今日も少し前に stand.fm で音声配信したので、その例文について文章で解説します

 

 イタリア語を上達したい人や僕の語学的視点が気に入ってくれている人だけ、読んで欲しいなと思います

 

 また、できるだけ音声配信を先に聴いていただき、まずは耳だけで文章の印象を掴んでもらってから、以下の解説を読んでもらうと理解も一層深まると思います

 

 では、さっそくミーニング・チャンクに分解するところから始めます

 

 

  今回のセリフは、僕のお気に入りの旅人である humansafari さんの動画の一つで耳にしたセリフです

 

 

In questo momento mi trovo a Tokyo, come potete notare c’è una fantastica giornata di sole.

 

 

 もう少し続きがあるのですが、ここまでを取り出して例文として使いました

 

 ミーニング・チャンクの1つ目は、

 

In questo momento

 

です

 この1まとまりで副詞的役割なので、自然な手だと思います

 

 続いて2つ目は、

 

mi trovo a Tokyo

 

です

 このチャンクは、もし Tokyo の続きがなにかある場合には、mi trovo と a Tokyo、さらにそれ以降、のように3つ以上に分ける場合も全然ありえます

 

 

 

 続いて3つ目のチャンクは、

 

come potete notare

 

です

 これも特に不思議はないでしょう

 come から始まる挿入節ですから、まぁ文章であれば、virgola を前後に書いてあげると一層理解しやすい部分です

 

 4つ目は、

 

c’è una fantastica giornata 

 

です

 もっとも、これは解説用に区切ったという気持ちが強いです

 今回は最後まで、つまり di sole まで含めたとしても長さは大差ないんでね

 でも、今回はわけてあります

 この方が汎用性があるから、みなさんのスキルアップにつながるんです

 

 5つ目はその、

 

di sole

 

です

 ここをわざわざ独立させたかったのは、di の役割に焦点を当てたいからです

 

 僕はレッスンでいつも伝えるのですが、日本人学習者はほぼ全員 di の理解が浅すぎるため、限られたケースでしか di を使えていないと僕は感じています

 まぁ、別にそれでも本人が表現力に満足できていれば、それはそれでもちろんOKです 

 

 それに、di のみならず、前置詞全体的にそれは言えることでもあるので、結局はその人の理解が浅いか深掘りできるかがシンプルに分岐点だというだけかもしれません

 

 

 5つ目のチャンクのような di は、たとえば

 

Che fai di bello oggi?

 

のようなセリフを理解したり、自分で使えるようになったりするときに基礎となります

 

Che fai oggi?

 

ではなくて、

 

Che fai di bello oggi?

 

です

 

 このときになぜ、di bello という部分を付け加えるのか、というのはさきほどの

 

una fantastica giornata di sole

 

という表現に通底します

 

 

 前回から引き続き、音声配信の例文を、ミーニング・チャンクという切り口で分解して、必要に応じて補足説明を簡単につけてみました

 

 ブログの一つの記事に過ぎないので、わざと説明の隙間を埋めずにそのままお話ししていますが、これでも十分大事な視点は、自分の頭を働かせられる人ならば、めちゃくちゃ学んでいただけているはずと自負しています

 

 僕はオンラインレッスンも行っています

 もし独学で行き詰まっていたり、あるいは一応イタリア語講師に習ってはいるけど仲良くなり過ぎてしまって惰性で続けてしまっているかも、など思い当たる方は一度相談してみてください

 

 

 

 さきほどアップした音声配信アプリ stand.fm の僕の発音チャンネルで使った例文を、ブログ上で文章解説します

 

 まだ音声配信の方をまだ聴いていない方は、初見でそのセリフを聞き取れるか試すためにも、まず配信の方を聴いてみてください

 

 さて、いつもお話ししている通り僕の考えでは、

 

イタリア語の文章を学ぶとは、その文章を分解できるようになって、それぞれの部位を必要に応じて組み換えて「自分で使える」準備ができていること、

 

です

 そんな景色が見えるようになるためにも、僕のような視点を持つチューターの到後オンラインレッスンを検討してみてください

 

 では、今回の例文を早速分解して、ミーニング・チャンクにわけてみましょう

 

 

Mi sa che veramente vale il prezzo che ho pagato.

