あともう一歩イタリアを楽しむために

あともう一歩イタリアを楽しむために

イタリア語を上手に話せるようになるコツを研究するブログです

 8月18日は、全国通訳案内士2019の試験本番でした。今回は、5ヶ月の勉強の振り返りと、さらにはそこから見えてきたものをまとめてみたいと思います。

 

 なお、今回は準備期間についての「まとめと振り返り」を中心に書きます。これとは別に、個々の問題のレベル感を分析した後で、「傾向と対策編」も近々アップします。そちらもぜひお楽しみに!

 

 

勉強時間とかかった(投資した)費用

 まず、5ヶ月前から集計してきた勉強時間をみると、最終的に77時間でした。

 

<8月17日までの勉強時間の統計>

準備時間:33時間 05分 + 最後の1週間 約44時間

     =約77時間

費用  :¥2,160

 

 準備時間については、5ヶ月間の出来事を振り返ってみると、これ以上大幅に増やす可能性はなかっただろうと思います。優先順位の通りに過ごした結果なので、こんなものだろうという感じです。

 

 3月くらいまではわりとこの試験の勉強時間を確保するよう意識していました。でも4月以降になると、イタリアにしばらく戻ったり、他の仕事との兼ね合いで時間をどこに割くかあれこれ調整しはじめ、その後7月初旬になるまではほとんど勉強しない期間が続きました。

 

 7月の半ばは、若干勉強したりもしたのですが、8月第1週にも臨時の仕事が入ったりして、結局最後の1週間だけ受験生らしいレベルで勉強をしました。

 

 費用に関しては、結局最初に買ったテキスト代だけでした。強いて言えば、カフェで勉強した時のコーヒー代が数千円かかった程度です。

 

 

5ヶ月で「できた」こと

 過去問を解くのはもちろんなのですが、それの分析に最も時間をかけました。また、試験の目的や狙いも時折確認し直すようにして、闇雲に勉強することがないよう気をつけました。このコントロールは、十分にできていたと思います。

 地理、日本史、一般常識、実務の4つの過去問を過去3年分解きましたが、どの程度正解できたかよりも、何がどんな角度で問われているかを理解することにエネルギーを注ぎました。

 詳しいことは「傾向と対策編」に書きますが、自分がこれまで受けてきた試験に比べて過去問をしっかりする価値は一際高い試験だ、と僕は捉えています。

 

 

5ヶ月で「できなかった」こと

 過去問の分析とその延長線上を見ることに時間を費やしましたが、最後の1週間の勉強中に感じていたのは、試験直前の自分の状態としてはまだひ弱だということでした。

 大学入試問題などにも同じことが言えるのですが、試験は実施年によって難化・易化するものです。この点、僕自身の仕上がりのレベルとしては、試験問題の水準が難しめに設定されたら対応に苦しむだろうな、というのは自分でもわかっていたということなんですよね。

 つまり、過去問の延長線上にある出題ネタをもう少し探し出す時間があれば、もっと安心して試験に臨めたと思っています。

 

 

解答速報を基にした合否判定

 解答速報はその出どころによって信頼性もまちまちだとは思うのですが、かといって自分で1問ずつ裏どりしながら進めるのは時間がかかりすぎます。ということで、とりあえず見つかった速報を一応の参考にして自己採点を行いました。

 

 その結果、

 

日本地理 合格点

日本歴史 不合格(合格点に17%不足)

一般常識 合格点

実務   合格点

(なお、外国語:イタリア語は免除につき、合格)

 

という暫定的な結果となりました。

 

 日本歴史は、過去問の分析から見えていたことと照らしてみれば、出題ネタの幅がやや広がっていた(ノーベル賞など)のと、各選択肢の文量が増えたこと、尋ねる内容が深くなっていたことなどが例年との違いかなと思います。

 

 ですが、振り返って思うのは、難化した印象があるとは言え、標準的な難易度の設問を取りこぼさなければ合格点にはたどり着けるレベルだな、ということです。マニアックな視点の問題が数問出ているとしても、それはそれとして、他の仕留めるべき設問を仕留めていけばそれで事足りるはずなんですよね。

 

 このあたりのことは、次回の「傾向と対策編」で詳しく見ていきたいと思います。

 

 

 ということで、自分の許容範囲内で取り組んできた結果としては、妥当かなというところです。また、この受験経験をもとに、受験対策のコミュニティか何かを作ってみたいなとも思い始めてます。せっかくこれだけ過去問の分析をして、出題者との距離感が見えてきたものですから、それを活かしたいな、と。

 

 

 ということで、このシリーズの次回「傾向と対策編」でお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 2019年秋にイタリア語検定3級を合格したいとがんばっているみなさんのために、イタリア語文法の見直しのヒントをお届けするシリーズ、今回は16回目です。

 

 今回のテーマは、名詞の性がわからないときの対応についてです。

 

 2017年秋の問題の中で、正解率が19.5%という文法問題がありました。それは、edizione という名詞が女性名詞であることを問う問題でした。

 

 

その問題の全文を見ると、

 実は、edizione という単語を知らなくても正解できるように作られていることに気づけます。

 

Mio nonno ha lasciato a me tutti i suoi libri, tra i quali anche (             ) edizioni originali abbastanza rare.

