まもなく6月になりますが、今年も労働保険の年度更新の時期がやって来ました。
労働保険の保険料は、
毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間を単位として計算します。
そして、その額はすべての労働者(雇用保険については、被保険者)
に支払われる賃金の総額に、その事業ごとに定められた保険料率を乗じて
算定することになっています。
賃金の集計、申告、納付までの一連の手続きが「年度更新」ですが、
その時期にちなみ、派遣事業許可申請において、しばしば問題になる
雇用保険の「非該当施設」について、今回は取り上げます。
労働者派遣事業許可は、必ずしも会社等の本社で許可取得をしなければならない
わけではなく、支店や営業所において許可を取ることも可能です。
例えば、ある会社の本社が東京、支店が福岡にあるとします。
今後見込まれる派遣先が九州にあり、派遣に関する業務を福岡支店にて行う予定で、
東京本社では派遣事業を行わない。
このような場合、むしろ東京本社ではなく、福岡支店において、
派遣許可を取得するべきであると判断される可能性があります。
このように支店や営業所で派遣事業の許可申請を行う場合、
この支店や営業所が雇用保険の取扱いにおいて
「事業所非該当施設」とされていると、そのままでは
派遣許可を取ることができませんので注意が必要です。
以下、詳しくご説明します。
労働者を1人でも雇うと、その業種や事業規模にかかわらず、
雇用保険の適用事業となります(農林水産業の一部を除きます)。
そして、その適用の単位は経営組織として独立性を持った
「事業所単位」で適用されます。
支店や営業所、工場などでも人事、経理、経営管理などの面である程度独立して
業務を行っていれば個々に手続きを行います。
このように雇用保険に関する事務処理は、原則は事業所ごとに行うことになって
いますが、労働者が役務を提供する場所または施設(支店、営業所、出張所等)が、
次の要件にすべて該当し、独立した事務所と認められないときは、
ハローワークに申請し「雇用保険事業所非該当」の承認を受けることにより、
直近上位の主たる事業所(本社等)で、
一括して雇用保険関係の事務手続きを行えるようになります。
●事業所非該当承認基準
①人事、経理、経営(又は業務)上の指揮監督、賃金の計算、支払等に独立性がないこと
②健康保険、労災保険等他の社会保険についても主たる事業所で一括処理されていること
③労働者名簿、賃金台帳等が主たる事業所に備え付けられていること
以上のように主たる事業所(本社等)以外の事業所(支店、営業所など)では、
非該当施設の承認を受けていることが多くあります。
一方、厚生労働省の「労働者派遣事業関係業務取扱要領(令和4年4月版)」では、
「事業所」を次のように定義しています。
「『事業所』とは、労働者の勤務する場所又は施設のうち、事業活動が行われる場所
のことであり、相当の独立性を有するものである。
具体的には雇用保険の適用事業所に関する考え方と基本的には同一であり、
次の要件に該当するか否かを勘案することによって判断する。
① 場所的に他の(主たる)事務所から独立していること
② 経営(または業務)単位としてある程度の独立性を有すること。
すなわち、人事、経理、経営(または業務)上の指導監督、労働の態様等において
ある程度の独立性を有すること
③ 一定期間継続し、施設としての持続性を有すること 」
また、「労働者派遣事業を行う派遣元事業所」の定義を
次のように記載しています。
「派遣労働者に対し派遣就業の指示を行い労働に従事させていると評価できる
事業所であって、具体的には、法第34条の就業条件の明示、派遣労働者に係る
労働契約の締結若しくは派遣労働者となろうとする者の登録、派遣労働者に係る
雇用管理の実施等の事務の処理機能を有しているいわば、
派遣労働者が帰属する事業所である」(労働者派遣事業関係業務取扱要領)
としています。
そもそも派遣事業を行う事業所では、労働者との雇用契約の締結や雇用管理、
就業指示など独立して業務を行う事業所であるにもかかわらず、
雇用保険の事務に関しては「非該当」です、というのでは、矛盾がありますよね?
ということになります。
主たる事業所以外で、労働者派遣事業許可を取得する予定があり、
その事業所が雇用保険の取扱いにおいて、「非該当施設」とされている場合は、
「事業所」に関する判断に矛盾が生じないように、
管轄の労働局にもご相談頂き、ご対応頂ければ幸いです。
日曜日のオークス。
出走直前のゲート裏で、出走馬の1頭が騎手を振り落して、逃走。
気持ちよさそうに向こう正面までターフを逆走したあと、捕まるも、
そのせいでレースの開始が約15分も遅延。
今年のGⅠは、一筋縄ではいきません。
さて今週は、ダービー(東京優駿)です。
2019年生まれの現3歳馬、7,387頭の頂点を決める一戦。
注目はドウデュース
前走、皐月賞(GⅠ)は、1番人気ながら3着に敗れましたが、
最終コーナー16番手から、中山競馬場の短い直線を鬼脚で追い込んで3着
ゴールまでの600mのタイムは、メンバー中、最速の33秒8
東京競馬場の最後の長い直線525.9m(※)で、その能力の爆発が期待されます
(※前走の中山競馬場は、310m)
鞍上はもちろん、日本ダービー史上最多5勝を誇る、武豊騎手
勝てば、史上最年長にして初の50代ダービージョッキーとなります
今週日曜、15時40分発走です
恒例の国歌独唱、今年は、石川さゆりさんです。