【線路際ギリギリを攻める撮り鉄】秩父鉄道SLパレオエクスプレスは三峰口駅ではスグに転車台に載らず

 

翌日に山梨県に行く予定があったので”前入り”として山を越えた埼玉県秩父地方を走る秩父鉄道本線に乗る事を急きょ決めた。予備知識は全く無い。とりあえずフリーきっぷを買って、秩父鉄道HPの時刻表だけを参考に乗り歩いてみた。

2024年4月13日乗車

 

【SLパレオエクスプレスが三峰口駅で転車台に載る所を見ようとしたが…】

 

 

 

 

↑広い駐車場があるのでここに自動車を止めておく。最初は「駅のウラ」から。ホームが途切れた先まで線路が伸びており踏切もあるが第四種踏切(警報機・遮断機無し)。ここに列車が入る事はそう多くないのだろう。枝垂桜がよく見える。そして三峰口駅自体が広大な駅構内だという事がわかる。

 

 

 

 

 

↑三峰口駅の駅前は小さな街である。木造駅舎がなかなか良い雰囲気を出す。

 

 

 

 

↑関東の駅百選に選ばれているようだ。改札口は2つ。駅舎内にある正規の改札と、1番線ホーム上にある臨時改札。後者は基本的にSLパレオエクスプレス専用だとか。臨時改札の仕切り(ラッチ)は簡易な作りなので、改札外から容易で1番線ホームの様子を見る事が出来る。改札外からホームを撮影してどうこう文句を言われるわけではない。この辺りにはトイレ、臨時売店等もある。

 

 

↑有人窓口(9時00分~16時30分)と券売機もある。秩父鉄道では2022年3月11日からようやくSuicaやPASMO等のICカードが使えるようになった。東京近郊の鉄道でICカードが長く使えない状態がやっと解消した形だ。

 

 

↑「SAITAMAプラチナルート乗車券」を1,900円で購入する。秩父鉄道本線ふかや花園~三峰口間と東武東上線並びに越生線が乗り放題になる。なぜか秩父鉄道本線全線が乗り放題になっていない。全線が埼玉県だから全線乗り放題でも良いのではないか?その辺は東武との「大人の事情」が見え隠れしそうだ。なお、秩父鉄道本線だけ乗り放題になるフリーきっぷもあるが、こちらは窓口販売が無くネット上での販売で、きっぷの表示もスマホ画面から行う。これは小田急グループのMaaSを使うとのこと。

 

 

 

 

 

 

 

↑とりあえず入ってきた電車を見学する。12時57分発1534レ羽生行きは7500系であった。3両で編成を組んでおり、3号車デハ7505(三峰口方・車内)+2号車デハ7605+1号車クハ7705(羽生方)であった。元は東急大井町線8090系で関東大手私鉄の中古車が秩父鉄道本線の主力車両となっている。内装は東急時代と大きく変わらない。違いと言えばワンマン対応になった程度であるが、秩父鉄道では全駅全ドア開くので運賃箱は車内には無い。駅での精算となるが、無人駅がほとんどなので、実際に運賃支払い(またはICカードタッチ)を実施したか否かはお客の良心に任せられる。

 

 

↑7500系車内からSLパレオエクスプレスが到着した所を撮影する。

 

 

↑三峰口駅の羽生方に転車台がある。折り返し列車にするためにここにSLが載って向きを変えるはずである。

 

 

 

 

↑しかし、なんともノンビリしている。到着後スグに客車から切り離されたSLは側線に入る。ここで給水と石炭補給が行われる。SLの大きさが大きいため時間がかかる。大井川鐡道千頭駅(2022年9月以降は災害でSLが来なくなったが)ではスグに転車台に載り、向きを変えて客車と連結(場合によっては別線路でSLのみ展示撮影会と言う事も)であったが、秩父鉄道では違うらしい。大井川鐡道では千頭駅ホームから転車台見学が出来るが、三峰口駅では許してもらえなかった。転車台見学したいならば駅舎を出て大きく構内を周り、専用の見学場所があるからここから見学しろと言うやり方だ。そのためSL到着とスグくらいから転車台見学者が集まりだす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑旧型客車が4両連結していた。「高クン」と言う表記があり、これはJR東日本ぐんま車両センター所属と言う意味である。どうやら特別に貸し出された車両らしい。普段はSLパレオエクスプレスで運行する客車とは別らしい。

 

 

↑転車台見学が可能な2番線・3番線ホームには出入出来なくなる。さらに駅員は1番線ホームに居る客に対して「ホームから出ろ」と案内するほどの徹底ぶり。とにかくSL転車台見学はホームから出来なくしている。

 

 

 

↑1番線ホームからみたSLパレオエクスプレスの旧型客車はこんな感じ。このあと強制的にホームの外に出される。この時点で13時05分。転車台付近まで行くのが面倒だったので、遠くから転車台を見ていたが見学者の人垣は出来るものの何分経過しても肝心なSLが入って来ない。13時39分発1708レに乗る予定だったので、そう長くは滞在できない。この状態が30分以上続く。しびれを切らして13時30分に改札口に向かう。駅舎前改札口は1708レの改札をまもなく開始とあったが、14時05分発5002レSLパレオエクスプレスは13時45分から臨時改札口で改札開始とのことだった。大井川鐡道の感覚で言うと「こんなに待たされるのか」と言った感じで、失望した。と言うか転車台に載るという作業は時間がかかって当たり前か。

 

【SLパレオエクスプレスを撮影するため線路際ギリギリを攻める撮り鉄】

 

 

↑1708レに乗る。なんともオンボロな車両。ステンレス車だから極端な古さは感じない。この車両は元々都営地下鉄三田線走っていたようだ。編成はこれも3両で三峰口方3号車クハ5201+2号車デハ5101+羽生方1号車デハ5001であった。

 

 

 

↑三峰口駅発車と同時にやっとSLが転車台に載る。13時40分頃にならないと回転しないようだ。

 

 

↑三峰口~白久

 

 

 

 

↑白久駅

撮り鉄だらけ。SLパレオエクスプレス運転日は普段からこんなに撮影者が多いのか?

それにしても「線路際ギリギリを攻める」撮り鉄が多い。列車が通過すれば平気で線路内侵入がある。さらに路上駐車容認と言った所で自動車が大量に止まっている。恐らく「追いかけ」だろう。白久駅付近で撮影したら自動車で先回りして次の場所で撮影…を熊谷駅までの間で繰り返すに違いない。

 

 

↑白久~武州日野、ここも撮り鉄だらけ

 

 

↑クハ5201運転席

 

 

↑武州日野駅、枝垂桜が満開だ

 

 

↑武州日野~武州中川、ここも撮り鉄だらけ

 

 

 

↑武州中川駅、ホームを通過するSLパレオエクスプレス狙いの撮り鉄が多数。枝垂桜と絡めるのだろう

 

 

 

 

 

↑浦山口駅は桜満開である。花見客やハイカーの下車がまとまってあった。この辺の桜見物は翌朝行う事にしよう。

 

 

↑5000系はいかにも「昭和感満載の車内」である。1708レは影森駅止まりで熊谷方面行きは同駅で乗り換えとなる。車両運用上は折り返し1703レ三峰口行きになる。乗り換えの間、影森駅を見学したが何とも不思議な作りをした駅であった。