任天堂決算説明会の質疑応答で気になった事 | 旧M☆G☆M+etc...

任天堂決算説明会の質疑応答で気になった事

M☆G☆M+etc...

昨日、任天堂ホームページで先日行われた決算説明会の質疑応答が掲載されました。
個人的に今回の質疑応答は相当気になっていたので、
じっくりと読ませてもらいましたよ。

今回の記事では質疑応答を読んで気になった点をピックアップして行きたいと思います!
尚、岩田社長の発言は分かり易く伝わるように要約して書いているので、
もし誤認されていると感じられたらコメント欄でどんどん指摘をお願いします。



任天堂はボタンを一切捨てたゲーム機を作るという意識がない 

タブレットタイプのハードがかなり出てきていた事に対して、
ゲーム機として見てどう思っているかの質問が来た時に出た発言。
任天堂は反応性のいいゲームを作る上でボタン操作は有利な面があると
思っているらしく、今後もボタン操作は取り入れて行くみたいですね。

最近はタッチクリーンをボタンに見立てて操作するゲームが増えて来たけど、
あれってボタンを押している感じがしないからあんまり好きじゃないんだよな~。
だから今後もタッチスクリーンとボタン操作は共有して行って欲しいです。


M☆G☆M+etc... M☆G☆M+etc...
DSの勢いが落ちたのと、ソーシャルゲームや
スマートフォン躍進の因果関係はあまり無いと思っている


今回最大の見どころと言っても良いのがここ。
うちのブログのコメント欄でも良く指摘されていた
「DSで獲得した一般層がソーシャルゲームやスマートフォンに流れてしまった」件について
岩田社長は未だにそれは違うと思っているらしく、質疑応答では
それを証明する裏付けスライドを公開し(ネット上では非公開)、必死で力説されています。



ソーシャルゲームが流行し、あるいは、iPhone、Androidなどが世の中に出てきて、
スマートフォンといわれるジャンルが携帯電話の中で非常に大きな存在になって普及し、
ゲームを含むいろいろなアプリケーションが非常に安い値段で
たくさんの種類が手に入るようになりました。
すると、「それがDSビジネスが下り坂になった原因である」という記事は
これまでたくさん書かれましたし、今朝の新聞でもそういう論調の記事がありました。

(略)

これは以前から繰り返しお話ししていることなのですが、もし因果があるとしたら、
DSのお客様の中でソーシャルゲームを遊んでおられる方かどうか、あるいは、
スマートフォンのゲームを遊んでおられる方かどうかで、有意な違いがあるはずなんです。
例えば、ソーシャルゲームを遊んでおられる方はあまりDSを遊ばれなくなっている、とか、
あるいはソフトの年間購入本数が減っているといったことが事実として確認できたら、
これは私がどう思おうと具体的な証拠があるわけですから、
因果があると考えた方が良いと思いますし、そうでないのであれば、
これを因果として考えるのは必ずしも正しくないんじゃないかと思います。


過去にも岩田社長は自社で調べたデータを見せて
「DSをプレイしているユーザーの多くがソーシャルゲームや
スマートフォンに流れてしまった訳では無い」
事を証明していましたが、
未だにそれを主張し続け、実際のデータでもそうなっているとは意外です。M☆G☆M+etc...M☆G☆M+etc...

実は、先日アップして沢山の反響をいただいた記事
安易に「DSで獲得した一般層がソーシャルゲームや
スマートフォンに流れてしまった」件について書かなかったのは、
岩田社長が数年前話していた事がどうしても頭の中で引っかかっていたからです。

いや、僕は未だに"流れてしまった"と思う派なので、
みなさんから頂いた沢山のコメントを読んで「やっぱりそうだよね」と思って
その後の記事では「流れてしまったと」ハッキリ書いたんですけどね。
岩田社長が未だにそれは違うと主張してきたのは
「自分の考えをちゃんと持っている方なんだな」と改めて思い、ビックリしました。

ちなみに岩田社長は「流れてしまった訳では無い」と言いつつも
安価で遊べるソーシャルゲームやスマートフォンによって
パッケージタイトルのハードルが上がっていることは認めており、
今後もそのハードルを乗り越えて行きたいと考えているそうです。

これは色々と誤解があったGDCの講演で話されていた
「価値を維持する話」にも関連する話で、任天堂は今後も
パッケージビジネスを続けて行き、価値を維持したいと考えているようですね。
だったらあのパイロットなんちゃらは・・・w
という突っ込みは置いといて、今後も価格以上のゲーム供給に期待したいですね。


M☆G☆M+etc...
Wiiのコンセプトとして発表されていた
「テレビとゲーム機の関係を変える」、
「インターネットとテレビの関係を変える」
については大成功とは思っていないらしい。


Wii発売前に岩田社長は「家族とゲーム機の関係を変える」、
「テレビとゲーム機の関係を変える」、「インターネットとテレビの関係を変える」という
3つのコンセプトを発表していましたが、このうちの2番目と3番目については
決定的な手ごたえが得られた、というところには来ていないと思っているようです。

