平成28年11月26日(土)19:30〜、27日(日)19:30〜、12月3日(土)19:30〜、花まる学習会王子小劇場にて。
『15 Minutes Made』は我々Mrs.fictionsの主催する、6団体が15分の舞台作品を一度に上演する短編オムニバスイベントです。
15分のイベントが15回目、何やら記念めいた響きですが何も特別なことはございません。10回目と11回目の間に『TOUR』を挟んでるので実質16回目だし。いつもどおり真摯に作品と向き合い、丁寧にお客様をお迎えするのみです。とはいえ15回、これまで注目して下さった方の高まる期待を裏切らない6作品をご用意します!
まだ未見の方も15回という数字に怯えず「今までずっと観なかったのだから今後も観ないでおこう」なんて思わずに足をお運び頂けたら幸いです。
2016年11月から12月にかけて花まる学習会王子小劇場て開催される『15 Minutes Made Volume15』是非ご期待下さい!
☆団体名、作品名、作・演出、出演(上演順)
団体名/劇ヤリナゲ
作品名/イングリッシュ・スクール
作・演出/越寛生
出演/佐藤蕗子(mizhen)、越寛生、浅見臣樹、中村あさき、西村寛子、國吉咲貴(くによし組)
団体名/Mrs.fictions
作品名/ 天使なんかじゃないもんで
作/中嶋康太
演出/Mrs.fictions
出演/岡野康弘、今村圭佑、神戸アキコ
団体名/mizhen
作品名/ともちゃんの、メモ
作・演出/藤原佳奈
出演/佐藤幸子、辻響平(かわいいコンビニ店員飯田さん)、白井珠希
団体名/feblabo
作品名/卒業日和
作/登米裕一(キリンバズウカ)
終わりの会(参加した回のみ)/
記念すべき、いつもどおりの15分。
『15 Minutes Made』は我々Mrs.fictionsの主催する、6団体が15分の舞台作品を一度に上演する短編オムニバスイベントです。
15分のイベントが15回目、何やら記念めいた響きですが何も特別なことはございません。10回目と11回目の間に『TOUR』を挟んでるので実質16回目だし。いつもどおり真摯に作品と向き合い、丁寧にお客様をお迎えするのみです。とはいえ15回、これまで注目して下さった方の高まる期待を裏切らない6作品をご用意します!
まだ未見の方も15回という数字に怯えず「今までずっと観なかったのだから今後も観ないでおこう」なんて思わずに足をお運び頂けたら幸いです。
2016年11月から12月にかけて花まる学習会王子小劇場て開催される『15 Minutes Made Volume15』是非ご期待下さい!
☆団体名、作品名、作・演出、出演(上演順)
団体名/劇ヤリナゲ
作品名/イングリッシュ・スクール
作・演出/越寛生
出演/佐藤蕗子(mizhen)、越寛生、浅見臣樹、中村あさき、西村寛子、國吉咲貴(くによし組)
団体名/Mrs.fictions
作品名/ 天使なんかじゃないもんで
作/中嶋康太
演出/Mrs.fictions
出演/岡野康弘、今村圭佑、神戸アキコ
団体名/mizhen
作品名/ともちゃんの、メモ
作・演出/藤原佳奈
出演/佐藤幸子、辻響平(かわいいコンビニ店員飯田さん)、白井珠希
団体名/feblabo
作品名/卒業日和
作/登米裕一(キリンバズウカ)
演出/池田智哉(feblabo)
出演/澤田千尋、富田庸平(キリンバズウカ)、ニュームラマツ(劇団鋼鉄村松)、野澤太郎(非凡集団T@kuma)、信原久美子(コメディユニット磯川家)
池田智哉(feblabo)、目崎剛(たすいち)、塩原俊之(アガリスクエンターテイメント)
※ 池田/目崎/塩原はトリプルキャスト
団体名/トリコロールケーキ
作品名/このまま
プロデュース/鳥原弓里江(トリコロールケーキ)
作・演出・音楽/今田健太郎(トリコロールケーキ)
出演/今田健太郎、後藤のどか
川島彩香、香西佳耶(トリコロールケーキ)、鳥原弓里江、田原靖子(カムカムミニキーナ)
※ 川島・香西/鳥原・田原はダブルキャスト)
団体名/劇団競泳水着
作品名/彼女が旅に出た理由
作・演出/上野友之
出演/佐藤睦、小林春世(キャラメルボックス)、市原文太郎
平体まひろ、古澤美樹、鳥こぼし(劇団居酒屋ベースボール)、太田旭紀
※ 平体・鳥/古澤・太田はダブルキャスト
出演/澤田千尋、富田庸平(キリンバズウカ)、ニュームラマツ(劇団鋼鉄村松)、野澤太郎(非凡集団T@kuma)、信原久美子(コメディユニット磯川家)
池田智哉(feblabo)、目崎剛(たすいち)、塩原俊之(アガリスクエンターテイメント)
※ 池田/目崎/塩原はトリプルキャスト
団体名/トリコロールケーキ
作品名/このまま
プロデュース/鳥原弓里江(トリコロールケーキ)
作・演出・音楽/今田健太郎(トリコロールケーキ)
