今日はジャズの流れる珈琲店に行ってきました。
まぁ、お芝居を観た帰りでしたので、ほんとうについでと思って入ったお店なのですが。
お店の名前は「炭火珈琲 猫丸」といいます。
西武新宿線沼袋駅の北口を出てすぐの場所にあるお店です。
看板には「ジャズを聴きながら美味しいコーヒーをどうぞ」とあります。
最近減ってきたと言われているジャズ喫茶です。私も意識して入ったことはないので、たまたま見つけられてラッキーでした。
入り口がまずかわいい
二階かぁと思ってドアを開けると、上からマスターがひょこっと顔を出していました。
「いらっしゃいませー」
と優しげな声をかけてお出迎えです。
階段を登っている間にすでにジャズがうっすら聞こえてきて、ワクワクしていました。
ちなみに階段の時点から照明はすこし柔らかい色をしています。決して暗くはない色ですが、青色の冷たさもない「ちょうどいい色」でした。
なんとなくお店にきたというよりは人の家にきたような、落ち着く感じがします。
注文をすると、まず棚に並んだ様々なカップの中から迷わずに一つを手に取るマスター。きっとこだわって揃えたのでしょう、同じカップをたくさん揃えるのではなく、「好きなもの」を揃えたというところが非常にグッド。
次に全く無駄のない動きでマスターが豆を挽きはじめます。
そして挽いた粉をドリッパーに移し
ケトルでまずは二周。
お湯が落ち着くのを待ってから目一杯まで回しながらお湯を入れ、しばらくマスターと二人でそのお湯を眺めていました。
かかとでゆっくりとしたリズムをとるマスターを見ていて、ああ、いいなぁと思いました。
なんというか、喫茶店のいいところをちゃんと感じられますね。
機械にぶち込んで「ハイ終わり!出来たよ!」となる喫茶店は見ていてもつまらないのですが、メニューを見て悩んだ挙句に選んだ一杯を手慣れながらも慎重に、正確に入れてもらえると本当に嬉しいものです。
流れているジャズを聴きながらぼんやりと店内を見渡してみます。
猫が好きなのか、置いてあるものや飾ってあるものは猫のものが多いですね。
というか、棚のてっぺんに置かれている猫の置物がうちにあるものと同じでした。今度画像載せておきます。
壁には様々な映画、舞台、ジャズのポスターが貼られていました。
懐かしいなと思うものから、何処のジャズの人だろうかと思うものも。
明るく、入りやすく、それでいて落ち着く空間というのがいいジャズ喫茶ですね。
ジャズというとなんとなく堅苦しい音楽、小難しいことをいうオヤジ、硬派というイメージがついてしまいますが、本来は真逆のもののはずなんです。(若造が何をいうかと思う方がいたらすいません。)
いや違う!
その「若造が何をいうか!」という考えも門を狭めているきっかけになってしまっていると思うんです。
ジャズは「大人のためのもの」ではないはずです。誰のためのものでもなく、「聴きたいから聴きに行く、行けないからCD買った。」と気軽なものでいいはずです。
曲名だって気になって後から調べりゃいいんですよ。なんだったら流れてる時にマスターに聞けばいいんですよ。
「俺、あの曲好きよ。名前知らないけど、ほら、あのツッター、タッタテッテテレっての」
「あー、あれね。分かる。いいよね。」
でも十分じゃないですか。音楽が好きでその瞬間楽しいんでしょう?なら、十分じゃないですか。
(ちなみに俺は今、素面です。)
ついついジャズのあり方なんてものを考えたりしてしまいましたが、取り敢えず、ジャズはいいぞ、と言いたいです。
ジャズバーというものにはまだ行ったことがないのですが、一杯のカクテルグラスを傾けながらジャズを楽しむというあのカウンターとはまた違う魅力が、この昼のコーヒーにもあるのです。
だからみんな、ジャズをノリノリで聴きながらコーヒー飲もうぜ。
それでは。