スペンスvsクロフォード雑感 | ボクシングのこと~好き勝手に語るブログ~

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いよいよです。

待ちに待った頂上決戦、2023年ボクシング界きってのスーパーファイトが明日行われます。


先日我が国で行われたフルトンvs井上も素晴らしい試合でしたが、世界的な注目度とスケールの大きさでは比べ物にならない規模のワールドワイドなスペシャルメガマッチです。


人気階級のウェルター級に君臨する無敗王者同士の一戦。スーパーライト級で4団体を統一した現役屈指のテクニカルボクシングマスター、テレンス・クロフォードと重戦車のようなフィジカルで階級最強クラスの圧力とタフネスを誇るエロール・スペンスJr。ボクシングファンが待ち望んでいたファン垂涎のカードがついに実現します。もう少し早く実現してほしかった、とか、スペンスの自動車事故がなければ、といった思いもなくはないですが、それでもギリギリ最後の旬な時間に間に合ったということで、良しとしなければならないと思います。


歴史的な名勝負となったレナードvsハーンズ1を彷彿とさせるような期待値の高い、まさにどちらが勝つかわからない、勝った方が皆もらう、といったボクシングファンにとっては胸踊るワクワクが止まらない究極の大一番。井上vsフルトンも緊張感溢れる素晴らしい試合でしたが、こちらも同様か、それ以上に初回から一瞬たりとも目の離せない緊張感のある素晴らしい試合展開になるのは間違いなさそうです。どっちが勝つのか。現在、全階級を通じて勝敗への興味が最も高い興奮度MAX必至の好カードです。


私の予想はスペンスの判定勝ち。生粋のナチュラルウェルターであるスペンスと下から上げてきたクロフォード。私的にはウェルター級現役ボクサー屈指のスペンスの圧力がテクニカルなクロフォードを圧し潰すと見てます。因みに当日一緒にテレビ観戦する予定の同じボクシングファンでもある息子はクロフォード推しです。井上vsフルトンの予想は私がフルトン、息子は井上でした。今回は一緒に見る予定なので今から凄く楽しみですね。


メディアでは先日の勝利で井上のPFP1位論が話題になっておりますが、それについても今週末に行われるこの試合の結果次第だとか、いろいろと言われております。それに対してスペンスは井上は強いが相手がPFPファイターではない、自分たち(スペンスとクロフォード)の試合はPFP5位以内同士の対戦なのだからこの試合の勝者こそがPFP1位に相応しいと言っているとか。しかしスペンスがこんなことにそこまでこだわるのかなぁという気もしますが。


所詮PFPなんて妄想のお遊びなのだから、真剣に論じるほどのことではないと私的には思っているけど、対戦相手の質はどうあれ、肩書とその勝ちっぷりからすれば井上のPFP1位に違和感を感じることはないですね。井上vsフルトンは序盤から緊張感溢れる展開で、その劇的な結末も合わせると年間最高試合の候補たりうる素晴らしい試合でしたから。スペンスvsクロフォードがどんな結末を迎えるのか、現段階では想像もつかないですが、緊張感溢れる名勝負になるのは間違いないところ。この試合の内容次第でPFPの順位は上下するということは大いにありだと思います。


更にこの戦いには結果次第でPFP以外にも井上が関係してくる大きな記録がかかってます。

史上初の2階級4団体統一。

こちらはクロフォードが今回勝利すれば井上に先んじて成し遂げられることになります。もしクロフォードが負けて、井上が公言通り年内にタパレスと4団体統一戦を行い、それに勝利すれば、井上が成し遂げることになります。井上の試合に関して言えば、両者の能力を考えると勝てる可能性は極めて高いので記録を達成するのは間違いなさそう。ボクシング史上初の快挙を成し遂げるのは果たしてどちらになるのか。その点も注目ですね。


ともあれ、1週間という短期間の中で、ボクシングファンにとって満足度の高い至福の時間が味わえるような試合が2回もあるというのは稀なこと。もったいないような気もするけど、これだけはこちらがコントロールできることではないからね。長く感じる退屈な試合とは真逆で、あっという間に時が過ぎてしまう緊張感溢れる素晴らしい試合。それはボクシングファンにとって最も幸せな時間。試合開始のゴングが待ち遠しい。


試合当日はボクシングファンにとって幸せに満ちた充実した日になる。その反面こういった素晴らしいビッグカードが終わると、妙に寂しい祭りのあとといった感慨にとらわれる。ホント、虚しいんだよなぁこれが。そして翌日の月曜日からはまた普段の日常に戻る。そんなしんどい毎日のモチベーションになるようなボクシングのビッグカードは今のところまだ見えてこない。もし井上vsタパレスが年内に組まれたとしても、勝敗への興味は薄い。興奮期待値の低い、出来レースを見るようなもんだからね。


年内はクラシックファイトでも見ながら、名勝負の余韻に浸りつつ、次なる良き試合を待つしかないって感じになるのかな。