 

 いかがでしょうか。edizione は複数形で書かれているため、知らない人にとっては男性名しか女性名詞か区別できませんね。さらに、その後ろについている originale という形容詞も性差が無関係なタイプですから、これも糸口になりません。

 

 しかし、文の一番最後に rare と書いてあるのに気付ければ、そこから edizioni が女性名詞 edizione の複数形だと気づけます。raro が rare になっているわけですからね。

 

 

選択肢を見ると、

 他の選択肢には

 

qualche

molti

degli

 

があったのですが、これもヒントになっていると言えます。

どういうことでしょうか。

 

 

”最終手段”も。

 もし、edizione が女性名詞だと知らず、さきほど触れた rare に全く目がいかなかったとします。その場合、選択肢同士を比べて「一番ありそうな」ものを選ぶ、という行動を取るはずです。そのとき、

 

qualche:単数形の名詞につくので、この場合は除外できる(edizioni はさすがに複数形だとわかるはずなので)

 

molti と degli:互いに意味は違うものの、置き場所は同じ。男性名詞の複数形の前につける

 

そして正解の alcune の語尾を見ると、女性名詞の複数形につくものだとわかるはずです。つまり、4選択肢の中で唯一これだけが女性名詞の複数形につくものなんですよね。ということで、これが正解(のはず)と見抜けるわけです。

 

 

 一般的にこういう試験をうまく乗り切るためには、「とれる(とるべき)設問をしっかり取りこぼさず、難問・奇問はほどほどに対応してなるべく早く通り過ぎる」ことが必要です。こうして自分の知識で得られる最高点を目指すことが大事です。

 

 今回紹介した出題例は、文中にわかりやすいヒントがはっきりと書いてあるものなので、こういう問題は正解しておかないと試験自体の合格の可能性はかなり低くなることでしょう。

 

 ではまた次回にお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

 2019秋のイタリア語検定受験申し込みは、明日8月13日(火)までです。郵便の場合、明日の消印も有効とホームページに書いてあります。

 

 2019年秋にイタリア語検定3級を合格したいとがんばっているみなさんのために、イタリア語文法の見直しのヒントをお届けするシリーズ、今回は15回目です。

 

 文法編は今週末でひとまず終わりにして、来週からはリスニング向けのシリーズに移ろうと考えています。興味のある方は、ぜひぜひそちらもお付き合いください。

 

 さて今回の文法のテーマは、冠詞と名詞の性についてです。

 

 さっそくですが、

 

Perché sei arrabbiata con me? Qual è (          ) problema?

 

の空欄には何を入れるでしょうか。答えがもうわかっている方も、今一度、ベースとなるルールを一緒に確認していきましょう。

 

 

冠詞はいつ必要か

 冠詞は、

1:「その」と言える場合(話し相手とすでに共通の話題になっている物や人を指す時)

2:ある名詞(物)を、物理的に捉えている時(その物の機能面、目的のみを意識して使う時は無冠詞)

 

と、まとめられます。1の方は、知っている・わかっている人も多いでしょう。2の方は、たとえば、

 

andare in ufficio

andare a scuola

andare in ospedale

 

などの表現が該当します。これらの表現においては、「どのオフィスか、どの学校か、どの病院か」は ”どうでもいいこと” として扱われています。andare in ospedale を例にすると、今から行くのは病院であって学校ではなくオフィスでもない、という意味なんです。

 

 先の出題例では、会話の流れ的に、「自分に対して相手(女性)が怒っている、その原因、問題」と解釈し、定冠詞が必要だと判断するわけですね。

 

 冠詞については、みなさんの国語力や言語運用能力の高い低いによってもかなり左右されると思います。普段、自分や他人の言葉の使い方に多少なりとも気づきがある人というのは、こういう話を聞いても飲み込みやすいと思います。

 

 しかしながら、イタリア語検定に限って言えば、だいたい毎回出題される分野なので確実に点を取れるようにしておかないと勿体ない、といえます。

 

 

