そうじゃないか、学を積んだ者は積んだ者で、頭のいいやつは頭のいい分、勉強する者はする者で、しない者はしない者で。
べつに不機嫌でそう言ってるんじゃない。むしろ逆で、どうしてきょうはこう心身ともにすがすがしいんだろう、ぼくはなにかいいことしたんだろうか、と感じながら、人間は馬鹿と紙一重だと思うのだ。これは人間に関する清澄な認識だ。
裕美ちゃんの音楽にまさるものはない。人間の価値そのものだ、こういう完璧な「美」を生み出せるということは。「神」に組み込まれていないとこういう音楽づくりはできない。それは謙虚さの定義そのものだ。
ついでに言うが、美を感じているつもりで傲慢になり、その分 ひとを侮る者が多い。謙虚にならなければならないのに。そういう者はほんとうに美を感じているのではなく、神を感じると言っても偽ものだと、ぼくは思う。ほんとに馬鹿だと思った。 真の感受性は知性の、誠実さの努力そのものなのだ。
ふふ、外部世界の喧騒に飽きて、あなたらしさがだいぶ戻ってきたわね …
いつまでもつき合っているぼくじゃないよ、むろん