2012年3月19日、今日の岩手県奥州市は、雪が舞い冬に逆もどりしたかのような天候となっています。

去年の今頃は、震災直後でこの辺も何かと混乱していたように記憶しています。

ガソリンスタンドは長蛇の列、街の自転車屋から自転車が消え、コンビニは閉店状態、スーパーの食料品が品薄で、目当ての商品が陳列されると奪い合い状態と、とにかく混乱していました。

最近、NHKでは3.11、首都東京の混乱してた様子を色々な場面、場面で放送しています。

TV画面には、鉄道が止まり、帰宅困難者が街中に溢れ、寒空を歩いて帰宅する人々が映り、かなり異様で混乱している様子は直ぐに見て取れます。

3月11日、首都東京が大混乱している中、新日本フィルハーモニー交響楽団がコンサートを決行した事もドキュメンタリーとして放送されました。

コンサートを決行したことに当然賛否はあると思いますが、震災直後のこの日にコンサートを観た方々は、人々の思いや新日本フィルの気迫を感じ取れたようで一様に感動されていました。

音楽(芸術)を分からない私でも、感動的であったろうと想像するくらいですから、決行した意味はかなり大きかったのではないかと思います。

音楽が人々の心を大きく動かした瞬間が確りと映像化されていました。

因みに新日本フィルですが、メンバーが被災地にも赴き人々に音楽を届ける活動をされています。きっと被災された方々の心にも、音楽の力であたたかいメッセージが届けられていることと思います。

そんな新日本フィルのメンバー4人が、偶然にも3月27日に来奥し私の長男が通う保育園にて演奏会をしてくれるようです。

図々しいのですが、私も保護者の立場を利用させていただき観に行ってこようと考えています。

子供たちにとっても、本物の音楽と触れられるまたとない機会なので、本当にあいがたく思っています。




2012年3月10日、今日は早朝から春の雪で少々寒い日になっています。

いよいよ明日で東日本大震災発生から一年が経過しようとしています。あの日も寒かった。


2011年3月11日、奥州市水沢区はどんよりした曇り空、朝から普通に店を開け従業員さん共々何時も通りにその日も始りました。何時も通りに1時過ぎに昼食をとり、何時も通りに2時から店に立っていました。

妻の友人とお子様が来店され、2階から楽しそうな声がして間もなく、『ビービービー』と音がする。

緊急地震速報、携帯の音である。一瞬考えるが、妻と妻の友人に「2階から降りて来い!」と叫んだその時、東日本大震災が始る。

大きな揺れである。妻と次男、妻の友人とお子様、従業員が隣接駐車場に非難したのを確認して自分も店から非難する。

駐車場から2階にある事務室を見ると社長(父親)が取り残されている。

妻から「お父さんはどうする?」と問われるが動けない。

駐車している車は改造車のように跳ねていて、商店街のアーケードの照明が消え、街全体が停電する。

かなり長い時間、横に大きく揺れていて、揺れが終ってもまだ揺れている感じがしてしまう。

道路には、各店舗から多くの買い物客、従業員が出て立ちつくしている。

直ぐに、携帯のワンセグTVで宮城県沖で大きな地震が発生したのを確認、さらに大津波警報が発令されている。

とにかく、長男の安全が確認できないので妻を急ぎ保育園に向かわせる。従業員さんもご家族との連絡がとれないので急ぎ帰宅してもらう。

店内は、商品の靴が、靴箱が散乱している。先ずは閉店するしかなく店舗のシャッターを閉めようとするが電動シャッターで動かず、手動で降ろそうとするがシャッターそのものが歪み降りてくれない。

仕方なく(防犯上)、その晩は一人店内に宿泊することした。

日が暮れて、先ずは店内にあった羊羹をかじりながら空腹を凌ぐ。とにかく外は真っ暗で静かである。

店内の長いすに横たわりながらラジオをつけ聞いていると津波の被害が刻々と報道されている。しかし、ラジオの報道からは正直、被害の甚大さをよく理解できませんでした。

とにかく、寒くて眠れない夜を過ごす。


皆様もそれぞれの場所で、それぞれ、この震災を経験され今、あの時を考えていることと思います。

しかし、沿岸部の被災地の方々、現在進行形でもある福島の方々にとっては、あまりに大きなことであの時を考えることに至れないかもしれません。

とにかく私としては、明日は鎮魂の祈りを捧げるしかありません。

今日は雛祭り、お子様(女子)の成長を祈願する祭りです。

この時季、卒業、入学と靴屋にとっては一年で一番忙しく、必然的にお子様の足と接する機会も増えます。

それと同時に、足にトラブルを抱えているお子様と接することも多くなります。残念なことですが年々増えているように感じます。

まだ、言ってくれるお子様は良いのですが、トラブルを抱えていても自覚がなく親御様も気づかずというケースも多々あります。

一般的に、足のトラブル特に外反母趾に関してハッキリしはじめるのは、私の感覚ですが小学校4年生ぐらいからが多いように感じます。

中には、6歳ぐらいで自覚していたというお子様もいます。

しかし、意外と痛みがなければそのままで、親御様も気がついていてもそのままにしているケースが多いように感じます。

実際、トラブルを抱えたお子様に「お医者さんに診てもらった?」と聞いても殆どは「診てもらってない。」と返答されます。

どうしても、日本では靴の歴史が浅く、足の健康に無頓着なところがあります。また、足の専門医も他の先進国に比べるとかなり少ない状況のようです。

日本では、足のトラブルで各科をたらい回しにされたなどと良く聞く話です。一方、米国などでは、足の専門外来があり、足のトラブルを一括して診てくれるシステムのようです。

欧米では、整形外科靴、矯正インソールなども、一般的でもっと身近な存在です。したがって、一般の人々も足の健康に関して極めて関心が高いのです。

例えるなら、欧米における足の専門医は、日本の歯科医師のように身近な存在のようです。

そのような環境においては、親御様も、お子様の足のトラブルを見過ごすこともなく出来る限りのことはすると思うし、あたり前に、靴、サイズ、履き方、歩き方、など、慎重に考えるようになると思います。

本当に残念なのですが「足だから」、「直ぐ大きくなるから」、「直ぐ汚れるから」、と言われ、さらに店頭に並んだ靴のサイズと価格を確認してセルフサービスで買う。このように日本では子供靴が選ばれている現状です。

しまいには、「足、痛い?・・・成長痛だから大丈夫だろう。」と自分で診断してしまう親御様までいらっしゃいます。つまりは、親御様が足の専門医に成ってしまっているケースです。

その結果として、子供たちの足が病んでいる状況に拍車がかかるのだと思います。

とにかく今日は雛祭りです。子供の健やかな成長は願う日です。お子様の足もしっかり見てみましょう。気になることがありましたら、お近くの幼児・子供シューフィッターにご相談下さい。

医師ではないのでトラブルを治すことは出来ませんが、少なくても正しい靴の選び方、履き方など、その他、有益な情報提供をしてくれすはずです。