主催者からのメッセージ【挑戦を続けた13年。子ども達の未来のために・・・】 | キッズコムファーム 開拓日記

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北海道南富良野・『KidscomFarm』の20年にわたる村づくり開拓プロジェクト開拓日記

ちびっこ開拓隊 主宰  ㈱キッズ・コム代表の西山です。

 

これまで、開拓隊に多くの応援とご理解を頂いて来ました。誠にありがとうございました。参加して頂いたちびっこと親御さまに、厚くお礼申し上げます。

 

この度、皆様にお礼を含めて、改めまして、私達の想いをお伝え致したく、初めてメッセージをお伝え致します。ご容赦ください。

ちびっこ開拓隊は、今から13年前に始まりました。チャレンジャーたるちびっこ達は、延べ1,500人余りに上りました。多くのご参加を頂き誠にありがとうございます。


しかし、この夏の開拓隊を持ちまして、私達の人としての理念であり、ちびっこたちの故郷作りのプロジェクトである「ちびっこ開拓隊」を、一旦終了とさせて頂く事としました。

私としましても、辛い決断ではありますが、皆さまにご理解を賜りたく、ご連絡申し上げます。


私は1989年、27歳の時に、会社を設立し、お金も経験もない、でも、“社会に役に立つサービスのメーカーになろうと決め、1990年から、ベビーシッターの派遣(請負)事業から保育に関わる事業を始めました。女性の社会進出や、男女平等が叫ばれ出した時期でもあります。

 

子どもを産み、育てるという事が誰よりも愛情を持って出来るのは、母親でしかありません。

しかし、当時の子育てに関わる環境は女性にとっては厳しい環境でした。今は、ある意味、その時よりは優しい環境になったと思います。当時は、出産して復職する時に、女性は正社員として復帰できませんでした。

 

そんな頑張るお母さんの役に立つ事を真剣に考え、ベビーシッター事業から、民間の保育施設事業へと拡大しました。

かと言って、私は専業主婦の女性も応援しています。「実家が遠いから不便だ」という都会のお母さまもいらっしゃいましたし、夫を支え、子どもに責任を持って関わる専業主婦の方も、素晴らしいと思っています。

ですから、子どもを持っていれば、仕事をしていなくても、誰でも預けられ、自分が預けたい時にだけ預けられる、そんなサービスを展開していました。

認可保育園では、「預かりメニューは“一つ”」です。毎日、定時に預けて、定時にお迎えする。

しかし、時代が変化し、フレックスタイムの方、モデルさん、自由業、自営業、単発のアルバイト、様々です。

しかし、これを認可保育園は認めません。全員が同じ曜日に同じ時間に預けなければならないのです。

9時出勤ー17時退勤の人達のための保育園なのです。この定時勤務の人ってどんな人でしょうか…。

 

私は、お金よりも、名声よりも、「真に社会の役に立つ」サービスメーカーを目指してきました。

 

それまでは、親御さん、特に女性のため、という意識で事業を進めて来ましたが、ある時、我に返ったのです。

多くの子ども達に、“いろんな、本物の、自然の体験をさせたい”という想いがありましたので、普通なら、もう少し年長の子どもが対象になりますが、もっと幼い年齢の子ども達を連れて、大勢でキャンプに連れて行った時の事です。

今のキャンプ場は、利用者の意見やクレームに対応し過ぎなのか、どのキャンプ場も「作られ過ぎている」のです。

通り道は、きちんと階段になり、時には、安全のためにゴムチップロードになっている。

子ども達を率先して、「よし!探検だ!おじさんについて来い!」と言って森を散策するのですが、少し行くと、安全のための柵があって、それ以上行けない。目にするものは“アスレチック設備ばかり”です。

 

私は、長崎の離島の出身、1961年生まれ、海と緑に囲まれて育ちました。

そして、周りには何もない自然の中で育ちました。

何もないからこそ、何かあるものを探します。

枝がある、貝殻がある、石がある、水がある…

何もないのではなく、あるものを見ていないだけなのです。

そして、何もない不便な環境では、それを受け入れるしかなく、受け入れた上で、自分がやりたい事を考えて、自然に行動するようになるのだと思います。一番は、黙っていると何も与えられないので、自然に自らが考え、何らかの欲求が湧いてくるのです。

 

お客様の大事なお子様を預かっているのだから、もっと子ども達が正しく強く育つ事を考えなければ、という意識が高く沸きました。

 

作られたキャンプ場では、自然もチャレンジも教えられない。少しくらい危険でも、挑戦する機会や、怪我する体験でさえもさせる方が良い、と考えました。

しかし、他人のお子様を、自分の教育観で教える事は、許されるのだろうか…と常に悩み続けましたが、でも、共感してくれる親御さんだけでいい、と腹を括ったのです。

もっと本当の大自然の中で、たくさんの体験をさせよう…と。

実は、この南富良野の開拓隊の前身があるのはご存知でしょうか?

2013年の開拓隊の3年前まで、2010年から3年間…なんと、沖縄の本部町の山の中、ジャングルの中で、

「ちびっこジャングルキャンプ」という、正に、サバイバルキャンプを開催していました。

そういった場所をお借りして、1週間、ジャングルの中で、小さなテントで、近くで採れた野菜や少量の食料だけの中、自分達で遊びを考え、動物と触れ合い、危険な植物なども学びました。豚の丸焼きなども体験しました。

豚を串刺しにして子ども達も丸焼きの手伝いをします。最初は、「可哀想で、食べられない」という子ども達。

しかし、食べるものがありません。そして、食べると、塩も何も付けない、そのままで、とても美味しいのです。そんな環境で、子ども達が学ぶものの価値は大きいのです。

 

しかし、現地のスタッフ等の問題で、当社が求める教育が出来ないと判断をし、

最終的に、「もう、キャンプ場も環境も、自分で作るしかない!」と考えた私は、事前に調査を続けていましたので、3年掛かりで、この南富良野町を行き着いたのです。

南富良野町の皆さん、役場の皆さんも、好意的にご協力頂き、無事、開村する事が出来ました。

 

私の会社は、“とにかく、全て自前でやる”という主義でしたので、やった事がなくても、出来る可能性を考えてやる…という発想の元、

当時、大してお金が余ってたわけでもなく、社員に余裕があったわけでもないので、頭を捻って捻って考え出したのが、

「ようし!村作り自体を、子ども達にさせよう!」という発想でした。

建築工事や土木工事を入れる予算などありません。

また、子ども達に自分達で行動させる事によって、自分達の村だという意識付けにもなる。勿論、とびきりの子ども達の学びになる!というコンセプトです。

 

当初は、「子どもだけを1週間も知らない場所、それも北海道という遠い場所、に行かせるなんて出来るわけないでしょう?!」「何かあったら責任取れるの?!」という厳しいお声や、「ウチの子にはまだ早いから」「そんな事はウチの子には出来ません」という、子どもの未来をなかなか信じられない親御さんばかりでした。

 

それでも、経営していた民間保育園のスタッフの積極的な、励ましとお誘いで、少しずつ、開拓体験者が増えて来ました。

今では、当たり前に、1週間ではなく、3陣連続参加という参加者がたくさんおられます。

皆さんは、我が子の事を理解しているつもりだと思いますが、実は我が子の本当の力を分かっていないのかも知れません。

皆さんが思っている以上に、子ども達には、秘めた力があるのです。

「うちの子には無理、まだ早い、1人になると寂しくて泣きます」と…。

良く言われます。

 

でも、開拓隊に参加すると、子ども達は、泣いてる殆どのちびっこが初日に泣き止みます。泣いても、翌日の昼くらいまで…。

何故でしょう?

泣くのは、“甘えても相手をしてくれる、あやしてくれる人がいるから”泣きます。きちんと、子どもは学習してるのです。パパもママも、泣いてりゃ来てくれる…と。

 

叱られても全く学習しない時、それは学習しないのではなく、「叱られた時にでも、ちゃんとしなくても大丈夫」という学習をしてしまうのです。

学校の宿題をぜんぜんやって行かない子どもは、「宿題をやらなければならない事を学習してない」のではなく、「宿題をやらなくても、何とか誤魔化せる」という学習をしてるのです。つまり、その場の大人が、そう学習させてしまってるのです。

でも、そんな環境が開拓隊では一変します。「パパもママもいない。周りの友達は誰も泣いてない。みんな、元気に開拓に行っちゃう。自分も行かないとほったらかしにされちゃう!」と。

「頑張らないと一緒に付いて行けない!」と。

そうすると、甘える方向を見るのではなく、楽しくみんなで開拓しよう、と思うのです。

逆境は、人を強く育てます私達は、子どもを育てる役割があり、育てるというのは、「正しい大人」に育てる、という事です。

 

私達が子ども達に教える事…それは、小難しい算数や英語や知育的な事、ではありません。

私が経営して来た民間保育園も、学童施設も、それよりも、もっと人として大事な事を教えたいのです。

民間保育園も学童施設も、このような英語、算数、パソコン教室を併催すれば、お客様が増えるのは分かっています。

しかし、私達はお金儲けよりも、教育者でありたいし、教育を考える人は、お金儲けなど考えては、出来ません

 

都会では、全てが便利で、全てが、ルールで、全てがサービスになっています。

ですから、お金を出せば、或いは、理屈を言えば、自分の思い通りにする事が出来ます。このような環境でしか育たないと、偏った理屈偏重の思考になるんだと思います。

自然の中では、自分の思うように行きません。友達との関わりも、ルールや理屈ではなく、自然な思いやりだけでしか成り立ちません。 

大人にとっては、関わる相手が、取引先か、学者か、医者か、政治家か、それが見えてしまって関わり方を考えてしまいがちです。しかし、子どもの世界、このファームの中では、本当にみんなが平等で、誰がリーダーシップを取るか、誰が協力してくれるか、誰が優しいか…そんな関係でしかないのです。

都会は、直線と曲線で出来上がった、綺麗な建造物がたくさんあります。確かに、デザインも優れ、綺麗ですね。

自然の中には、一切の直線と曲線はありません。大自然が作り上げた、不規則な世界、でも、人工物よりも、遥かに大きなものです。

雄大な景色、自然の色合い、色の移り変わり、風の変化、光の変化…。

多分、都会の世界で生活している人でさえも、こんな大自然に共感するのではないでしょうか?

何故なら、人間だから、です。そして、それをまだ知っている大人だからです。

 

もし、皆さんのお子さんが、大自然を全く知らず、都会しか知らない世界で大人になってしまったら、もしかすれば、自然にさえも感動しないのかも知れませんね。

 

都会と大自然の違いは、まだあります。

勿論、子ども達は、都会でも、自分でいろいろ考える場面はあると思います。また、勉強の場面、学びの場面はあるでしょう。

しかし、自分で考えた事を元に行動する場合、その行動が、「ボタン一つ」で操作するもでは、本当に自分で解決したことになるのでしょうか。iPad学習で、ボタン一つで結果を見る、ボタン一つで次のステージに行くよりも、自分で考えた後、行動し、手先を使い、思った以上に上手くいかなかったり、感触の違いで結果が異なったり。

勿論、手先を動かす事で、いろんな神経が活発に動くのでしょう。

 

幼少期に何を教えるか、何を学ばせるか、どんな環境を与えるか、という事が、その人の人格、いや、その人の人生を根本的に変えてしまうのではないでしょうか?

私はよくパソコンのソフトに例えます。

子ども達は、真っ白な頭と心を持っています。

パソコンが動くのは、いろんなソフトがインストールされて、いろんな機能が働きます。しかし、そのソフトは、OSというソフトを動かすための、オペレーションソフトに、何がインストールされているか。

物理学や科学を学んだ時に、それを活用して、“人を殺める武器”を作るのか、“世界を平和にするためのシステム”を作るのか。

今の勉強は、殆どが、この後入れソフトのインストールであり、本当は、人格を作るOSを、どのような価値観で、知識や経験を活用するのか、その価値観をもつ教育をする事こそ重要だと考えます。

それが、この、開拓隊での経験なのです。

 

環境は、絶対に人を育てます。

社会人になってから新入社員で就職した会社が、碌でもない会社だったら、それを基準にビジネスや人生を考えるでしょう。

子どもは、もっと真っ白で、純粋に学んでいきます。

3歳児神話があって、3歳からの教育が大事だから…と、英語を教える人が多いのが残念ですが、「3歳からの教育が大事だから」-「早期英語教育」。ここに、何ら脈絡はありません。

幼児期の教育が大事だからこそ、一番人として大事な事を学ばせるべきです。

環境が人を育てる…その1番の環境要因は、実は「人」です。

自然の景色が人を育て、自然の厳しさが人を育て…しかし、周りの人達みんなが、一つの価値観を持っていれば、その人達の影響で、その子は育ちます。

頑張る人達の中で育てられれば、頑張る人になり、新潟の人に育てられれば、新潟県人に育ち、日本人から育てられれば日本人になるでしょう。

 

戦後、特に1970年代からの教育が、今こそ間違っていたと認識すべきだと思っています。この時代に、私は育ちました。

 

自分が楽しけりゃいい、

楽してお金儲けしたい、

好きな事だけやりたい、

他人と関わりたくない、

嫌ならすぐに辞める、

道端で座り込む、

道端にゴミを捨てる、

 

今、そんな日本人が増えてしまったと思います。しかし、それは、この時代に教育観が変わってしまったからだと感じています。

拝金主義になり、地位、名誉、権力に拘り、そんな人が増えてしまうと、周りの人がそんな人ばかりなら、所詮、自分も生き辛くなります。

 

英語偏重教育だったのも、AI時代には、不要になるかも知れません。

本来は、もっと大事なものを学ばせる事こそ、人としての教育なのではないでしょうか。

「成功体験をさせましょう」

一見、正しく聞こえますが、成功体験とは、「出来なかった事が出来るようになる事」です。

だから、昨今の、子どもができる事をやらせる事で、成功体験をさせて、自己肯定感を付けましょう、というのは、安易だと考えています。

大事なのは、

「失敗をしても、諦めない事」

「失敗から学ぶ事」

だと思います。

 

ですから、敢えて言いますが、

「成功体験より、失敗体験!」

失敗体験の方が学びがあり、挑戦した証です。

 

ずっと、子ども達に言い続けて来た事は、

 

笑顔!!

笑顔は相手を幸せにするため!

お前も友達から笑顔貰ったら嬉しいだろ?!

 

元気!!

元気な奴に、元気な奴が集まるぞ!「気」は自分で生み出すもの!

元気を与えられる奴になれ!

 

返事!!

返事があれば、その人と初めて繋がるんだ!!返事がないのは、その人とは繋がってない!人と人と繋がる事で、物事も進み、気持ちが分かり合える。

 

頑張る事!

諦めない事!

勇気を持つ事!

挑戦する事!

協力する事!

素直になる事!

人の話を聞く事!

思いやる事!

目を見て話す事!

失敗してもやれ!

 

もっといろんな事も厳しく指導して来ました。

靴を並べなさい!

自分の荷物はすぐに整理!

 

簡単な事が出来ない人間は、難しい事は出来ないと思います。

人がやらない事、やりたくない事を率先してやる事が出来る人が、人から、尊敬されるんだ、と。

こういう教育観が、どんどん古く扱われ、また、否定されているのかも知れません。

何十年もの間、少なくとも私達とは違う教育観で、教育の現場や世間が流されています。

 

今回のこの第67陣をもちまして、この開拓隊は、一旦終了致します。

 

この開拓隊は、20年プロジェクトで始まりました。まだ、13年です。

しかし、南富良野という極めて採用が難しい場所で、そこに、このような教育観が合致するスタッフ、そして、土木作業から野良仕事、畑仕事まで、たくさんの対応力がある人を採用する事が、なかなか出来ません。

これまで、キッズコムファームは、開拓隊だけの施設でした。

子ども達に、本物の体験をさせるための施設として、前社の黒字を補填して継続して来ましたが、恥ずかしながら、13年間、ずっと赤字で、数億円の累積赤字を抱えております。

今一度、この理念の元、これを曲げる事なく、開拓隊を再開させるまで、私も諦める事なく、再開に向けて努力していきたいと考えています。

 

参加して頂いた皆様のおかげで、

これまでやってこれました。

誹謗、中傷も勿論ありましたが、

参加して頂く皆さんが、

私達を認めてくれている‥

と自信を持ってやってくる事が出来ました。

 

本当にありがとうございました。

 

物騒で、無作法な社会になりつつありますが、皆さまは、安全にお気をつけて、子ども達も自信を持って育っていって頂きたいと願っております。

 

最後に…。

 

開拓隊は終了ですが、キッズコムファームは、家族連れでご利用頂けます爆  笑グッ

詳しくは、スタッフまでお問い合わせくださいウインクOK

 

株式会社キッズ・コム 

代表取締役 西山悟