昨日は難しかった。琉球大学で進化学会があって、それは楽しかったんだけど、いつ台風11号が近づくのかわからなかった。どんどん沖縄に来るのが遅れて、影響を読むのが難しい。郡司ペギオ幸夫さんや津田一郎さんは最初から来なくてリモートになった。ぼくとか池上高志は来た。

 

ぼくは明日法政大学で大切なイベントがあって、今日予定されていた OISTでのトークを終えてから那覇空港に向かっても、飛行機が飛ぶかどうか昨日の時点でわからなかった。だから、OISTでのトークは中止して昨日帰ることにした。ぼくの前に予定されていた津田一郎さんのトークはすでに中止されていた。

 

東京に戻る飛行機を確保するのが大変で、最初は関西国際空港に行くのしかなくて、それを抑えていたのだけれども、一瞬ネットに空席が一つ出て、それをとることができた。琉球大学から那覇空港に行くのも困難で、最寄りのモノレール駅まで45分。普段なら歩くけど、暑すぎる。バスは30分以上後。

 

タクシー会社に電話したら、近くに空車がないという。仕方がないので知恵を働かせて、15分くらい歩く琉球大学附属病院まであるきながらタクシーを探した。途中、2台気づかずに見送ってしまった。病院についたら、ちょうど1台だけあって、空港まで行くことができた。

 

到着遅れで出発がのびた飛行機が滑走路を走り始めたときはほんとうにほっとした。羽田空港について、移動しながらTverで日本がバスケットのワールドカップで15点差を大逆転して勝った試合を見て、遅めの中華屋さんで青椒肉絲定食を頼んで最初の一口の生ビールを飲んだとき、しみじみ嬉しかった。

 

ふだんから何が起こるかわからない偶有性を生きるんだと言ってはいるけれども、自分がその偶有性を実際に生きると身体性にずどーんとくる。なんとかくぐり抜けてよかった。琉球大学からの丘の道をどうやって空港まで行こうかと思いながら暑さに耐えて歩いていた時がいちばん大変だったな。

 

追記。いろいろ大変でしたが、逆に言えば、一番「ああ、生きているなあ」と実感するのは、このような偶有性の波にもまれている時間かもしれませんね。