大量殺人鬼を国賓並みに迎える日本社会の異常さ | 朝鮮問題深掘りすると?

朝鮮問題深掘りすると?

初老の徳さんが考える朝鮮半島関係報道の歪み、評論家、報道人の勉強不足を叱咤し、ステレオタイプを斬る。

※最初にお詫びしておきます。実はたくさんのコメントいただいたのですが、承認し公開しようとしたところ「最近のコメント」欄に出ていたコメントが全て消えてしまい、何度やってもコメントを公開する事ができません。コメントをくださった皆さん、申し訳ありません。お詫びします。現在アメブロに問い合わせ中ですので解決までしばらくお待ちください。


さて本題ですが、実は金賢姫の訪日について書く気はさらさら無かったのですが、TV(とくに日テレの報道番組News Everyを見ていて、そのバカさ加減や115人のKAL機犠牲者の家族に対する無神経さに怒りを覚え書くことにしました。そのため用意していた記事は次回にアップすることになりました。


日テレは単独記者会見をできた事が自慢らしいようですが、そこに日本政府や韓国政府の思惑があることなど微塵も感じてはいないのでしょう。


金賢姫は「一生涯かけて贖罪…」云々と言っていますが、自分が殺人(失踪した115人の遺体もまだ見つかっていないので法的には殺人が成立したとは言えませんが、金賢姫と韓国政府は搭乗機を爆破したと言っているので、当然死亡したと考えられます)を実行した115人の犠牲者の家族に謝罪もせず、会おうともしない彼女の口からこの言葉が出るとはまったくの驚きです。こういう人物を鉄面皮と言うのでしょう。日本では「拉致家族様方」の機嫌さえ良ければそれで全てよしと言うことのようですが、そのことによって115人の犠牲者の家族の胸がズタズタに切り刻まれていることがわからないようです。


日テレのかすや(漢字表記がわかりません)解説主幹と言う人物の解説にもKAL機犠牲者の話など一切出てきませんでした。取材した社会部の下川デスクの発言にも出てきませんでした。「思い出したくない」と言う金賢姫の発言に気を使ったとしたら、まったくノー天気な話です。彼女が犠牲者の家族らと一度も会おうとしないでいることは、彼女が少しも悔い改めていないことの証左です。悔い改めてもいない者が「贖罪」を語るのも片腹痛いことですが、それに気づかずその彼女に気を使って聞くべき事も聞けないとはジャーナリストを辞めるべきでしょう。そんな人物はジャーナリストと呼ぶべきではなく、権力の描いたグランド・デザインの中で、例えば釈迦の掌から抜け出せないでいるのも知らずに威張りくさっている愚かな孫悟空と同じで、ただのスピーカーに過ぎません。


ここに見える精神構造は、拉致家族の一人である蓮池(兄)が、やっと気がついたと告白している事実、かつて日本が朝鮮半島を植民地支配し、歴史上類を見ない過酷な植民地統治を強行した事が原因で強制的に(植民地統治がそれ以外の生きる道を全て塞いだという意味で)故郷を離れ流浪の道に出るしかなかった人々、強制連行され、強制労働を強要された人々、従軍慰安婦として監禁され続けてきた人々などが存在した事実、そしてこうした人々は強制連行された人々と呼んでも良いという事実、その規模が800万人に及ぶという事実こそが、拉致事件の根底にあるということに眼を瞑り、これと向かい合おうとはしない、日本人の手前勝手さ、人は傷つけても自分は傷つきたくないという自己中心的精神構造と同じものだといえるでしょう。


この点を理解できない限り拉致問題は決して解決できないし、仮に政治的解決となったとしても日朝間の真の友好は実現しないでしょう。


悔い改めるべき殺人鬼が大手を振って国賓のように迎え入れられ、自分が大量殺人鬼だと言う事実がすべて忘れられたまま、前首相の別荘に招待され、ヘリコプターで東京の上空を遊覧し、政府に感謝されたのだから金賢姫に不満などあるはずがありません。「感想は?」と聞かれても「来て良かった」と言う言葉しか出てこないでしょう。


115人を殺害した殺人犯がその犠牲者の家族に謝罪もせず、一度として会おうともしないでしゃあしゃあと国賓級の外国旅行を楽しんでいるような人物に、人間として怒りがこみ上げてこない方がおかしいのです。ところが鳩山前首相の別荘で仲良く料理をしている拉致家族(飯塚耕一郎)の姿を見ていると、この人たちの良心構造はいったいどうなっているのかと思わざるを得ません。溺れるものは藁をも掴むと言いますが、彼らが掴んだのは藁ではなく115人を殺害した殺人鬼だということを忘れるべきではないでしょう。


