が話す
トライアスロンの話
第85話
少女:ソラちゃん(小学4年生)
おじいちゃん
夕べね
お花見行ったんよ
さくらがきれいじゃった
そうか
そりゃあよかったのう
人がおいかったじゃろう
うん
いっぱいじゃった
じいちゃんは行かんかったん
そうじゃのう
じいさんはのう
今日
今度廿日市で
トライアスロンの
アジア大会があるけえ
そのじゅんびで
話があったんじゃ
何するん
アジア大会いうたら
大きな大会でのう
いっぱいせんしゅが来るんよう
外国からもいっぱいくるんで
ほいでのう
三日間も大会があるんじゃ
そうなん
おおごとじゃねえ
そりゃあのう
準備が大変なんじゃ
三日間のうちで
色々な種目があるんよ
ふううん
ぜんぶトライアスロンじゃろ
そうよ
リオのオリンピックに出る選手を
選ぶ大会やら
23才以下の大会やら
リレーやら
一般のトライアスロンが
好きで大会に出る
エイジゆう大会もあるんじゃ
こりゃあ500人くらい出るで
ほいで
今日話があったのはのう
パラトライアスロン部門の
ことじゃったんじゃ
なんねえ
パラトライアスロンゆうたら
そうか
パラトライアスロンはのう
からだに障がいがあるんじゃが
トライアスロンが好きな人が
出てんよう
そうなん
どんな人がおってん
ほうじゃのう
からだの不自由なところで
大きく五つに分かれとるんよ
両足が無い人や
片足が無い人
片方の腕が不自由は人や
目がよく見えない人などが
トライアスロン大会に
参加されるんよ
そうじゃったん
健康な人と同じ大会に出るん
じゃが
足の不自由な人は
泳げても
自転車にのるところまで
どうやって行くん
そうよ
じゃけえ
水泳から自転車のところまで
行くのを
ちょっと手助けしてあげるんよ
その人らあを
スイムイグジットハンドラー
言うての
水泳から
出たところを
手助けする人と
いうことじゃ
それの講習会が
今日あったんよ
そうなん
じいちゃんもやるん
いや
じつはじいちゃんは
一般の選手が出るぶんの
審判長をたのまれとるんでの
講習会に参加したんよ
横浜でやった
大会のビデオも見せてもろうたし
ほんまに
勉強になったわい
目の不自由な人は
どうやるん
目の不自由な人は
ガイドいう人と
いっしょにレースを
するんよ
泳ぐときはのう
二人の足のもものところに
ひもをむすんどるんよ
自転車はのう
タンデムいうて
前後に
二人乗りの自転車で
前側に健常者がのって
後ろに目の不自由な人が
乗ってこぐんよ
入賞したら
二人に賞がもらえるんで
じゃけえ
二人で力を合わせて
頑張るんよ
ようわかったよ
ちょっと不自由な人も
健常者の人が
ちょっとだけ
手を貸してあげたら
何でもできるよね
アジア大会見に行こう
みにきんさい
ほいじゃあ
また明日じゃ
山陽女子短期大学臨床検査学科
血液学 谷口 薫