(383回)
血小板機能の疾患について
考えてみましょう
血小板機能は
粘着能
放出能
凝集能
でしたね
粘着能に
問題がある場合は
血管内皮下の
コラーゲンと粘着を始める
フォンビルブランド因子
(vWF)の欠損か
vWFと結合する
血小板膜糖蛋白
glycoprotein1b/Ⅸ/Ⅴ
(GPIb/Ⅸ/Ⅴ)の欠損
が考えられます
vWFの欠損や質的異常を
フォンビルブランド病といい
出血症状がみられます
しかし当然
血小板数は正常ですね
試験管内の検査では
リストセチン凝集が悪いですね
またvWFは
血液中では
第Ⅷ因子と複合体を作り
第Ⅷ因子の輸送体の
働きをするので
vWFが欠損すると
第Ⅷ因子が血液中では
不安定となり
活性が低下します
そうなると
APTT値が延長しますね
GPIb/Ⅸ/Ⅴの欠損は
Bernard-Soulier症候群
といいます
出血傾向が見られ
リストセチン凝集の低下
巨大血小板の出現
血小板数の低下
が見られます
次は放出能異常について
話します
山陽女子短期大学
臨床検査学科
谷口 薫