 

 

 

 

 

 今回の文章はこれでした

 みなさんはまず、自分なりにどこで分けるのがいいか、考えてみてください

 もっとも、これには特に「唯一解」が存在するわけではないので、自分が決めたところが正解だとも言えます

 それくらいの軽い気持ちでいいです

 

 さて、僕目線では、まず一つ目のチャンクは、

 

Mi sa che

 

です

 これは、主節というやつですね

 セリフ全体のベースとなるところです

 だから、大事です

 

 次のチャンクはどこでしょう?

 

veramente

 

です

 この場合は、この単語単独で切り分けるのが最善でしょう

 副詞なので、こういうことはよくあります

 

 3つ目はどこで切りましょうか?

 

vale il prezzo 

 

が、僕視点では良いと思います

 ここは、従属節、つまり主節に支えられる部分のうち、動詞と目的語、まぁつまり中心的な部位です

 

 最後のチャンクは、

 

che ho pagato

 

です

 ここは、ご覧の通り、il prezzo を細く説明するための部分です

 

 

 

 いかがですか?

 

 

 

 この例文なら、大半の方は僕と同じようにチャンク分解ができたのではないでしょうか

 

 チャンクに分解するには、どの単語(またはいくつかの単語のまとまり)がどの別の単語にかかっているかという、いわゆる係り受けが判断できることが必要です

 

 

 

 こういうことが頭の中で普段から仮想的に

「文→チャンクに分解」

「チャンク→文」

のように行えれば、まず作文は十分できるし、それに加えて少し声出し練習すればスピーキングもすぐできるようになります

 

 

 僕のオンラインレッスンでは、こういう視点でレクチャしています

 読解中心と聞くだけで、「会話に繋がらなさそう」と敬遠する人も多いようなのですが、それは完全に理解不足

 

 僕自身、読解のための読解なんてまっぴらだと思っている人です

 

 なにを意識の焦点に置くか次第で、読解量に勝る人が会話力や聴き取り力が伸びていく、または伸び代が最大だ、と僕は考えています

 

 そんなイタリア語レッスンが受講してみたい方、今受けているレッスンで伸び悩んでいる方は、ひょっとしたら僕のような視点を持つチューターが必要かもしれません

 

 そんな方は、よかったらご相談ください

 

 では、今日はここまでです

 

 これからお話しするのは、僕が今日(3月21日)stand.fmで発音や間の取り方について解説した例文の、文字的、文章的解説です

 

 音声的な話については、ぜひstand.fmで放送を聴いてみてください

 僕のTwitterアカウントをのぞいてみてもらっても、そこへのリンクが見つかります

 

 

 さて、今回の例文は youtubeで nFireという方の動画をみていて聴いたフレーズ、

 

Parliamo di un prodotto che è stato rilasciato al pubblico da parte di un’azienda, che sicuramente conoscerete, chiamata OpenAI.

 

です

 

 僕からみて、こういう文章(セリフ)は学びになる点が多いので、みなさんも練習に使ってみて欲しいです

 

 さて、発音や間の取り方はstand.fmでお聴きいただくとして、文字での解説では、意味のまとまりを少しお話しします

 

 ちなみに、僕のイタリア語レッスンでは読解を行いながらも、読んで理解することに終始するのではなくて、そこから会話やセリフに活かせる要素を選び出していくことに焦点を置いています

 

 読むこと自体が好きでそれで満足できる人もいると思いますが、僕はそういうタイプではないです

 やっぱ、自分が自分の気持ちを自分の言葉で(日本語であれ、イタリア語であれ、英語であれ)表現する瞬間、そしてそれに相手が反応を見せてくれる瞬間が僕は一番好きです

 

 

 

 話を戻しますが、意味のまとまりというのは、ミーニング・チャンクという言葉でも表されるもので、いくつかの単語のまとまりで一つのまとまった意味を持っている1単位を指します

 

 さっきの例文で言うと、

 

Parliamo di un prodotto che è stato rilasciato al pubblico..

