9月21日(月) 


 

Jk.

 

「電話?」

 

「うん、誰でもいいから、

電話かけて話をしてほしい」

 

「誰でもって・・」

 

 

「あ~、まぁ僕1人しかいないし、

僕も誰かに話す事は絶対にないけど

実際に話はしてもらうから

その辺は聞かれても

いいような話をしてね」

 

 

 

白い家具で統一されたセットの中

ソファに座ってと促された。

 

スタジオには、

彼以外のスタッフはいなかった。

僕らのライブの時の音源なのか、

ARMYの歓声が聞こえる。

 

とりあえず・・

言われた通りに・・

 

無意識だった。

 

指は彼女のスケジュールを開いていた。

 

この時間は、

・・やっぱり予約入ってる・・。

 

少し息を吐いて

別のボタンを押した。

 

 

 

 

 

~・~・~・~・~

 

 

 

 

 

あっ

 

「おっ」

 

撮影が終わり、

番組収録の為に移動した。

控室には、ユンギヒョンがいた。

 

「どうだった?撮影」

 

ん~・・

 

「電話した」

 

「電話?誰と」

 

「・・オンマと」

 

「・・・・写真集の撮影で?」

 

「うん。」

 

「なんだそれ・・。」

 

「僕もわかんないよ。

誰でもいいから、

電話してって言われただけだもん。」

 

ヒョンが笑い出した。

声になっていない。

 

「誰でもいいのに、

なんでオンマなんだよ。」

 

「だって、16時って、

オンマしか出なくない?

案の上出たし。」

 

「いや、友達でもいいだろ」

 

 

 

 

・・あぁ、そう言えばそうだ。

 

まぁ、いいか、

久しぶりに話せたし。

 

「それで、OKが出たの?」

 

「うん、なんか急に。」

 

ヒョンの笑いが止まらない。

 

「俺、明日なんだよなぁ・・

俺も電話って言われたら、

誰に電話しよう。」

 

「そりゃ、スズさんでいい・・」

 

 

 

 

危なかった。

 

全部言い終わってたら

視線で殺されるとこだった・・。