「Wiiの間」などのWiiチャンネルがこの4年間に
数多く誕生しましたが、どれも定着した感はありませんでしたからね~。
まあ、このコンセプトが発表された当初はDSが大ブレイクした直後で
任天堂が一番調子に乗っていた時期なので、ハードルを上げ過ぎた面もあったからなぁ。


みんなの予定や情報の漏えいを考えて
Wiiの後継機をこのタイミングで発表した


今年の3月に行われたGDC(ゲーム・デベロッパー・カンファレンス)ではなく、
なぜこのタイミングでWiiの後継機を発表したのか?という質問に対する回答。
でも、本心は決算でマイナスニュースが続いてしまったからだと思っています。
この場で今後の展開を語っておかないと、株価がエライ事になってしまいますからね。M☆G☆M+etc...


M☆G☆M+etc...
3DSの『どうぶつの森』、『マリオカート』、『スーパーマリオ』は
全部かどうかは分からないが、今期に投入する予定


任天堂はニンテンドー3DSを今期に1600万台売るつもりのようですが、
それは上記で挙がったタイトルを今期中に出せると考えているからのようです。
ハッキシ言って3DSはまだメインディナーとも言える
任天堂の大作タイトルが一本も発売されていない状況ですからね。
キラータイトル不在の今、一刻も早く上で挙がったタイトルを投入して欲しいです。


M☆G☆M+etc...
Wiiバイタリティセンサーはまだ作っている


また、Wiiバイタリティセンサーですが、発表してからなかなか市場に出せずに、
みなさんに気をもませてしまっていると思います。何せ新しい遊びですし、
それから、人間の生体情報というのは大変個人差が大きくて、
例えば世の中の8割の方にとって、自分にとって自然に感じられれば
それでOKという状況であれば、極端な話、すぐにでもお客様に提案できるわけです。

しかし、私たちは99%のお客様が自分にとって違和感がないと
感じていただけるような完成度にしたいと思ってやっていますので、
時間がかかっています。私はここに大変面白い可能性があると思っていますので、
あきらめずにやっていきたいのですけれども、なかなかそのハードルを
越えるのが大変だなというような状況ですので、今すぐに、
いついつ市場に出せますと申し上げられる状況にないことはご理解ください。


2009年のE3で発表されたバイタリティーセンサーは
まだ任天堂が納得いくクオリティに達していないため
なかなか世に送り出せないみたいですね。本当に出るのか?って気はしますが、
Wiiの後継機が発表された今でもまだ開発を諦めていないみたい。M☆G☆M+etc...


M☆G☆M+etc...
海外でWiiのユーザーがキネクトに
流れてしまったとは"あまり"思っていない


海外ではWiiのメイン層とバッティングしそうなXbox360のキネクトが大人気で、
Wiiの売り上げが落ち込んでいますが、キネクトが出たからといって
新規層の伸び(Xbox360自体の売上)が発売前と比較して
そこまで伸びている訳ではないので、ソーシャルゲーム&スマートフォンでの
回答と同じくあまり影響は無いと思っているそうです。

これを聞いて世間での風潮がデータに反映されるのって、
案外遅い物なのかと思ってしまいました。岩田社長はデータを見て
判断されていますが、もう少し世間の風潮も意識した方が良い様な気はする。
風潮を信じずデータだけを信じ過ぎてしまった故に
変な余裕が生まった結果が現状のWiiだったりしますから。



Wiiのサードパーティ市場を築けなかったのは、
「性能」の問題では一概にない


これは同意。振り返ってみるとWiiのサードパーティ製タイトル
市場に合っていないタイトルも良く出ていたし、市場に合った
タイトルの多くは手抜きが見えてしまう物ばかりでしたからねぇ・・・。
単純にコアゲーのマルチタイトルをWiiで出しても、売れる可能性は低いと思う。
そうそう、サードパーティと言えば、質疑応答では
何度もサードパーティとの連携を意識した発言をされていますね。



私は任天堂がWiiの普及の初期にもう少しネットワークサービスで
社外の方々と上手に連携できていれば、Wiiの未来は
変わっていたのではないかと感じることが正直ございます。

3DS発表の時に私どもが掲げた目標である、ソフトメーカーさんのタイトルも
売れる状況を作りたいと。それができなければ、
持続的に安定したプラットフォームの活性というのは維持できないわけです。

当然、Wiiの後継機でソフトメーカーさんとも
うまくやりたいと思っていますし、先ほどから申し上げているとおり、
任天堂一社ですべてを支えられるなどとは思っていません。



昔から「任天堂ハードで売れるのは任天堂のソフトばかり」と言われていましたが、
今は何としてもそのイメージを払拭したいようで、色々と考えているらしい。
3DSでもサードパーティとの連携をしっかりと取っていますし、
Wiiの後継機はその辺にも期待したい所。


ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D STEEL DIVER パンドラの塔 君のもとへ帰るまで
ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D/3DS
STEEL DIVER/3DS
パンドラの塔 君のもとへ帰るまで/Wii