ところがマスメディは横並びでこれを忘れています。ついでに日テレのNews Everyについて一言書いておきます。見ると女性キャスター(下川デスク?)が写真を持ち出して「この少女は?」と金賢姫に見せ、金賢姫が「これは私です」と答えています。それは金賢姫が北朝鮮出身で、KAL機爆破事件は北朝鮮が金賢姫にさせたものだということを強調するためのものでした。


ところがこのキャスターは、かつて自分が見せたのど同じ写真を見て金賢姫が「これが自分」だと一人の女子をさし、それが金賢姫であるわけが無いという事が科学的に明らかにされるや前言を翻し、同じ写真の別の女子をさした事実があることを知らないようです。つまり金は少女の写真を見て自分をさすことができなかったということです。キャスターはむろん製作者全員が、こうした事実関係をまったくしらないまま番組を制作し、あらかじめ予定していた結論に無理やり引っ張っていったというわけです。と言うことは、視聴者にはこうした無責任極まりない放送を通じて間違った認識をもたらされているということです。


ここまで来ると犯罪すれすれです。いや、社会的見地からすれば法は犯してはいないが犯罪的性格を持つ行為だというべきでしょう。これが韓国であったなら、「流言飛語を撒いた」と言う罪で、検挙されているかもしれません。


もっとも番組制作に関与した人々は、すべからくこうしたことにも気が付いていないはずです。ようするに知りもしないことを知ったかぶりで、臆面もなくどうどうと腐った番組を世に送り出している、良心のかけらも見ることの出来ない連中にしか出来ないことでしょう。TVが奈落の底を見ながら必死に生き抜こうともがいている今日の現実は、こうしたTV局自体が抱えている問題が招来したものだといわねばならないでしょう。先ほど製作者らはこうしたことに微塵も気が付いていないと書きましたが、気がついていながら制作したとしたら犯罪的だというべきであり、気が付いていないとしたら、最低限のジャーナリスト資質も持ち合わせていないバカ、愚か者だとしか言いようが無いです。はたしてこのような人々が次の訴えに答えられるのでしょうか?


22日、KAL858機家族会とKAL858機事件真相究明のための市民対策委員会は、連盟で声明を出し、「この間、KAL機家族会は金賢姫に面談要請と接見要請を行ってきたが、国情院と金賢姫側は聞かぬ振りで黙々無答であった。ところが2009年から日本人拉致被害者家族たちとの面談を許可する金賢姫の相反する2重の態度は何を意味するのか?なぜ韓国人として生きながらKAL858機115人の家族たちの面談要請は無視するのかその答えを知りたい」


「韓国政府もまた23年も過ぎた今になってなぜ金賢姫をなぜローズ・アップさせるのか疑問である。天安艦問題を使った北風騒ぎに失敗するや87年に成功した金賢姫を再び引き出して北風騒ぎを起こそうというのか?
金賢姫とは何物か?安企部(現国情院=国家情報院)の発表によれば民間航空機を爆破したテロリストである。そのテロリストを保護する韓国政府が常識からして理解できない。ところがそれに加えて国民世論を分裂させるために日本では国賓待遇で迎えている」
と主張しました。


また「日本政府は自国の拉致被害者の人権が重要だと言いながら、過去日本政府が我われに対して犯した蛮行についてはただの一言の謝罪もなく、でっち上げられたテロリスト金賢姫を国賓待遇しながら願っていることは何なのか、その隠された意図に疑問を隠せない」と指摘しています。


もちろんこの声明は韓国政府に向けられたものです。しかしKAL機犠牲者家族の心情など何処吹く風とまったく無視し、金賢姫の訪日を必死になって要求したあげくに、国賓級のもてなしをした日本政府、金賢姫を臆面もなく「同じ犠牲者」と持ち上げた「拉致家族様方」、金賢姫の訪日を一大イベントにするのに積極的に協力し、殺人テロリストという姿を完全に消すのに一役買ったマスメディアもこの声明から逃れることは出来ません。


この訴えに「日本人拉致家族様方」はどう答えられるのでしょうか?考えを是非聞いてみたいものです。あわせて日テレのようなマスメディアの番組勢作関係者、「ジャーナリスト」、キャスターの皆さんの意見も聞いてみたいものです。


拉致問題担当の「ハマグリ」は批判の声にケツをまくったように言い開きをしていますが、こんな人物を大臣と仰ぐようでは、日本もまったく希望が持てない国になってしまったようです。ハマグリはやはり、人知れず海砂の中に潜ってじっとしていた方がよいようです。そしてTV局もこんな報道番組しか作れないのでしたら、いっそうのことオバカさんを対象にした、くだらない番組をせっせと作って金を稼ぎながら、日本国民総白痴化のために努力した方が、取材の苦労もなく稼ぐことも出来るのでいっそう楽なようです。要するに害を振り撒くTV局などはいらないということです。