心不全でBNPがあがるのはなぜ?part2【検査科】 | 湘南慶育病院オフィシャルブログ

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こんにちは照れ

検査科です!キラキラ

 

今回は「心不全でBNPがあがるのはなぜ?」のpart2をご紹介します!

 

※【心不全でBNPがあがるのはなぜ?」part1※

 

 

【BNP値の解釈と心不全の治療の選択】

 

現在、心不全の治療は「目に見える治療」「目に見えない治療」の大きく2つに分けられます。

 

「目に見える治療」

息苦しさやむくみといった、目に見える症状をすみやかによくする治療です。

これは、3つの方法から成り立ちます。

 

①うっ血を軽減する 例:利尿剤・血管拡張薬

②低心拍出をなくす 例:強心剤

③心臓の動きやリズムをよくする 例:ペースメーカー・除細動・抗不整脈薬

 

 

 

「目に見えない治療」

予後を改善するACE阻害薬や高アルドステロン薬を服用します。

 

BNP値=現在の心負担状況(目に見える指標)+(純粋な)遠隔期予後

 

BNPの値が高く、体にむくみがある場合、うっ血の解除の為、利尿剤や血管拡張薬を使用し「目に見える治療」を行います。

逆に明らかなうっ血がないのに、BNPの値が高い場合には、遠隔期の予後は悪いと判断し、「目に見えない治療」(予後を改善する薬)の導入や増量を考えます。

 

湘南慶育病院では、BNPとほぼ同等の有用性をもつNT‐proBNPの検査を行っています。基準値はBNPと異なりますので、報告書の基準値をご確認ください。