大塚アナの白血病再発から一考 | 健太の白血病闘病記~余命半年を生き抜く~ブログ

健太の白血病闘病記~余命半年を生き抜く~ブログ

余命半年を生き抜く混合性急性白血病患者の闘病記

予後不良タイプで余命宣告を受ける。また、末梢血の白血病細胞(ブラスト)の数が、54万個/μLと、病院の最高記録を大幅に更新した。(もはや、血液機能は失われており、いつ死んでもおかしくない状態だった。)

先般、残念なニュースが流れました。フジテレビの大塚アナが白血病(リンパ性)を再発しました。


一般的にがんでは、 発病後5年以降の再発はほとんどないため、5年経過すれば「治癒」したとみなされます


しかし、治癒(ちゆ)とは、体に負った傷、あるいは病気などが治ることを指します。しかし、「治る」ということを「健康体に戻る(健康体=非病気の状態になる)こと」あるいは「元の状態に戻ること」のように解釈した場合、大きな怪我であれば傷痕が残るなどの後遺症があるため、たとえ治療が終了したとしても、それを治癒と呼べるかどうか微妙な問題をはらむ


さらに、遺伝的(体質的)な問題がからむ病気やいわゆる不治の病である場合、治癒というのは存在しないことになる。つまり、一度がんを発症した場合、元の状態には絶対に戻らないため、治癒という言葉は誤解を招きます。


医学の世界では、「完治」という言葉は使いませんし、治癒という言葉もあまり用いません(シロウト相手に医者が患者に使うことはあっても、学会では使いません)。「過去のブログ」でも紹介したように「寛解」という言葉を用います。


医学的には寛解(かんかい)という語は、永続的であるか一時的であるかを問わず、病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指します


すなわち、一般的な意味で完治(治癒)せずとも、臨床的に「問題ない程度」にまで状態がよくなる、あるいはその状態が続けば寛解したと見なすのである。


とくに「社会的寛解」の意味でその語を用いることが多く、その症状により日常生活を含めた社会的な活動がほとんど影響されない程度にまでよくなった場合にそのように言う。しかし、その状態を保つために薬を服用し続けなくてはならないなど、一般的な感覚としては明らかに治癒とは異なる


過去のブログでは、血液学的寛解、細胞遺伝学的寛解、分子生物学的寛解という言葉も説明しました。



1年目、2年目、3年目と時間の経過とともに、再発する可能性は低くなります。しかし、治療を止めれば再発する可能性が非常に高く、 治ったわけではありません


平成12年~14年の調査で、全国76施設、約200病院で臨床的・基礎的共同研究を行った結果があります。

 急性骨髄性白血病(AML)のAML97 studyには 809例が登録され、 完全寛解(CR)率は78%

しかし、全症例の4年生存率は44%しかなく、寛解例の4年無再発生存率は30%でした。


8割が寛解するが、4年後の生存率は4割しかなく、3割が無病ということ。

つまりは、2割は寛解もできず死ぬ。8割が寛解するが、1割は再発して、とりあえず4年目を迎えることはできるが、残り4割は4年目には死んでいる。

3割は4年目まで生きているが、5年目以降は追跡したデータが無いので、生きているかどうかは判らないというのが現実。

 急性前骨髄球性白血病に対するAPL97 studyには304例が登録され、 報告271例中94%にCRが得られ、全例の生存率は88%、無再発生存率は73%と優れている。
 成人急性リンパ性白血病に対するALL97 studyには434例が登録され、CR率76%、3年生存率は40%であった。(無病生存率は調べられていない所が何を意味するのか・・・)


白血病を一般の方に理解してもらうのは非常に難しく、下手に治らない病気と説明すると職場に復帰できなくるし、かと言って完治したというと、仕事上の配慮はして貰えなくなるし、非常に説明が難しい病気であると、つくづく思う今日この頃である。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以下、骨髄バンク・さい帯血バンク、提供者の声などへのリンクバナーです。

骨髄バンク  骨髄ドナーキャンペーン  さい帯血バンク  全国骨髄バンク推進連絡協議会


骨髄バンク ドナーの輪


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

クリックで1日1円の募金

クリックするだけで募金が出来ます
クリックで救える命がある


クリックするだけで、無料で1日1円募金(スポンサーがだすので、あなたはお金を払いません。)

仕組みや募金方法については、上記バナーHPでご確認ください。こちらは東北や世界各国のさまざまな問題を扱っています。


次のリンク先は、骨髄バンクへのクリック募金です。価格.comがスポンサーになって頂いているクリック募金です。)
☆骨髄バンクへの募金は
-- 価格.com --