寺院で執り行なわれる法会には
いろいろなものがあります。
法会というのは、
狭い意味では、法華会や最勝会という
鎮護国家、祈祷のために経典を講義し
読誦する集会を指すとされます。
広義には一般的な
仏事や法要のことで仏菩薩を供養したり、
読経や追善の法要のことをいいます。
主な法会としては、
涅槃会や灌仏会、成道会、施餓鬼会といった
ものがあげられます。
涅槃会は、お釈迦さまが亡くなった日といわれる
2月15日に行われ、常楽会ともいいます。
涅槃図を掲げて、仏遺教経という経典を読誦します。
この経典は、釈尊の最後の説法をその内容としています。
灌仏会は、花まつりの名で有名ですが
お釈迦さまの誕生日とされる4月8日に行われます。
花で飾った花御堂を作り、
灌仏桶の中に甘茶を入れます。
そこに釈尊の誕生仏を安置し、
頭頂に甘茶をそそぎます。
また、甘茶は参拝者にふるまわれるのが普通です。
成道会は、お釈迦さまが菩提樹の下で悟りを
開かれたとされる12月8日に行われます。
福井の永平寺などでは、僧侶が不眠不休で
座禅を続けるそうです。
南伝仏教では、ウェーサーカ月(4,5月)の
満月の日に釈尊が入滅したという伝承があるため
ウェーサク祭りとして5月の満月の日に
行われます。
施餓鬼会は、餓鬼道に堕ちて苦しんでいる者達に
食べ物を布施して供養するものです。
お盆には先祖を祀るほか、ともに訪れてくる
無縁仏や餓鬼をも供養するために
餓鬼棚を作って施しを行うことが
必要であったとされます。
このように様々な法会があります。
お盆の施餓鬼会は多くの人に馴染みがあり
また、花まつりは大きなお寺のみならず
各寺院でも広く行われるものです。
ちなみに、花まつりでは誕生仏に甘茶を
そそぐわけですが、これはお釈迦さまの誕生の時に
天を駆け巡る竜が甘露をそそいだという
伝説によるものです。