 

と続いているわけですが、この場合だと2つに分けて、

 

Parliamo di un prodotto

 

 

(un prodotto) che è stato rilasciato al pubblico

 

とに(頭の中で仮想的に)分別します

 

 

 

 これは、読むときだけではありません

 いやむしろ、話すときにこそ、これを意識して欲しいです

 さらに言えば、その意識が定着するに従って、聞き取るときにも頭の中でイタリア語の処理(意味の理解)がよりスムーズに進むことにもつながります

 

 要するに、いいことだらけです

 

 

 もし今の時点で「どこで間を取ればいいか自分では判断できないんだけど。。」と思う方は、まずは

 

・関係代名詞の前(たとえば初めは、che だけでもOk)

・関係副詞の前(たとえば初めは、dove だけでも十分)

・挿入句や節の前後(たとえば初めは、やらなくてもOk)

の3つに絞って意識し、練習してみてください

 

 もちろん、音読するときは自分で録音して、それを聴いて、どのあたりが上手だとか日本語感がまだ丸出しだとか、いろいろ観察してみてください

 

 こういうことを気が向いたらちょこっとやる、というのを続けると、きっと本当の意味で上手なイタリア語の話し方に近づけます

 

 具体的にどんなふうに進めればいいか、もっと僕の話を聞いてみたい方は、ぜひ僕のオンラインレッスン(音声のみでもやってます)についてお申し込み/ご相談くださいませ

 

 正直な価格で、正直な内容を提供することが、僕が大事にしていることです

 

 

 

 

 

 先日から、AIを使って僕はこういうメニューでイタリア語のトレーニングを行っています、とお話ししてきていますが、実はついさっき

 

お、こいつ、学んでるな。。先回りしやがった(嬉)

 

てことがありました

 

 僕はみなさんにお話ししてきた通り、

 

C1ないしC2レベルの単語を20個、羅列する

 

という指示を出して単語チェックを軽くした後、

 

さっきの単語を全部使いながら、手短なストーリーを作る

 

という次の指示を毎回出していました

 

 今日もカフェに入って仕事を片付け、その合間に「いつものやつやっとくか」とAIに最初の指示を出しました

 

 

 

 結果がいつものようにズラズラズラって書き込まれ、

 

ほい、ほい、ほい

 

と確認して行った先には、AIがすでに僕の次の指示を見越してか、その20の単語を含むストーリーまで書き込まれていました

 

 ついでにもう一つ言うなら、最初の頃は単語リストを作成するときにいちいち、

 

その意味と共に

 

という指示を書いていたのですが、あるときうっかりそこを書かなかったんですよね

 

 それでもAIは、既に複数回「意味付きで単語リストを作成しろ、とこの人は言ってくる」という経験をしていたため、それをわざわざ言わなくてもデフォルトで意味付きで単語リストを作ってくれるようにもなっていたんですよ

 

 ということは、僕がこの指示の傾向に背かない限り、最終的には「単語リスト作って」とだけ言えば、

 

- レベルはQCERのC1ないしC2

- 個数は20

- それぞれの意味を脇に添える

- 最後に、その20個をすべて含むショートストーリーを添える

 

ということを実行してくれるようになるはずです

 

 ということで、今日も1回目の「いつものやつ」メニューに取り掛かります

 

 みなさんもやってみてくださいね

 1回あたり5分ちょっとで済むんだから、やらない理由ないですよ

 

 

 

 

 

 この前のお話では、AIを使って手軽に単語リストや単語帳を作成して単語チェックをいつも行いましょう、という内容をお伝えしました

 

 ほとんどの人は、多分「ふーん」で終わらせているんだろうなと想像する一方で、何人かは「そうか、私もそういうのちょっとやってみようかな」と実際に始めた方もいるんじゃないかな、とも思います

 

 こういうところが、意外と分岐点だったりするんですよね

 大学受験英語を指導していても、同じようなことを何度も経験してきましたからね

 

 さて、話を戻しまして、、

 

 今回はちょっと補足したいことがあり、記事を書いています

 

