ケント 矢野のブログ
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旧家でワイン会



昨夜は、友人の旧家で 真夏のワイン会。

少し前に

うちの実家スンゴイ古いんですよ、秘蔵のワインも結構あるんですよね」という話から、即

「そんな旧家で飲んでみたい」

となって実現。ずうずうしくもお邪魔しました。


宵闇に構える威風堂々の門。愚妻の小市民のヴィッツからおりて門横のくぐり戸から入場。

築120年 明治時代の日本家屋の玄関から出迎える友人。いつになしか育ちよさそう。


2間の玄関から入って16畳の続の日本間へ。床の間には甲冑。もちろん書院付き。またこの細工が緻密で繊細。宮崎にもこんな品のいい日本建築があったんだと感心しつつ。ソファーに腰を下ろす。

畳の続き間に革張りソファーの応接セット。

「うわー、江戸時代の御大臣の家やあーー。」

それだけで、テンション上がってます。その上

大型冷蔵庫並みのワインセラーには秘蔵のワインの数々が、、、。

「これがあの有名なアレかーー、空けてくれるのかな。」なんてありえない贅沢を想像したりしてました。


120年の風雪に耐えた年月を考えるとこの空間にいることだけでも贅沢

でも、参加しているのはいつものメンバーですから。大変気さく。


一人一品 少しづつ料理を持ち寄っても 8人いれば大変豪華。


豪勢な宴になりました。


中でも

パリテキサス、ムッシュお手製の「絶妙火加減宮崎牛のたたき

グッドフェロウズ前山氏の奥さま作、「あっさりチキン南蛮」と「和風ハンバーグ

そして

家人のお母様作 「いわしの酢漬け

新鮮ないわしを三枚におろして酢で絞めて ポン酢とゴマで食べるだけのシンプル料理。

これが旨くて酸味の聞いたワインにはぴったりでした。


私は少し気合を入れて、「にべ(子供なのでクチコと言うらしい?)のグリル自家製タプナード添え」と「たことセロリとパプリカの夏マリネ」で参戦。

結構好評でした。自分で作ったもので喜んでもらえるのが嬉しいのは料理も家造りもいっしょですな。


お父様も最後まで 参加くださって


「俺はやっぱり焼酎だー!で、この焼酎は三段酵母仕込みで特許は私が云々かんぬん・・・。」

薀蓄合戦。


遅くまで楽しいワイン会でした。







アーツアンドクラフツ運動とクラフツマンスタイル



住宅のデザインには人間の原風景が懐かしさと共に反映されます。

また、同じ経済環境や同じ劇的な変化を求める時代には自ずと時代を超えた共通のデザインが好まれるものです。


先日完成した芳士のG邸(上添付写真)もその一つ。普遍的な《クラフツマンスタイル》という住宅デザインを現代的にリデザインしたもの。


今日はオーセンティック住宅デザインの《クラフツマンスタイル》の話をしておきます。





ご存知の通り英語のクラフツマンは職人です。

職人様式?なんとなく想像できる気がします。
では、ちょっと詳しく、、、。

クラフツマンスタイルは本来、イギリスのウィリアム・モリスが19世紀の産業革命時に提唱した「アーツアンドクラフツ運動」に端を発します。

モリスのアーツアンドクラフツ運動は産業革命による大量生産・合理化主義によって低下する職人の権利の復権と尊重、芸術と手工芸の合体を目指し自然との共生を図るという優れた運動でした。
アメリカには1901年カリフォルニアの建築家ギュスターブ・スティックレイが雑誌《クラフツマン》のなかで紹介し、そのデザインだけが人気となった建築様式で、アメリカでアーツアンドクラフツ運動自体がムーブメントになったわけではないらしいです。

その時 紹介され人気となった住宅デザインは当時イギリスでもその思想と共に最も人気の高いデザインで、当時イギリスの殖民地であった インド・ベンガル地方の住宅デザインをモチーフにアーツアンドクラフツ運動のデザインが合体して出来たデザインでした。
 その特徴は 家全体にかぶるゆるい勾配の屋根=いわゆる大屋根の平屋の小屋裏部屋に大きなドーマーをつけた1.5階建で、構造材や石など素材はそのまま意匠として使われ、自然との共生が表現されました。
これはモリスのアーツアンドクラフツ運動に 人間性の回復と、女性差別をなくすフェミニズム運動が含まれ、男女子供の差別なく家族全員が一つの大きな屋根の下で平等に暮らす〉というキリスト教の考える家族像=家族一宇を 具現化する建築デザインとして大変有用なデザインだったのです。
 クラフツマンと言われてもピンときませんがベンガル地方の家=ベンガロウ=バンガロウならイメージする人も多いでしょう。日本では、あめりか屋の橋口信助が 大正デモクラシーと共に最先端の生活様式としてベンガロウ=バンガロウを 大都市や軽井沢の別荘などで多く建築し、一大輸入住宅ブームをもたらしました。一昨年視察に行った神戸の桜町界隈がそれです。
今の日本で家族が一つ屋根の下で一緒に暮らすという考えは当然のようですが、僕たちの親父たちの世代でさえ、男尊女卑がある位ですから、当時の日本で家や別荘を取得できたやんごとない人々にとって男女平等の思想に沿った住宅デザインは新しかったのでしょうね。



アメリカでは1900年から1930年にかけて、カリフォルニアで爆発的に建設されました。中でもグリーン兄弟が設計した住宅は特に洗練されていて現存する住宅は今でも人気があります。

それから100年、現在では職人気質・技術共に貴重となってしまいました。

中国製品の大量流入。環境問題。売り上げ主義。ハウスメーカーの合理化住宅。装飾が全く排除されたデザイナー住宅?パワービルダーの???住宅。百花繚乱の今日この頃。

今こそ、自然との共生を見つめて日本の職人魂の復活をかけ日本版クラフツマンスタイルを確立する時!?








外は33℃ お家の中は?

今、またRyu's Baseに行って来ました。


1階外気温     33℃

2階リビング    30℃

小屋裏       28℃


はかり間違いではない!!ヘ(゚∀゚*)ノ


大工さんも「屋根裏さわったらひんやりするわ」


間違いない!!!とうとうつくってしまった!!!