出演/今田健太郎、後藤のどか
川島彩香、香西佳耶(トリコロールケーキ)、鳥原弓里江、田原靖子(カムカムミニキーナ)
※ 川島・香西/鳥原・田原はダブルキャスト)
団体名/劇団競泳水着
作品名/彼女が旅に出た理由
作・演出/上野友之
出演/佐藤睦、小林春世(キャラメルボックス)、市原文太郎
平体まひろ、古澤美樹、鳥こぼし(劇団居酒屋ベースボール)、太田旭紀
※ 平体・鳥/古澤・太田はダブルキャスト
終わりの会(参加した回のみ)/
11月26日(土)19:30:初日乾杯
27日(日)19:30:堀越涼(花組芝居/あやめ十八番)
12月3日(土)19:30:Mrs.fictions(司会:上野友之)
15回目の『15 minutes maid』。特別なようで特別ではない、でもきっとやっぱり作り手の方々にとっては思い入れがあるのかもしれません。
そんな気負いも見せず、個性豊かながら全体に「シュッとした」スマートな印象の公演となっていました。
『イングリッシュ・スクール』
主人公が客席に語りかける形で綴られていく「英語」との関わり。
日本人らしいカタカナ調の発音とネイティヴ風の流暢さとの対比の中で、下手でも努力し続けようとする友人や生徒の姿がちょっと痛い。いや、がんばってもがんばらなくてもきっと少しだけ痛い感じになってしまうのは、英語だけのことではないのかもしれません。
そんなちょっと面映ゆい何かについての約15分は、結論めいたものを提示しないままさりげなく幕を下します。
『天使なんかじゃないもんで』
2011年に『日本の問題』という企画公演の中で上演された作品の再演。
台本を読んだり、別のところで上演されたのを拝見したことはありましたが、フィクションズ版は初めて。
そこで描かれる「問題」は、いまなお解決も風化もしていなくて、でもたぶんそういうこと以上にフィクションズらしい「生きにくさ」が描かれていて胸が痛みます。
前半は笑い声がたくさん響いていた客席が、「全部か?」と尋ねた兄貴の台詞や尋ねるまでのわずかな沈黙の間、本当に針が落ちる音まで聞こえるほど静まり返っていたのが印象的でした。
『ともちゃんの、メモ』
一緒に暮らしていた猫の死を弟に知らせるため東京へと旅立ったともちゃんのあどけない口調。
知的障害を抱えているのだろうともちゃんの訪れに、弟の恋人は動揺する。障害のある姉がいることを知らされてなかったから。
それぞれの揺れ動く思い、きれいごとだけではない胸の内を、独白として織り交ぜながら物語は進む。
そういう様々な想いが、観終わったこちらの胸にじんわりと染み込むような15分でした。
『卒業日和』
卒業式の日、女教師に告白する男子生徒。相手にされないのは、教師が別な生徒と付き合ってるからだと言い出すが……。
そのとおり、教師はある生徒と付き合っていて、それを用務員にみられて脅されていました。
身体の関係をせがむ少女を官能小説の描写になぞらえたクッキングで(!?)かわし、同時に脅迫者の要求もかわそうとする教師のがんばりと、少女に向けた同性だからこその言葉が後味の良さにつながったような気がします。
『このまま』
横一列に並んで包丁を研ぐ男女……という意表を突いたはじまり。そして、彼らの会話はもっと意表を突くものでした。
お笑いタレントプロデュースの調理器具という家庭的なモチーフと閉鎖された強制労働の場というアンバランスな題材を奇妙なタッチと乾いた笑いで描いた作品で、何!?何なの?と思いつつたくさん笑わせていただきました。
『彼女が旅に出た理由』
家出した少女が出会った1人の女性。彼女は実は少女の祖母だったのです。
歳をとらなくなってしまった1人の女性を軸に、少女の目線で描く淡く柔らかな色合いの物語は、家族の中の避けられなかった哀しみや葛藤を匂わせます。
長編として舞台化しようとする題材の一部とのことですが、未完成な印象より彼女たちの過去や未来を含めて感じさせる余韻があって、6本のラストを締めくくるにふさわしい印象となっていました。
15回目の、いえツアー版を含めると16回目の15分のヤツ。
これまでの参加団体のラインナップを観ると、(おお〜っ!)と声が漏れてしまうほど多彩かつ豪華です。
ここで出逢って本公演を観に行った団体もありました。
今回の公演では、前回のvol.14に参加した団体「キュイ」「かわいいコンビニ店員飯田さん」と公演期間が重なってしまったため、「相互観劇キャンペーン」(期間中にこのうちの2つ、あるいは3つ観劇すると、特典としてvol.14のときの脚本がもらえる)というのを行っていました。
Mrs.fictionsが掲げる「人と人とは出会わなければならない」という理念。観客と集団の出会い、そして集団と集団の出会いをつなぐ『15 minutes maid』をこれからも楽しみにしています。