盲亀浮木(もうきふぼく)ってのは
大海に棲む目の見えなくなった
老海亀が百年に一度水面に浮き
上がってきた時に、大海に漂っていた
穴の空いた流木に偶然…
首を突っ込むということを
お釈迦様が語られた喩え話なんよ。
そんな偶然があるわけがないと
多くの人は思うやろうけどお釈迦さま曰く…
「誰もが、あり得ないと思うだろう。しかし、全くないとは言い切れない。人間に生まれるということは、この例えよりも更にあり得ない事であり、とても有難いことなのだ」
と仰られたんやって…
出会ったり、物事が実現したりすることが
極めて難しいことの喩えで、
この出会いってゆ〜のは
人として命を授かる事の困難さ…
更にその人がお釈迦様の尊い教えに
出会う事の困難さ…
人と人の出会いが非常に難しい事の喩えなんよね。
人一人の誕生ってのはね
それほどまでに【奇跡】と
呼んでもエエくらいの事なんよ…
人間は普段、そうしたことに
想いを寄せることは稀なんよね…
「産んでくれと頼んだおぼえなんかない」と恩知らずなことを言ってみたり、
他人の親と自分の親を比較しては
嘆いてみたり…
自分が人間として生まれて来た
ことをさも当然のように錯覚してまいがちなんやけど…
あらためて、その【奇跡】を
見つめ直した方がエエんよね…
今日一日
この星(地球)が
健やかな笑顔で
おられますことと
世の中のすべての存在が幸せで
ありますことに
氣持ちの奥底から
感謝致します。
我いま心穏やかに力身に満つ………
橋本利幸(りこう)