涅槃図 | 吉祥院 ~茨城県石岡市(旧八郷町)で約900年続く真言宗豊山派のお寺ブログ(お坊さんのことば)~

吉祥院 ~茨城県石岡市(旧八郷町)で約900年続く真言宗豊山派のお寺ブログ(お坊さんのことば)~

茨城県石岡市にある真言宗豊山派の摩尼山吉祥院です。
ふるさと茨城路百八地蔵尊霊場第九十一番札所に指定されており、
開山約900年の歴史を持つ由緒ある寺です。
境内の四季折々の風情や仏教について、幅広い情報を発信するお寺ブログです。

当山に保存してある涅槃図です。

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涅槃図とは、
お釈迦様が入滅した時の様子を
描いたものです。

涅槃図の中身を少しだけ見てみましょう。


まず、涅槃図の中で、
お釈迦様は中心に横たわっております。

この時、北を頭にして横たわってと言われており、
それが北枕の所以です。


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周りには、お釈迦様の弟子を含む
多くの人々が嘆き悲しんでいます。
手を合わせている人もいます。


また、周囲に立つ木は沙羅双樹です。
お釈迦様は沙羅双樹の木の下で
入滅されたと言われており
涅槃図でも沙羅双樹に囲まれたところに
お釈迦様がいます。

ちなみに、沙羅双樹は
日本では夏椿と呼ばれています。


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そして、空にはあの世からお迎えが。

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周りには人々だけでなく、
動物も集まり悲しんでいます。

絵について細かく説明するのは
また今度にいたしますが、
1つだけ。

当山の涅槃図には、
動物の中に猫もいます。

実は各地にある様々な涅槃図の大半には
猫は描かれていません。

これには様々な言い伝えがあります。

お釈迦様の使いにネズミがいたから。
ネズミが猫を騙したから。など。


少しだけ知るだけでも、
絵を見るのが面白くなりますね。