悲劇の二世帯住宅。今の私ならこう言う。
お待たせしました。
今回は、今の私ならどう提案するか?ですが、
結論から言います。
ずばり、「この計画はやめましょう。」です。
3500万円もかけて建てる意味も必要もないからです。
「計画はストップ、親子でとことん話し合い、息子さんは一人暮らしをさせるため、家を追い出しましょう。変わらなければいけないのは、息子さんもそうですが、むしろあなた方夫婦ですよ。」
状況を見てこのくらい言うでしょう。
とにかく今の私には、「何をしてでも、目の前の人に家を売る」というような気持ちも、状況も、プレッシャーもありません。
私が、経験上正しいと思う事をストレートに言うだけです。
これが、現役との「最大の差」なのです。
現役の営業マンにとっては、まず「建てる」ありきなのです。それ以外は思ったとしても、決して口には出しません。
この夫婦は、
「息子を何とかしたい。自立させたい。結婚させたい。でも、離れるのは少し寂しい。できたらそばでずっと暮らしたい。」
こんなふうに思っていたのです。
このご夫婦なりに、真剣に考えて、二世帯住宅という、名案を考えついたと思い、モデルハウスに相談に来られたのでしょうが、結果は目に見えています。
親も子も、現状を何とかしたいと真剣に悩んでいるのは間違いないのですが、根本的に双方が、親離れ、子離れできていなかったのです。
更に、話し合いなどは実際はほとんどできていなかったのでしょう。
実際にあったような、
二世帯の計画を、息子に話したら、「どっちでもいいよ」と言った。
またそれを聞いた営業マンが、「それじゃあ、息子さんの気の変わらないうちに・・・。」
これらが、全くのでたらめな会話だったというのが、お分かりいただけると思います。
おまけに、結婚前から二世帯住宅を建てるというのも、変ですよね。
女性からすると、結婚前から、すでに新居が準備され、1階には親が住む二世帯住宅で、相手は初婚、しかも何年も前に建てられた・・・
「きも~」と思われるかも知れませんよね。
このように、売る事しか頭にない営業マンにかかったら、いい提案をしてもらったと感謝しつつ、トンでもない選択をしてしまうことになるかも知れないのです。
以上が、悲劇の二世帯住宅の話でした。
現在もこのご家族はまだこの状態のようです。
皆さんは、ぜひ気をつけてください。
最後に1つだけ。
今なら私もこういう話ができますが、当時なら、同僚とおなじような事をしていたでしょう。
こういう話は、ぜひもっと知っておきたい。
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