユリカモメは純白の冬羽、キクイタダキは菊の花のような冠羽から名付けられたものだろう。ハギマシコは光の加減により見え隠れする紫の模様を、萩の花にたとえての命名に違いない。

 

 

身を切るような寒さの中、山の頂や崖沿いを巡り、ようやく見つけた“季節はずれの萩の花”。

 

 

ハギマシコの姿を見ていたら、凍えた体に少しだけぬくもりが戻ってきた。

 

 

【参考文献】

街・野山・水辺で見かける「野鳥図鑑」(日本文芸社)