[源氏物語コラム] 09:『和歌と梅』は、源氏物語と元号・令和のキーポイント | コンデジ片手に出かけよう

コンデジ片手に出かけよう

私の旅の思い出を紹介します。


大河ドラマ「光る君へ」の第31回・では、まひろ(紫式部)の元に藤原道長が訪ねて行って、物語を書くことで中宮・が一条天皇に気に入られるために、してほしいと願い出ていましたね。源氏物語の特徴は和歌を効果的に使用したものがたりだということ。源氏物語のは800首以上の和歌が散りばめられていますから。


紫式部が宮中に仕えた時の一条天皇のお気に入りは清少納言が書いた随筆・枕草子。ただし、枕草子には和歌は100首も織り込まれていません。そこで差別化させるために源氏物語では多くの和歌があり、第5帖・若紫で『古今和歌集仮名序」をうまく登場させています。



古今和歌集・仮名序は『古今和歌集仮名序』(こきんわかしゅう かなじょ、旧字体:'假名序')は、『古今和歌集』に添えられた2篇の序文のうち、仮名で書かれているものの方の名称。通常は単に『仮名序』(かなじょ)という。執筆者は紀貫之。初めて本格的に和歌を論じた歌論として知られ、歌学のさきがけとして位置づけられている。『仮名序』は、冒頭で和歌の本質とは何かを解き明かした後、和歌の成り立ちについて述べ、次いで和歌を6分類し、各分類について説明する。そして和歌のあるべき姿を論じ、その理想像として2人の歌聖(柿本人麻呂と山部赤人)を挙げ、次に近代の高名な6人の歌人(六歌仙)を挙げる。最後に『古今集』の撰集過程について触れた後、和歌の将来像を述べて終わっています。


源氏物語に出てくるのは、古今和歌集の仮名序の中でも難波津の歌(なにわづのうた)は、『古今和歌集』の仮名序で「おほささきのみかどをそへたてまつれるうた」として紹介されている、王仁の作とされる和歌。「手習ふ人のはじめにもしける」と言われたように、古来書道の初学としても用いられたそうです。

難波津の歌は、応神天皇の崩御後、菟道稚郎子皇子(うじのわきいらつこのみこ)と大鷦鷯尊(おおさざきのみこと)が互いに皇位を譲り合ったため、3年間も空位となっていたが、のちに難波高津宮において大鷦鷯尊が即位して仁徳天皇となった際、その治世の繁栄を願って詠まれた歌とされ、歌に詠まれている花は梅になります。


ところで和歌と梅の組み合わせとなると『元号・令和』。考えられたのは国文学者の中西進さんと言われていますね。中西進さんは現在はをされていますが、かつては堺市博物館の館長を年間(2008-2016年4)もされていた様子です。

 



『源氏物語』と「和歌&梅』と『元号・令和』の組み合わせは面白そうですし、今年の大河ドラマで紫式部が取り上げられていることも少し面白いとも思っています。