今回は、抗がん剤治療の副作用との闘いについて、振り返りたいと思います。

ただ、お医者さん、看護師さんがおっしゃるように、副作用の出るタイミング、症状は人それぞれのようですので、ひとつの事例としてお読み頂ければと思います。

  術前 抗がん剤治療 第1クール

第1クールで入院したときの病室は、窓から大阪城が見える部屋でした。

大阪城が見える度に、何だか元気が出ます。

 

使用した抗がん剤は、シスプラチン、ドセタキセル、フルオロウラシル(5-FU)の3種類。

 

一般的には、食道がんの術前抗がん剤治療には、シスプラチンとフルオロウラシル(5-FU)のみを使用することが多いようですが、大阪国際がんセンターでは、ドセタキセルを加えた術前抗がん剤治療が有効との知見を得ているようです。

 ←ジョセフィーヌと名付けた相棒

 

抗がん剤を入れ始めて数日は、副作用はなく、看護師さんから

「大変な人は一日寝たきりで、
食事に見向きすら出来なくなる
ようですよ」

 

と聞かされた時は、

 

「大変な人もいるんだな・・・」

 

と他人事のような感じでした。

 

4日、5日経った頃、それまで胃を通らないと感じていた食事が、何だか通りやすくなった感覚があり、食べられる量も増え始めたんですね。嬉しくて回診に来てくださる先生に、

 

「食事が通るようになったんです
抗がん剤って、凄いですね!」

 

と伝えると、苦笑いしながら、

「まだ早いと思いますけど、

食事が通りやすくなったと

感じるならよかったですね」

 

との回答。

「あれ?勘違い?」とも思いましたが、日に日に、食事が通りやすくなり食べられるっようになっていきました。

毎日のようにお医者さんに報告していると、

 

「本当に効いているのかも
しれませんね
少し早い気もしますが」

 

との反応。

私は、実感として、数ヶ月ぶりの食べ物の通り方に感動していました。

 

が、その頃から便秘が続いてお腹が苦しくなってきて、薬をもらい飲み始めましたが、効果はなく、座薬を入れてもらって何とかかんとかの状態に。

「吐き気が出ることも多いので、吐き気を感じたら薬を出しますので言ってください」と言われていましたが、なんとなくモヤモヤ、ムカムカした感じはあったものの、えづくようなことはなく、薬をもらっていませんでした。

すると夜中、急に便意を感じトイレに座ると、凄まじい量の下痢便が滝のように流れ、それと同時に今度は身体中から汗が滝のように流れ出し、フラフラしながらベッドにようやく辿り着きまはしたものの、たまらずナースコールを押すと、尋常ではない汗の量に、心電図までつけられる状態に。

「今度、トイレで同じような

状態になったら

迷わずトイレのナースコールを押してください!

危険ですので!」

 

と釘を刺されました。

 

少し落ち着いたと思っていたら、今度は凄まじい吐き気があり、ナースコール。吐く時のボールを貸していただきました。やれやれ、眠ろうかと思った瞬間、激しく嘔吐。病院で借りたボール、家から入院時に持参したボールがいっぱいになる程のどす黒い液体が・・・

この日は夜は、何度も看護師さんのお世話になってしまいました。

※入院生活を送る中で、何度となく看護師さんの献身に支えられて、勇気づけられ、感謝の念に絶えません

  術前 抗がん剤治療 第2クール

 2サイクル目の入院時、薬剤師の先生と1サイクル目の振り返りをした際に気づいたこととして、便秘も、吐き気も症状が出ていたのに薬をもらって飲むタイミングが遅すぎたということ。「我慢いしちゃうほうですか?」と聞かれ始めて、「そうか、あれは我慢していたのか・・・」と気づきました。

「副作用は下痢が大変って聞くから、簡単に便秘の薬飲まない方がいいんだろうな」

「何かモヤモヤするけど、えづく訳ではないから吐き気止を飲むほどじゃないな」

この判断が間違いだった!

薬剤師さんと

「今回は、我慢せずに、

早め早めに薬の力を

上手に借りることを

目標にしましょう!」

 

との薬剤師さんの言葉に、深く深く共感し、気づきと対策のきっかけを作ってくれたことに感謝しました。

 

お陰で、「あれ?」とか、「ん?」と感じたら、すぐに薬をもらって飲むようにしたことで、第1クールよりは随分、大変さは軽減されました。何事も経験ですねぇ。

 

そに他の副作用としては、投薬から一定期間が過ぎると、倦怠感というか何もする気にならず、ひたすらベッドで寝る、横になるという状態。食事に関しては、味覚変化があり、ご飯を食べると、この世のものとは思えない苦いような味に感じたり、食事の匂いすらも苦痛に感じる状態

 

病院食は色々種類を選べたので、色々試してみましたが、終盤は器の蓋を開けることなく、出されたままの状態で早めに下げてもらう状態でした。

 

その間の栄養は、お見舞いで妻が買ってきてくれるクーリッシュ(アイス)のみ。あとは点滴の力に頼るばかりの状態でした。

 

まとめると、第一クールは、「負けない!」という気合い、精神力だけが全面的に出過ぎて、薬の投入時期が遅れたことで大きなダメージを負いましたので、第二クールでは、早め早めの薬の投入が功を奏した。

そんな感じでしょうか。

後でも触れるかもしれませんが、手術前の検査では、「抗がん剤が凄く効いていて、がんがかなり小さくなっています」とお医者さんからコメントをもらえたように、私の場合、自覚症状としても抗がん剤はよく効きました。一方で、副作用も後で、事前の副作用の説明資料を読み返すと、ほぼ全て網羅して、全てが強めに出ている感じでした。

 

まぁ、総じて、薬は効いたのだから、よかった!よかった!

 

よろしければ、以下をポチッと頂けると励みになります!!

にほんブログ村 病気ブログ 食道がんへ
にほんブログ村

最後まで、お読み頂き、ありがとうございました!!