定員40名、早稲田の小さな映画学校NCWのOBである森監督の3時間弱に及んだ特別講座に映画作りに情熱を

燃やす生徒さん達に混じり参加してきました。

森監督よりパララブを3回観て下さいとのリクエストで終わり、終了後には受付にてムビチケが1,350円で販売

されるというサービスでしっかりアピール。前もってわかっていたらここで大量に買ったのに・・・(笑)。

とてもとても興味深いクリエイターとしての率直なお話と、メディア上では散々耳にしてきた俳優・玉森裕太論を

目の前で生の言葉で聞けた瞬間はちょっと涙ぐんでしまいました。

玉森裕太のポテンシャルに賭けた森監督の大いなる期待に、王子は本当に応えることが出来たんだなぁと。


講座はNCW主宰者の方の司会進行で森監督が司会者の質問に答える形、最後は参加者との質疑応答も。

後半はパララブのお話オンリーで、前半は森監督の長編デビュー前から前作「聖の青春」までのお話。

学生時代にインドで撮った初作品から実は監督がゴネなければパララブよりも後になっていたかもしれない

前作までのテレビマンユニオンで"うるるん"やら"ガイアの夜明け"やらをTVディレクターとして撮りながらの

修行の日々のお話もとても面白く、インド?みっくんと被る、PFFでグランプリを取れず映画監督として決して

エリートではなかった回り道がどこか正統派ではなかったキスマイとも重なり・・・。

定員40名なのでほんとに小さな教室、会議室といった場所で、長編デビュー作「ひゃくはち」以外のパララブを

含めた直近3作(宇宙兄弟、聖の青春、パララブ)のポスターが司会者と森監督の背後にデンと飾ってあり

ました。

2008年の「ひゃくはち」は当時は無名だった?中村蒼、桐谷健太、太賀が出ていて、もちろん監督も無名だった

わけですがこの作品で高く評価され、東宝が大ヒットを期待した小栗旬主演2012年「宇宙兄弟」、主演の松山

ケンイチが25キロ増で29歳で夭折した天才棋士を演じた2016年「聖の青春」のポスターと並んでのパララブの

ポスターを改めてまじまじと眺めると、そうか、小栗旬、松ケン、玉森裕太なんだ、森作品の主演俳優は・・・

となるわけで。

司会のオジサマも森監督にジャニーズですよ!どうなの?不安じゃなかったの?というニュアンス、なんで

主演2作目のアイドルを真ん中に持ってきたわけ?といった切り口(笑)。

そうですよね、比較されるのが小栗旬と松ケンなんだから、いわゆる映画関係者の印象ってそうか、当然こういう

感じなんだよね。

あ、ちなみに森監督は敢えて「レインツリーの国」は観ていないそうです。

で、森監督の答えはたくさんのインタビューで映画俳優・玉森裕太を誕生させられればといういつもの回答と

まあ基本は同じなわけなんですけど、きっかけはあの伝説のショートムービー「LUCKY SEVEN」でプロデュー

サーから声がかかり、キスマイフットツー?なんて読むの?といったところからの撮影自体は一日半ぐらい

だったそうです。

で、フレームに入らないところでの王子の憂いがある立ち姿、悲しい感じ、儚げな印象に惹かれ、いつもいい

俳優がいないかと探している監督のお眼鏡に適い、森ストックファイルに保存されたとのこと。

で、キャスティングの段階で条件として外せなかった人気があり、主人公崇史にハマる俳優として王子の

名前が上がり、でも一度実際に撮っている、自分の目で確かめている「LUCKY SEVEN」が無ければ

決められなかったかもともおっしゃっていました。とにかく崇史のイメージに合っていたとのこと。

最後は映画向きだと感じた自分の直感を信じたとのこと。

そして前田敦子を撮った時(バイバイ、ブラックバード)にも王子と同じくアイドル半端ねぇと感じたそうですが

東京ドームに立つキスマイのセンターが踏んできた場数、くぐりぬけて来た修羅場、裏での努力と強さ、

