腰椎分離症および

それが悪化することで起こる
腰椎分離すべり症についてです。
 
腰椎の棘突起という部分が
疲労骨折を起こしたもの
さらにそれが悪化して棘突起が
ズレたものをすべり症といいます。
中学生くらいから大人まで
比較的よくみられる疾患です。
 
これは一度の動きでなるものではなく
何度も腰の反りや捻りを繰り返す
動きをすることで起きます。
スポーツをやる方や重労働で
腰を酷使する方に多く
痛みを伴わずいつの間にか
なっているケースも多々あります。
 
腰の反りや捻りと言いましたが
正しい動きをしている方は
分離症にはなりません。
また、分離症およびすべり症を
発症しても正しい動きを覚えれば
腰に負担をかけることはなく
痛みはとれますし、その後も問題なく
スポーツも重労働も出来ます。
 
一般的に腹筋・背筋をつけることが
治すあるいは予防といわれていますが
安直にそれをすることは返って危険です。
 
あくまで【正しい使い方とその感覚】を
習得することで患部への負担がなくなり
分離症・すべり症さらにはヘルニアなどが
あってもスポーツも仕事も一生不安なく
することができるようになります。
 
さて症例です。
 
中学野球部の男子です。
脊椎分離症で練習を約1ヶ月休んでいます。
コルセットを着用して日常生活を
送っていますが復帰に向けての不安と
どんなトレーニングをしたらよいのか
わからないとのことで来院されました。
今回の症例は整形外科にて分離症の診断
及び現在も整形外科にて通院中のため
自費診療となります。
 
一回目の施術ではお腹まわりの緊張が
強くみられ腰を悪いかばい方を
している傾向がみられました。
さらに普段バッティングや球を投げる動作の際
腹部に誤った力みが生じるクセがあり
身体がうまく回転せずスウェーしてしまいます。
そのため無理に腰がねじれて脊椎に負担が
かかっていたことも発症の原因です。
 
右投げ右打ちですが左脚の踏ん張りも
外側に力が逃げてしまっているので
施術で調整したあと、まずは正しい踏ん張り方と
肚(はら)に力をいれるとはどういうことかを
体感して頂き、そのための体操を覚えて
次回までにやってきてもらうことにしました。
 
その一週間後に2回目の来院がありました。
腰の痛みは落ち着いていて
バランス検査でもお腹まわりの筋緊張は
なくなっていましたが
そのかわり肩回りに力みが現れていました。
 
前回の体操を頭では理解はできたけど
うまくやることが出来ないとのことで
一緒に復習してから実際にバットを振ってもらいました。
ポイントをいくつか指摘しながら動きを
修正していくと左脚でしっかりと軸を
作れるようになり、外側に力が逃げることが
なくなり荷重移動もスウェーから
しっかりと骨盤が回転するようになりました。
バットの重みが心地よく感じられるようになったとのことで
素振りの際に「ビュッ」と重みと鋭さが
感じられる音がするようになりました。
 
ここで今までのスイングをわざとやってもらおうと
するとすでに教えたスイングが出て来て
以前のスイングができなくなっていました(笑
違いを説明して以前のスイングを思い出して
やってもらうと明らかに違いを実感できたようで
腰への負担も全然違うことを認識できたようです。
この感覚を試す形であれば無理をせずに
徐々に練習に参加することも許可しました。
 
走りや投球動作などまだ不安な要素はあるので
ここまでの体操や素振りをやりこんで鍛えて頂き
また近いうちにご来院頂くようお願いしました。