名詞の性を問う問題も確実に”仕留めて”いきましょう

 イタリア語検定の合格のためには、名詞の性を問う問題、複数形の作り方が定形外の名詞に関する問題というのは確実に仕留めていきたいですよね。

 冒頭に出した出題例でも、problema という名詞の性に関する知識も問われています。もちろん男性名詞なので、不定冠詞 un や定冠詞 il などが使われます。

 

 よって、これまでの解説を総合して、先ほどの問題の答えは il です。

 参考までに、この問題の正解率は、31%足らずでした。これは低すぎです。problema という単語は、語尾だけで単純に男女の区別がつかない単語の一つではあるのですが、他のと比べると親しみがある単語と言えますから。わかって当然、というレベルです。

 

 

まとめ

 イタリア語検定に今度こそ合格したい、と思っている方は、やっぱり過去問を十分に振り返ることを心がけてください。

 十分に振り返る、というのは、「正解肢がなぜ正解で、不正解肢がなぜ不正解なのかが説明できるくらいに」ということです。過去問を解き、正解できたかどうかはまったく重要ではありません。

 今回取り上げたように、出題の意図が「名詞の性の判断が一筋縄ではいかないパターンの単語の知識を尋ねる」なんだとわかれば、problema だけでなく、そこから自分で網を広げていき、mano、braccio、uovo、piede などなどの他の単語にも目がいくはずです。過去問はこのように活用していきましょう。そうすれば、目先だけを変えて出題された「お馴染みのパターンの問題」を取りこぼして惜しくも不合格、という事態は避けられます。

 

 

 ではまた次回、お会いしましょう。

 

 

 

 

 

 2019秋のイタリア語検定の受験申し込みは、8月13日(火)までです。受験予定の皆さんは、もう手続きを済ませてますか?

 

 2019年秋にイタリア語検定3級を合格したいとがんばっているみなさんのために、イタリア語文法の見直しのヒントをお届けするシリーズ、今回は14回目です。

 

 今回のテーマは、pronomi relativi すなわち関係代名詞です。

 

 イタリア語のそれは、たとえば、cui や che のことです。そして、その”仲間”である quale や quali を使った表現もあります。2017年秋の問題とその正解率を眺めていると、この手の問題の正解率が40から50%程度と低いことに気づきました。

 

 そこで今回は、基本的なパターンをおさらいして、最後にイタリア語検定の出題ネタを分析したいとおもます。

 

 

○する□、▲が△する(した)□、が基本的なイメージ

 □には名詞が入ります。○には動詞が入ります。たとえば、

 

Questo è il paese che mi piace.

これが、私が好きな国だ。

 

という文章においてそれぞれ、□=il paese、○=che mi piace、となります。

 

 もう一つのパターンは、たとえば、

 

È il libro che ho comprato ieri.

昨日私が買ったのは、その本だ。

 

という文章においては、それぞれ、□=il libro、▲=io、△=ho comprato、となります。

 

 ここから分かる通り、関係代名詞って言い方の幅が広がるとても便利なものなのです。ただ一つ日本語と違うのは、一番先に(左に)一番軸になる名詞が置かれる点です。日本語では普通、そういう名詞は一番最後に出てくるからです。(たとえば、”私が買った「本」”など)

 そこだけ慣れていけば、逆に関係代名詞を使わない方が会話が難しくなってきます。

 

 

前置詞と組み合わせるパターンとは

 前置詞と組み合わせるパターンもあります。文法問題に加工しやすいのはこちらの方でしょう。でも、決して難しくなるわけではありません。単純に、知識の幅があるかないかで正解率が変わるだけです。

 次の例題を見てみましょう。

 

io Ho partecipato alla festa.

私はそのフェスタに参加した。

 

このような場合の、alla festa の a が注目です。これを問題にするなら例えば、

 

Era meravigliosa la festa (a) cui ho partecipato.

私が参加したそのフェスタは素晴らしかった。

 

という風に文を作り替えた上で、(a) cui のところを空欄にすれば問題の出来上がりです。(a) cui という書き方にしてあるのは、a cui という場合には a が省略されることが多いためです。他の前置詞、たとえば per や in の場合にはそのままです。

 

 つまり、前置詞と組み合わせるパターンの文法問題は、antecedente 先行詞に注目し、その名詞にあう前置詞を選べばいいと言えます。名詞とその意味によって一緒に使われる前置詞は自ずと限られてきます。だからこの手の問題は、難しいわけではないのです。

 

 

イタリア語検定の過去問では

 たとえば、2017年秋の出題を見てみると、

 

Il motivo (           ) ho deciso di trasferirmi all’estero è il lavoro.

