ここのところ、子犬の里親希望者さんがとても多く、実際にはぺっとのおうちに載せる前にほとんど決まってしまう状況が続いています。つい先日も５頭の兄弟姉妹を引き受けましたが、４頭は掲載前にアンケートとお電話、LINEのやりとりでお見合いが決まり、実際にお見合いした方全員がそのままトライアルへ。残り１頭は掲載しましたが、掲載後、数時間でお見合いしてトライアルお申し込みをいただきました。

ぺっとのおうちに掲載するのもなかなか時間がかかります。ほぼ個人の活動で、仕事をしながらですので、とても、ありがたいことだと思っています。

さて、では掲載前に決まってしまうのはどういうときか。最近の例をご紹介します。

とある希望者のＡさん。お住まいの地域になかなか募集がなく、ぺっとのおうちから当会の子犬に２回お申込みいただきました。他のワンちゃんにもお申込みされていらっしゃいましたが、すべてお断りされてしまったそうです。

アンケートから読み取れる飼育環境や飼育経験などは申し分のない方で、問題はお住まいの住所だけ。子犬が５頭も来るとなると大騒ぎで、なかなか遠方へのお届けのお時間の確保が難しかったりします。仕事のタイミングに左右されたりもします。

そんなわけで、いったんお断りはしたものの、なんとなく気になっている希望者さんでした。

少しあと、なじみの地方のボランティアさんから、とある子犬の保護依頼がありました。

保健所で非常に怯えていて噛むくらいの勢い、医療措置をするために捕まえるとキャーキャーと叫んでおしっことうんちをもらしてしまう子犬です。

これが、生後４ヶ月の場合、私は手元で少し様子をみてから募集をかけます。

ただこの子は推定生後３ヶ月。里親さんに託したほうが絶対にうまくいく。べったりと一日一緒に過ごして抱っこもたくさんしながら過ごしておいしいものをあげて、メリハリつけたしつけをすれば、だんだんと大丈夫になる可能性が高い。恐れずにつかまえて、一緒に寝るくらいのことはできて、という里親さんが理想的です。現地で実施してもらった血液検査など各種検査で健康なことはわかっています。私の手元に長くおく理由はありません。

思い出したのはＡさんです。自営業で終日犬と一緒に過ごせる、そして中型の野犬複数の飼育経験がある。こういう怖がりすぎる子は東京の環境になかなかなじめないことがある。

早速ご相談したところ、Ａさん、すぐにトライアルをして頑張って慣らしてみます、とお返事してくださり、

本当にホッとしました。

Aさんとご相談しながら、ゆっくり慣らしていけば絶対大丈夫と、自分に言い聞かせていました。

ところが結果は......

東京に来る前に、保健所から引き出してくださった現地のボランティアさんに

１日か２日でころっと慣れてしまいました（笑）

BEFOREがこちら。

そしてAFTERはこちらです（笑）

とりこし苦労とはこのことで....。もうやんちゃ爆裂で、呼んだら走ってきてじゃれついているそうです。

もちろんＡさんとはこまめに連絡をとりあいながら、ゆっくり準備を進めていただいています。

搬送ボランティアさんの関係や感染病予防のため、受け入れまで時間の余裕があるので脱走対策も完璧。

玄関もこんなふうにしてくださいました。

私が具体的にここまでお願いしたわけではないのですが、経験値と、怖がりなのにやんちゃという性格をふまえて、過分なくらいに対策してくださいました。

こういう性格の子犬の場合、こちらがどっしり構えれば構えるほど、早く慣れていきます。里親さんに不安があると慣れが遅れます。脱走対策をちゃんとしていただいたほうがいいというのは、そういう面でもメリットが大きいのです。

あと、この子はめちゃくちゃ賢いです。保健所で怖がっていても、「助かった」ということが直感的にわかる子。そういう子は本当に賢い。すきをついての脱走も企てます（笑）

子犬の人慣れ