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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、このブログでは、人間は、怒りという感情を、状況に応じてコントロールしている、ということを書いています。
ただ、そうは言っても、怒りという感情は、どうにも意識的にはコントロールすることができない、と思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
ある若者もそうでした。
そこで、若者は、彼のおじいさんに、
「おじいちゃん、僕は怒りに負けない強い心を手に入れたい! そのためにどんな訓練をすればいいの?」
と尋ねました。
このおじいさんとは、かの有名な「ガンジー」のことです。
すると、ガンジーは、とてもシンプルな方法を教えてくれました。
静かでじゃまの入らない部屋に一人で座り(現代社会では、何よりもまずスマートフォンを持ち込まないこと!)、何か美しいもの(たとえば花)を目の前に持ってきて見つめる。
本物の花がなければ、花の写真でもいい。
そして一分以上、目の前の美しいものだけに意識を集中する。
それから目を閉じ、さっきまで見ていた美しいものを、できるだけ長く思い浮かべる。
最初のうちは、目を閉じるのとほぼ同時に、美しいもののイメージも消えてしまうだろう。
でも訓練を続けていれば、イメージが頭の中にとどまる時間が長くなる。
それはつまり、雑念にじゃまされず、自分の精神をコントロールする力を手に入れたということだ。
そしてもっと成長したら、訓練の第二段階に進む。
また静かな部屋に座り、目を閉じて、今度は自分の呼吸だけに意識を集中する。
ただ吐く息と吸う息のことだけを考え、それ以外のことは一切考えない。
この訓練を行えば、自分の反応をコントロールする力が身につき、怒りにまかせて衝動的な行動を取らなくなる。
若者は、その翌日から、ガンジーに教わった訓練を始め、今でもそれを続けているそうです。
そして、彼曰く、
「この訓練は、私の知るかぎり、精神をコントロールするいちばんの方法だ」
ということです。
この方法は、一種の瞑想を利用したものですが、瞑想には、さまざまな効果が期待できることが、科学的にも証明されています。
よく知られているのが、瞑想によって、「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が活発化することです。
セロトニンは、「幸せホルモン」ともいわれ、ストレスを軽減して免疫力を高めるといわれています。
そして、瞑想によってセロトニンが活性化すると、意識を覚醒する促進系の神経伝達物質・アセチルコリンの過剰な働きが抑制されます。
すると、感情の情報処理が上手になり、必要以上に感情に振り回されることのない、節度のある覚醒状態を維持できるようになるのです。
体は起きているのに休息しているかのようなリラックス感を得られ、静かな湖面のような精神状態でいられる、ということです。
これが、ガンジーの言う、
「怒りに負けない強い心を手にする方法」
ということなのでしょう。
この他にも、瞑想には、自律神経を調整したり、痛みを和らげたりなどの効果が期待できる、ということです。
普段からイライラすることが多い人は、一度、試されてみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
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