自分の想像以上、期待以上だった、経験値がそんなに無い分余計に一ヶ月半の撮影期間での成長も

凄かった、成長していく人間を撮るということではTVでドキュメンタリーを撮っていた頃と同じ・・・。

司会の方も、この作品で森監督は一皮むけたというか今までとは違うステージに行ったと評価されていて

そこには主演俳優である王子についてもまさかのアイドルという第一印象から、伸びしろが物凄かった主演

俳優へと作品を見終わっての印象はだいぶ変わったご様子でした。

(講座では映画試写は無しですが事前に映画はご覧になっていてネタバレ回避が終始大変な講座でした(笑))

森監督はパララブのオファーは最新の雑誌インタビューでは2014年と答えていることになっていますが、講座

では2013年とおっしゃっていて、TVインタビューで脚本に5年かかってキャスティングは脚本完成後と発言され

ています。

事実としてパララブ撮影は2018年3月初旬から約一ヶ月半だったわけですが、王子へのオファーは実際にいつ

だったのかははっきりとはよくわからない感じですね。ちなみにラキセは2013年12月20日発売でした。

それから森監督はここまでご自身が撮ったラキセ以外の王子の出演作品について一切触れることが無かった

と思います。私の記憶が正しければ。

講座で初めてレインツリーは観ていないことが判明しましたが、その他リバースもTVドラマももしかしたら

一切観ていなかったりして。そのことを質問すればよかったんじゃないの?と今更・・・。


森監督自身の「宇宙兄弟」⇒「聖の青春」⇒「パララブ」の流れで言うと、実は「聖の青春」よりも「パララブ」の

方が先に資金調達も終わって撮影可能だったけれど、東野圭吾原作でヒットを期待されている「パララブ」

よりも、作家性の強い「聖の青春」を先に作りたかった、東宝に30-40億の大ヒットを期待されながら結果を

出せなかった「宇宙兄弟」を自分の中で消化させるにはどうしても「聖の青春」を先にやりたかった、恐かった

のかもしれない、「パララブ」の脚本作り、お金集めの段階では自分のやり方を通したくてゴネまくった、という

非常に興味深すぎるお話も。

クリエイターとしては「パララブ」よりも「聖の青春」の方がやりやすかったのかもしれません。

が、結果として縛りがキツイ「パララブ」に恐れを乗り越えて、冒険心を持って、開き直って思い切ってチャレンジ

してみたら、過去の自分を超えられた、違う地平線に立つことが出来たという裸族を撮っていた"うるるん”に

負けない監督ご自身の成長物語を聞くことが出来た面白い講座でした。

(直球勝負一辺倒から変化球で切れ味鋭いスライダーが外角に決まった?とかおっしゃってました(笑))

又監督がゴネてくれていた時間が王子との不思議なご縁にも繋がったような気がしています。

ちなみに二つの世界でカメラマンと助監督を変えていたお話、最初は丸ごと2チーム作りたいとお願いした

ところ予算が足りませんと却下だったそうです。

そしてこれもちなみに監督の次回作は1月に撮影予定だそうです。常に6-7作のお話は同時進行で進んで

いるそうですが、本当に作品になるのは限られるとのこと、でもここまでのオリンピック並のインターバルは

今後は短くなるかも。

はーっ、うちの王子の次回作はいつなんでしょう?パララブ以降、映像作品を撮っていません!!

こんなことってある??

耐久レースはまだまだ続きますが、監督が玉森君と心中するつもりで作ったという作品には今後も出会えない

かもしれないと思うと本当に感謝です。


最後に司会者、監督共、宇多田ヒカルの主題歌には痺れた、まるでこの作品のための書下ろし、だから

やっぱりこの作品は持ってると盛り上がってました(笑)。本当にパララブ旋風を巻き起こして欲しいです。