 

という感じで、ho deciso di trasferirmi all’estero と il motivo をつなぐ場合に使う前置詞は何か、ということを考えればいいわけです。motivo は動機、理由という意味です。そして、「ために」「目的として、理由として」という時に使うのは、、、そう、per ですね。だからこの問題は、(用意された選択肢の中では)per cui が正解です。もし自由に言っていいなら、per il quale もありですね。

 この問題の正解率は、50%足らずでした。

 

 もう一つ見てみます。同じ開催回で、

 

Il fornaio (            ) vado di solito li fa davvero ottimi.

 

という問題もあります。fornaio は職業人、つまり人を表す言葉ですから、vado と組み合わせるには da ですよね。だから、(用意された選択肢の中では)da cui が正解です。

 この問題の正解率は、39%足らずでした。

 

 

 もし関係代名詞が苦手だという人がいるなら、まずは自分がわかりやすいと感じられる例文をいくつか集めてみて、その仕組みを理解しましょう。

 そして次に、例文の中に使われている先行詞を他の名詞に変えて、それに合うように修飾節の中の動詞なども変えてみましょう。

 ちょっとずつ自分なりに遊びでアレンジしていけば、だんだん感じがつかめてきます。

 

 ではまた次回にお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

 2019秋のイタリア語検定まで、あと2ヶ月となりました。3級の合格を目指している人の文法の振り返りをお手伝いするこのシリーズ、前回までは2018年春の問題から引用していましたが、今回からは17年秋の問題から題材を見つけてきます。

 また、17年秋のイタリア語検定の過去問と18年春の過去問との共通点を探しながら進めていきたいと思います。イタリア語検定は、「ぱっと見を変えただけで問われているポイントはほとんど変わっていない=過去問をちゃんと理解すれば合格は普通にできるもの」ということを伝えたいからです。

 

 

時制(近過去と半過去の組み合わせ、使い分け)

 文法問題では、18年春の問29と17年春の問29は題材が全く同じです。近過去と半過去を組み合わせた文章の一部が空欄になっていて、動詞の近過去または半過去で埋める、というものです。

 正解率を見ると、17年秋に約64%だったのが18年春には62%に下がっています。こういうのは80%以上の正解率になったとしても不思議ではないレベルの問題なので、もったいないとしか言いようがないです。

 

 

おおまかに意味を覚えましょう

 もし英語をほとんど習得していな人がイタリア語を学んでいるとしたら、この「近過去・半過去の使い分け」は思ったよりも理解に苦しむのかもしれません。そんな人には、これだけ覚えて欲しいと思います。

 

近過去 「・・・しました」という日本語に相当する(結果を示す)

半過去 「・・・していました」という日本語に相当する(進行中だったことを示す)

 

 ひとまずイタリア語検定3級に合格することを目的とするなら、この2つの定義を覚えることを目標にすると良いです。また、イタリア語検定の出題例を見ると、「Quando + 近過去」と「Mentre + 半過去」という副詞節の方のパターンを覚えておくと良さそうです。

 

 

17年秋の問題と18年春の問題を比べてみる

 17年春の問題を実際見てみましょう。

 

Quando mi hai telefonato (             ) sotto la doccia.

 

選択肢は、

ero

sono stato

fui

ero stato

の4つです。

 

 Quando の後ろには、近過去が使われています。・・・した時、ということですね。主節の方は、シャワーの下に・・・とあります。この文の意味も参考にしながら、「シャワーの下にいた(=シャワーを浴びていた)」と理解し、・・・していたという意味になるものを選ぶ、つまり ero を選ぶわけです。

 

 これに対し、18年の問題は

 

Mentre guardavo la televisione (             ) via la luce.

 

選択肢は、

va

andava

è andata

era andata

の4つです。

 

 今度は Mentre の後ろに半過去が置いてあります。・・・していた、という進行状態を指すからです。luce は光だけでなく「電気(が通じていること)」も意味し、andare via が「行ってしまう」という意味であることからしても、ある動作の結果を示す「近過去」が適当とわかります。

 

 

過去問をちゃんと活用しましょう

 一般的に、問題というのは出題の趣旨(題材)があり、同じ題材を基にしたとしても用いる名詞などをちょろっと変えれば(表面上は)問題はいくらでも作れます。ということは、いつでもそつなく正解できるようになるためには、その出題趣旨の方に注目して過去問を解いたり分析したりすれば良いのです。それをしていなければ、「毎回同じタネに引っかかる」人になってしまいます。実にもったいないことです。

 

 次回以降も今回のような目線で17年秋の問題をおさらいしていきます。ではまたお会いしましょう。