 それは、単語学習をするときに見栄を張らないでください、ということです

 

 さて、それは一体どういうことなのでしょうか

 

 

単語学習の最大のポイント、僕はこう考えます

 このブログを最近見始めた方に特にお伝えしたいのですが、単語学習をするときにありがちなのは、

 

よし、この単語帳を使ってまずは基本的な1400語をおさえるぞ

 

のような「意気込み」です

 これ、僕の考えでは「典型的なダメなパターン」です

 

 単語帳とかを使うのは別にいいんですが、そこから新しい語彙知識を「追加」していこうという考え方が良くない

 単語帳で、できるだけ難しい単語、新しい単語を頭に詰め込んでいこう、というのが僕がいうところの「見栄を張っている人」です

 

 

 単語帳の正しい使い方の一つは、

 

 

 

どこかで一度や二度は目にした・耳にした単語を「思い出す」ために使う

 

です

 

 何度もお伝えした通り、単語学習は「重ね塗り」することが大事なので、あるときに10分くらいじーっとあるページを眺めたり音読したりして「覚えた!」とか言ってても意味がないのです

 どうせすぐ忘れるから

 

 単語の学習とは、温泉で言うと、源泉掛け流しのような性格があります

 

 日々、読んだり、聞いたり、話したり、書いたりする中で繰り返し脳に馴染ませていくことが必要です

 いちいち「覚えた!」とか「あー忘れた」とか、思うこと自体は、意味がない

 

 言い換えると、「覚えたか、忘れたか」ではなく「知っているという状態を目指す」という捉え方をするのが”正しい”姿勢です

 

 少なくとも僕はそう考えています

 

 ちなみに僕のこの考えの一つの支えになっているのは、この本です

 僕はすごく面白い、学びのあるほんだと思っています

 

 この本が向いているのは「ものごとを仕組みから理解してみたい」と思える人です

 逆に向かないのは、「すぐ答えを欲しがる人、自分の頭で考えない人」です

 

 

 

 話を戻します、、

 AIに単語リストを作ってもらうのは、指示をだせば2秒で作ってくれます

 そのときに、自分の今の実力と同等レベルか、または少し低いレベルのリストを作ってもらうことが必要です

 

 当然、このときに「私はC1を持っているから(合格したのはもう何年も前だけど)」という人は、B1かせいぜいB2くらいで十分です

 多くの人は、錆びていますから

 

見栄を張らないでください

 

 さらに、作られたリストをじっくり眺めるのではなく、上から下にサーっと目を通しながら、思い出す作業を行わずに、意味が浮かび上がるかどうか、という基準で自分でチェックするわけです

 

 そこまでできるくらいじゃないと、ある単語を「知っている」とは言えないし、なによりも「会話の卓球」に参加できるためにはそれくらいじゃないと使い物にならないわけです

 

 イタリア人は、やむをえず概して言いますが、最初の2分くらいはとても優しくあなたの下手くそなイタリア語にでも付き合ってくれるでしょう

 でも、そこまでです

 

 

 

 それ以降は、あなたは周辺の存在になります

 経験ある方もきっといらっしゃるでしょう

 最初の挨拶だけなんとかイタリア語でやりとりしたものの、一通りの自分の「引き出し」を開けてしまった瞬間以降は、会話の卓球にまったく参加できない

 

 かわいそう、、、

 僕はそういう人を見て、思います

 自分も過去に同じ経験をしているというのもありますしね

 

 

まとめ

 正直な気持ちで、自分の現状より低いレベルの単語リストをサーっと上から下に視線を流して理解できるレベル

 

 そういう単語を「源泉掛け流し」のイメージで毎日やればそれで十分

 

 めちゃくちゃ楽でしょ?

 やってください

 

 普通にできることやってればいいのに、やれ「方法が間違っているのかしら」「良い講師に巡り会えていないのかも」などと的から外れたところに思いを巡らしてる人が多いから、イタリア語検定のような試験でさえ合格できない人が大半を占める現状を生み出しているんじゃないでしょうか

 

 原因は、自分の中にある

 

 一回そう思い直してみて欲しいです