『眠られぬ夜のために①』六月十八日: | 真田清秋のブログ

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 『人間同士の交わりにおいては、内的確信が非常にお大きな意味を持っている。なぜなら、たいていの人は、彼らを指導してくれる他人を求め、そういう自信に満ちた指導者たちの実にひどいエギイズムにさえ甘んじるほどだからである。そのような例はわざわざ挙げるまでもなく、今日どこにも手短に転がっている。過去においては、ナポレオン一世がそのとりわけ著しい実例であった。

 最も大きな内的確信は、強烈な、しかし同時に粘液質な気質から生じるか、それとも神に対する固い信仰から生まれる。この神への信仰の代りを、少なくとも一時的には、強い運命感は果たすこともある。しか、神への信仰を欠くときは、必ず確信が大きく動揺するものと予想してよろしい。これに反して、気質と信仰の両者が出会えば、それによって大事件を指導するのに最もふさわしい性格の基礎が作られる。』

 

                  清秋記: