お布施、仏様への祈り | 吉祥院 ~茨城県石岡市で約900年続く真言密教の寺(お寺ブログ)~

吉祥院 ~茨城県石岡市で約900年続く真言密教の寺(お寺ブログ)~

茨城県石岡市にある真言宗豊山派の摩尼山吉祥院です。
ふるさと茨城路百八地蔵尊霊場第九十一番札所に指定されており、
開山約900年の歴史を持つ由緒ある寺です。
境内の四季折々の風情や仏教について、幅広い情報を発信するお寺のブログです。

仏教をお開きになった、

お釈迦様(釈尊)は

35歳で悟りの智慧を体得し

その後、45年間にわたって

布教の旅をしました。

 

その長い布教伝道の旅の末

80歳で亡くなられました。

死の原因は、金物細工師であった

チュンダという人が布施をした

食事によって食中毒を起こしたこと

といわれています。

 

釈尊は、その食事によって

自分が苦しんでいるのにも

関わらずチュンダが布施をしたことの

功徳の高さを称えたといいます。

 

臨終の地となったのは

クシナガラという村で

サーラ樹という木の下で

頭を北に向けて横になりました。

 

そこでも説法を行い、その最後の

言葉が「自灯明、法灯明」でした。

教えを頼りとし、また、自らの

努力を拠りどころとして行に

励むように、ということです。

 

釈尊の死は、各地の修行者にも

伝わり、彼らはすぐにクシナガラに

集まりました。

葬儀が行われましたが、そこでは

僧侶は直接に関わることは

なかったようです。

 

無常の道理からすれば

生命の死は避けられるものではなく

それに悲しむことは執着である

という教えがあるからです。

 

釈尊の身体が滅したことは

般涅槃(はつねはん)といい

完全に煩悩が消え去った状態を

表します。

これで輪廻転生から脱し

解脱したことになるのです。

 

出家修行者はそれまで

釈尊という偉大な存在が

近くにいて、教えを乞うことが

できましたが、その存在が

いなくなったことによって

それができなくなりました。

 

やがて、出家者、在家者に限らず

釈尊=ブッダを慕う思いが

強くなっていくことになるのですが

それに沿って、ブッダは超人的な

存在へと昇華されていきます。

偉大なブッダに祈りを捧げて

救いを求めるという宗教的な

側面がより大きくなっていきました。

 

ブッダには超人的な力があると

信じられ、そこに救済を求めます。

出家者は、悟り、解脱を目指して

修行する一方で、在家信者は

神格化されたブッダを

崇拝の対象として祈りを捧げます。

 

ブッダ=仏様に対して祈りを

捧げることによって苦しみから

解放されることを願いました。

そのような民衆の信仰があった

からこそアジアを経由し

さらには中国、日本へと仏教が

広まっていったのです。

 

在家者たちはブッダへのお祈りに

加えて、ブッダの教えを守って

修行に励む修行者に対して

布施をしました。

それは、僧侶たちの修行を

応援、支援するものとなりました。

 

逆に僧侶たちは

祈り、救いを求める在家者に

教えを説き、精神的な主導者としての

役割を担いました。

そのように仏教は連綿と続き

素晴らしい教えを継承し続け

現在にも変わらず残っています。

 

日本における仏教は日本独自に

発展してきたといえますが

以上のように、出家者と在家者、そして

仏様は不変な関係を保っていると

思われます。

 

僧侶は常に向上心をもち

自らを高めようと努力します。

菩提心という、悟りを求める心を

捨てることはありません。

 

そのような僧侶に対して在家信者は

布施をし、また、それを通して

仏様への祈りを捧げます。

それによってもたらされるのは

様々なご利益や、ご先祖様の霊が

安らかになるということです。

 

お盆が終わり、9月に入りました。

次はお彼岸の時期が待っていますが

そこでご先祖様への供養とともに

菩提寺の仏様へのお祈りも

忘れずに行っていただけると良いと思います。