教団の成立 | 吉祥院 ~茨城県石岡市(旧八郷町)で約900年続く真言宗豊山派のお寺ブログ(お坊さんのことば)~

吉祥院 ~茨城県石岡市(旧八郷町)で約900年続く真言宗豊山派のお寺ブログ(お坊さんのことば)~

茨城県石岡市にある真言宗豊山派の摩尼山吉祥院です。
ふるさと茨城路百八地蔵尊霊場第九十一番札所に指定されており、
開山約900年の歴史を持つ由緒ある寺です。
境内の四季折々の風情や仏教について、幅広い情報を発信するお寺ブログです。

仏教の教団が初めて成立したのは、

お釈迦様が成道して

弟子への初転法輪が行われた

後のことです。

 

5人の弟子たちに対して行われたので、

最初の教団は6人体制であった

ということになります。

 

出家者の教団を

「サンガ」といいます。

これを漢訳すると「僧伽」となり、

略して僧ともいいます。

 

意味としては

「集合体」「社会」「集まり」

となるので、

 

僧といえば

元来は出家者個人ではなく、

教団のことを指すのです。

 

 

教団に入るには

特別な制限はなかったとされており、

また、入ってからは年功序列のように

出家してからの日数によって

上下関係が決まっていたようです。

 

ただし、

男性出家者と女性出家者の教団は

別にあって、

 

男女の区別が厳しく、

戒律も男女によって違っています。

 

 

仏教信者は、

 

・男性出家者(比丘)

・女性出家者(比丘尼)

・男性在家信者(優婆塞)

・女性在家信者(優婆夷)

 

4つのグループに分けられました。

 

出家者は、

在家者の寄進や布施によって

生活が維持されており、

 

逆に出家者は

在家者に対して教えを説く

という法施を行っていました。

 

 

以上のようにして仏教教団が生まれ、

運営されていました。

 

出家者は、教えを説くだけでなく、

厳しい戒律を守って修行を行い、

輪廻からの解脱を目指していました。

 

現在でも例えばタイなどでは、

輪廻転生は信じられていて、

功徳を積めば積むほど、

次の生でより良い生まれ変わりができる

と信じられているようです。

 

僧侶になることで

大きな徳を積むことができ、

また、在家者であっても

僧侶に布施をすることなどによって

徳を積むことができるとされています。

 

 

僧侶は托鉢に出かけて、

そこで在家者から食べ物を頂く訳ですが、

僧侶は布施を拒むなんてことできないので、

いただいたものは残さず食べなければなりません。

 

少し前にニュースで

タイの僧侶の肥満率が高い

というのを見ました。

 

最近はハンバーガーなどの

ジャンクフードを布施するのも

日常茶飯事らしいので、

こういった点がメタボの原因なのでしょう。

社会が発展したが故の弊害とも言えるでしょう。

 
やはり、
宗教も時代の変化に影響を受けてしまいます。
この場合は、仏教側というよりも
国として政府が何らかの対策を
講じてくれたら良いですね。