最近の僕の聞き方
自称、バンドマンとしては、
CDが売れないとか、
「すぽてぃふぁい」がヤバイとか、
カセットテープがクールだぜとか、
高音質とか、ストリーミングとか、
そんなすべての事柄を音楽で包みこんでしまうように、
そんな時こそ、そんな今こそ、ターンテーブルにお気に入りのレコードを乗せ、
確実に、音で、世界を満たしたい。
という、強い想いはある。
しかし先日、
未だに狭いままの俺の部屋の何割かを占めているレコードプレイヤー、
及び、レコードプレイヤーが乗っている棚(棚みたいな物)
そして、お気にいりのレコード達、
その他、その周辺を取り巻く棚の下でグチャグチャになった配線、
などを、マジマジとポリスのように見つめていたら
急にそれらが部屋の幅をとっていて確実に部屋を狭く圧迫しているという事実、
というより、その真実が突如気になりだし早めの2016年大掃除も兼ねて
それらをまとめて押入れの奥へとしまった。
しまってしまつたのだった。
やはり自称ミュージシャンの破片としては、この時代(2016年冬)に
レコード及びレコードプレイヤーを部屋の広さを優先するがあまりに押入れにしまってしまう
というこのかくもはかない現実的、かつ、なぜか負けたような気分になる作業には
それなりに自分で自分を納得させなくてはいけないような「理由」と書いて
「わけ」
が必要な気がした。
その理由とはつまり、
こういう事なんじゃないか、
俺はあくまで、
この人類総クラウド&デジタル&ストリーミングの時代に、
決してそれに逆らうつもりではない、
だからといって別に「逆の逆に」そこをひたすら肯定的に捉えているわけでもないが、
つまり
「逆の、逆の、逆の逆に」、「あ、え、て」レコードやカセットテープで音楽を聴く事を避けているわけでもなければ、
だからといって、
妙に率先してレコードやカセットテープで音楽を聴くわけでもないのだ。
ただただ、
最近の俺の聞き方のスタイルはアップルミュージックを大活用し、
いつでもどこでも色々なバンドや
様々な音楽や、ペンや、パイナポーを、アポーミュージックで
ウぁ-ん
しているという事なんだ。
デジタル主体の音楽ライフにいつのまにかシフトしてしまい、
特に今現在レコードに対しての
「無くてはアカンぞという高レベルの執着心」
みたいな物が少し薄れただけなんだという事なんだと思う、
それは少し寂しい気もするが、
まるで既に存在していたにも関わらず、
未知であったが故に知らなかったピラミッドが突然ジャングルの中に
現れた時の様な感覚に近いのかもしれない、
つまり気がついたら「既に」「存在」していたという事でもある。
今夜も、俺は少しだけ広くなった部屋で
iTunesの「あなたにおすすめ!」をクリックし
デジタルかつグローバルに最新のリリースを楽しみながらも、
心の片隅ではアナログなこの気持ちが、いつか音楽になったら
その時はレコード盤でリリースしたいものね。
なんて、
ちぐはぐな想いを温めている。
see you