ドキドキさせてよ-別館-

kikiのお気楽観劇記録とその他もろもろ


テーマ:
平成29年8月26日(土)13:00〜、京都府民会館アルティにて。

原作/手塚治虫
脚本/齋藤雅文
演出/栗山民也
作曲/甲斐正人

出演/
シッダールタ:戎本みろ
タッタ:三重野葵
ミゲーラ:古関梓紀

コーサラ国王・ヤタラ:渡辺哲
ルリ王子:齋藤大輔
アグリ:窪寺杏

ヤショダラ・鳥:髙橋真里子
語り部:山本真裕(TWICE VOICE)

デーバ・アンサンブル:内田勝之(専属)
バラモン・アンサンブル:小山雄大
アンサンブル:平圭太(芹川寺務所)

アンサンブル:山田愛子
アンサンブル:白井晴菜
アンサンブル:大塚舞音

ストーリー/
遥か古代のインド。
シャカ族の国に、王子シッダールタは生まれた。

王子は「世の中はなぜこんなにも不幸せと争いに満ちているのだろう?」と悩んでいた。

「なぜ生きるってこんなにも苦しくて怖いのだろう?」
王子は答を見つけるために国を捨てた。
修行の旅に出たのだ。

王子の旅は、大発見の連続だった。
世の中は怖いけれど、生きるエネルギーにあふれていた。
感動する出逢い!戦いと別れ!

女盗賊のミゲーラ。
国を滅ぼされ復讐に生きるタッタ。
母が奴隷だったことに苦しむルリ王子。
森の苦行者たち……。

そして答を探す王子の前に、
故郷シャカ族の滅亡が迫っていた……。
(わらび座公式ホームページより)

{D2640615-9066-442F-9942-CC50980800C0}

再演する……と聞いたとき、最初は意外に思った。理由は単純で、初演からあまり年数が経ってなかったからだ。

とはいえ、かなり熱心に追いかけた作品のひとつである。そして、わらび座ファン以外の観劇仲間に勧めたいわらび座作品としては、一二を争う舞台でもある。再演となればそりゃあうれしくないはずがない。

それでも初めは京都初日を観に行くつもりはなかった。その週末はすでにいくつか予定が入っていたからだ。けれど、関東での公演予定をチェックしてみると、10月20日まで上演がない。

……待てない。そんなに待てない。継続のキャストも新しく加わる方々も早く拝見したい。

13時からのマチネを観て急いで都内へ戻れば別の予定に間に合うのではないか。よーし、行こう!と思ったら、マチネのチケットは完売……などとすったもんだしつつ、結局は無事にわらび座『ブッダ』初日を観劇できることとなった。

京都御所の近くにあるホールというのに観光もせず、まっすぐに会場に行ってみれば見覚えのあるわらび座ファンも何人かいらっしゃったりして心強い。

チケット確保に出遅れたため、バルコニー席からの鑑賞だったけれど、さほど大きいホールではなく、ストレスなく観ることができた。

そして舞台が始まる。

開演の少し前からほの暗い舞台に人がぽつりぽつりと現れて気怠そうに床を磨き始める。客席はまだ明るいが、舞台の様子に気づいたのだろう、観客がしだいに静かになっていく。

突然鳴り響く音楽!氾濫する大河!

そうだこれだ、この音、この動き。

人々は流され、渦を巻き、そして1人の赤ん坊が生まれる。

そこからの展開を観ながら、そうだった、わかりやすいとはいえない作品だった、と改めて思ったし、初めてご覧になる方はどんなふうに感じられただろうと気になったりした。

説明めいた台詞もないまま物語は動き出し、登場人物それぞれの過去や想いは鮮烈だけれど断片的で、時間の経過にも飛躍がある。けれど気がつけばそれらはひとつの流れのように、シッダールダの人生を映し出していく。

後半になるともう怒涛の展開だ。目に見えない渦が会場を満たし、理屈を超えて観客を巻き込み押し流していく。

客席の人々は、息を呑むように静まり返って舞台を見つめている。

人々の間を歩き続け、生と死を見つめるシッダールタ。
人と獣、復讐とシッダールタへの思慕のはざまでのたうつタッタ。
炎のような情熱に身を焼かれるミゲーラ。
数奇な運命に翻弄されるアグリ。
そういうアグリに幼子のような信頼を寄せるヤタラ。
自らの出自に苦悩するルリ王子。
シッダールダへの変わらない愛を抱き続けるヤショダラ。

人々の嘆きや苦しみが渦を巻く終盤の場面はやはり圧巻であった。

ヤバい。いや、こんなにヤバい舞台だったっけ。

説明しきれない衝動や圧倒されるような感覚。そういう変わらない何かを抱えたまま、新しいキャストを迎えて鮮やかに蘇った。

まだ初日らしい硬さもあっただろう。歌やダンスもこの先もっと馴染んでくるような気がする。

しかし初演キャストの安定感と新キャストのエネルギー、そして若々しいアンサンブルの躍動感が、懐かしく同時に新しい『ブッダ』の世界を作り上げていた。

自分の人生で過ぎてしまった日々は戻ってこないけれど、舞台として作品に昇華された瞬間はこうやって戻って来ることもあるんだな、と思った。

隣に座った小学生とそのお母さんは、今年7月に『げんない』でわらび座に出会って、この作品を観にいらしたとのこと。あまりに異なる世界観に少しとまどいを見せながらも、またどこか劇場でお会いできるかもしれませんね、と言って名前も聞かずに別れた。

流れていく時間。人と人が出会うこと。あの舞台を観たあとだから、こんなふうにさまざまな想いが浮かんでくるのだろう。

都合で17時からの回を観られなかったのが残念だ。2度目はどんな感じだったのだろう。

次は東京であの舞台に出会うことができる。その日が今から楽しみだ。

{38346A7B-B50D-4E7A-B793-0ED6D1FEF9E8}
AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

kikiさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

SNSアカウント

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。